25.02.13
人工衛星やAIを使った水道管漏水調査のDX化

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
「人工衛星やAIを使った水道管漏水調査のDX化」
吉田:埼玉県八潮市の道路陥没事故による下水道利用の自粛要請は、きのう解除されましたが、転落した男性運転手の救助や復旧は、長期化する見通しです。また、千葉県大網白里市でも11日未明に水道管が破損し漏水が原因と見られる道路陥没が起きています。そこで、水道管漏水調査のDX化について、塚越さんと深掘りしていきます。
ユージ:塚越さん、水道事業のDX化について現状はいかがでしょうか?
塚越さん:政府は去年、上下水道の漏水の検知に人工衛星やAIを活用する技術を今後5年程度で全国の自治体などに展開して、標準化する方針を示しています。これは「上下水道DX」といいます。実際2024年12月に、このDX化推進の具体策を検討するために、関係省庁や学識者、地方公共団体など、様々な関係者が参加する「上下水道DX推進検討会」が設置されました。この検討会では、上下水道の業務やデータといった「ソフト」を共通化したり、実際の施設やシステムといった「ハード」の連携や統合を、官民一体で推進することが議論されました。
吉田:水道管漏水調査のDX化とはどんなものですか?
塚越さん:最近は人工衛星を使うことが議論されています。人工衛星から地表にマイクロ波を流します。そこから水道水特有の反射データを取得してAIで分析すると、漏水の可能性がある場所が大まかに(半径100メートルくらい)推定できます。そして、今度は水道管にIoTセンサーを設置して、その水道管内の音をAIで分析して、詳細な場所を発見するというシステムです。交通量が多い場所などでは、人間の聴力で調べるのに限界がありますが、AIなら可能です。さらにいうと、人工衛星は基本的に天候も昼と夜が関係なく、広範囲を1度に調査できるので、調査エリアを絞り込むだけでも、大幅にコストダウンと効率化が達成できるということです。実際、新潟県長岡市では、これまで10年かかっていた調査が3年に短縮され、2億円かかっていた経費も6割ほど削減される見込みということです。
吉田:このDX化、全国各地で進んでいるのでしょうか?
塚越さん:はい。例えば、福岡市では、2023年4月〜10月に人工衛星を使った実証実験を行いました。実際に水道事業者が調査した漏水箇所13箇所のうち7箇所は、人工衛星で見つけることができました。その後、福岡市では調査範囲を広げて、漏水場所を絞り込むためのセンサーの設置もはじめているということです。こうしたこともあって、福岡市は2023年度は漏水率がおよそ2%と、同レベルの大都市の中でも最も低い結果になりました。こうした技術、最近も能登半島地震の被災地域の一部でも漏水調査に利用すると発表されたり、宮城、福島県の一部の地域と水道企業団が、人工衛星を使った漏水調査を共同で実施することで合意しています。また「スケールメリット」なんていいますが、自治体が共同で進めれば、データも増えるのでAIの分析力も向上しますし、何か起きた時の連携もできますよね。待ったなしの対策が必要なもので、どんどん進めて欲しいと思いますね。
ユージ:塚越さんは、水道管漏水調査のDX化について、どう思いますか?
塚越さん:課題もあります。最終的に効率化できるのですが、人工衛星などの初期投資がかかったり、IT人材が必要になります。あと、水道網のデータは重要なので、サイバーセキュリティーも大事になります。「こういったデータを攻撃されるとまずい」となるので、このような話は結構大事です。とはいえ、これは待ったなしの課題ですよね。八潮市の事故は本当に痛ましいことで、多くの人が「インフラの老朽化」を実感したと思います。この番組でも、インフラ関連の話題はよくお伝えしていますが、こういったインフラの問題は人材不足の時代でもあるので、やっぱりITを使用してガシガシ進めるしかないでしょう。こういうのは、災害が起きたときも利用できるのは1つ良い点だなと思います。今日、お伝えしましたけど、人工衛星ですよね。番組でも人工衛星の話をしましたが、漏水だけではなく土地の状態なども調べられたり人工衛星はビジネス的にもかなり注目されているところでもあるので、宇宙ビジネスであると同時に私たちの生活を守る役割でも人工衛星が重要になってくるので、ここは新たな産業という意味でも重要になってきますから、この辺りを使ってどんどん漏水の調査もやってくれることが大事かなと思います。
ユージ:僕も、人工衛星いいなと思いました。ただ、初期投資のコストは大きく変わる部分があるので、サーバー攻撃も含めた維持管理も含め、その辺りもしっかりできるならいいなと思いました。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 13, 2025
『人工衛星やAIを使った水道管の漏水調査のDX化』
八潮市で起きた道路陥没事故を受けて、改めて水道管等のインフラ整備に取り組んでいる方への感謝と、インフラ老朽化問題の深刻さを、同時に多くの人が認識したと思います。#ワンモ
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 13, 2025
上下水道の漏水調査に人工衛星やAIを活用する技術は、僕はありだと思いました。
特に凄いと感じたのは、人工衛星を使うことで水道水特有の反射データを取得し、AIで分析をすると、漏水の可能性のある場所が大まかに(半径約100m)推定できるということです。#ワンモ
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 13, 2025
人工衛星の製造、宇宙への打ち上げ、管理等のために莫大な初期投資が必要なのがネックとなるかもしれません。
ただしこの初期投資は、今後起こりうる被害の影響を考えると非常に重要だと思いますし、何よりも人の命には代えられないので、これは必要コストだと感じました。#ワンモ
#ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 13, 2025
尚且つ、人工衛星を水道管の漏水調査以外の様々な技術に応用できれば、費用対効果も得られるのではないでしょうか。
地下にある見えないものを、人の手で一つ一つチェックするのは困難だと思うので、このような技術を活用していくのは、僕は大いに賛成です。#ワンモ