25.01.09
2025年 注目のニュース 経済編

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
「2025年 注目のニュース 経済編」
吉田:今年の経済の動き、塚越さんは、どのようなことに注目しましたか?
塚越さん:火曜日の神庭さんは、トランプさんの関税の話だったり、インフレや利上げのお話いたただきました。私は専門の情報社会学の領域から注目したニュースをお話ししたいと思います。まず1つめは「半導体」です。去年は半導体企業の「エヌビディア」の企業価値が、一時的に世界一になるなど、半導体が注目されました。生成AIには特に最新の半導体が欠かせません。台湾のTSMCという半導体製造企業も、去年、熊本に工場を建設して、話題になりました(現地の地価やバイト代が跳ね上がりました)。そんな中、3日前の1月6日にエヌビディアが、トヨタの次世代自動車向け半導体を供給すると発表しました。車の開発はすぐにはできませんが、自動運転の開発に適した半導体ということで、激変する自動車業界の生き残りをかけて、半導体の獲得は重要なことになります。こうして盛り上がっている半導体ですが、現状は外国企業からの供給がメインですよね。例えば、日本は1980年代までDRAMという半導体の生産では世界シェアトップでした。日本は80年代まで強かったのですが、90年代以降は色々あって半導体分野の競争力を失いました。ただ、以前から番組でもお伝えしてきたように、国産の最新半導体をつくるために、企業が連携して「ラピダス」という会社をつくり、北海道などを拠点に生産を考えています。これもすぐにできるものではありませんが、世界の「半導体」の競争と日本の国産半導体。引き続き注目すべきことかなと思います。
ユージ:半導体は、生成AIやDX、デジタル化の分野でも欠かせないので、やっぱり、これから経済をけん引する重要な役割になっていきますね。
塚越さん:そういった意味で、2つ目に注目するのは、「日本のデジタル赤字」です。先ほどの話題と関連しますが、デジタル赤字。簡単に言えばデジタルサービスの貿易で、輸出より輸入が多くなってるということ。半導体はもちろん、スマホはAppleが強いですし、GoogleやAmazon、Netflixなど、色々主要なサービスは、大体外国製品のものを我々が使っていますよね。2024年は1月〜10月までの集計で、すでに2023年の全体の記録を超えて5.4兆円の赤字です。11月と12月を加えると6兆円を超える赤字になります。日本はデジタル分野で赤字なんです。なので、かなり厳しいですし海外企業のサービスを使っても結局は海外に利益を吸い取られてしまいます。例えば、生成AIだと色々新しいサービスが出ているのですが、日本のデジタルサービスをもっと頑張って欲しいということを含めて、このニュース大事かなと思います。
ユージ:海外資本のデジタルサービス、特にアメリカのビッグ・テックのサービス、AmazonやGoogleも生活に欠かせないものになっていますし、同様のサービスを展開している日本の企業も相手は、巨大な壁でもありますが、頑張って欲しいですよね。
吉田:では、日本が経済面で考えること、これは何でしょうか?
塚越さん:「半導体」と「デジタル赤字」の話を背景として、3つ目に挙げるのが「デフレマインドからの脱却なるか」です。簡単に言うと、新しいことに挑戦しようということです。第一生命経済研究所の首席エコノミストである永濱利廣さんが『日本病』という本を書かれてます。簡単に言うと、4つありまして「低所得」「低物価」「低金利」「低成長」低い状態が続きます。これが、日本の特徴的な低い状態の病なんだということ。それによって、人々がデフレに慣れちゃってデフレマインドがあるということです。今のところ、世の中は実質賃金は別にしても所得や物価が上がって金利も上がる世界がやってくるということです。日本もこうやって上がって行きます。ですが、永濱さん曰く20年以上デフレが続いたので、人々はお金を使うよりも貯蓄を優先するデフレマインドというのが、埋め込まれちゃっているということです。昨日、学生に質問しました。「今のお金と将来のお金、どっちが大事?」と聞くと、多くの方は「将来のお金が大事」と答えます。物価が上がると分かっていて、「だったら高くなる前に買いますか?」「将来に備えて節約しますか?」と聞くと「節約する」と答える人が多いです。これが、いわゆるデフレマインドです。やっぱり、お金を貯めておきたい気持ちも分かりますが、物価が上がるのなら“今のうちに使おう”ということです。そういうところが、大事になります。私は、デフレマインドからの脱却は、新しいことに挑戦していきましょうと。そういう気持ちが大事だと、話しています。もちろん、生活が苦しい人が多いのも分かります。でも、物価も上がっていくわけですし、今の1万円が10年後同じ1万円の価値じゃないと考えるのならば、今のうちにできることをする。こういう挑戦する気持ちが、例えばデジタルの領域でも新しいことができるわけです。政府も新しいことの投資が、非常に大事になると思います。2025年、上がっていく社会の中で私も新しいことに挑戦したいと思います。皆さん、聴いている方も貯蓄も大事ですが新しいことをやっていく、そして日本を元気にしていくことが大事だと思います!
ユージ:無理のない範囲で、チャレンジをするというのは、1つ良いことテーマかもしれませんね。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) January 9, 2025
『2025年 注目のニュース 経済編』
けさは今年の経済の動向について、塚越さんが注目しているポイントを3つ挙げていただきました。
1つ目は「国内の半導体産業」、2つ目は「日本のデジタル赤字」、3つ目は「デフレマインドからの脱却」についてでした。#ワンモ
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) January 9, 2025
僕がいちばん気になったのは「日本のデジタル赤字」についてです。
簡単に言えば、デジタルサービスの貿易で輸出より輸入が多くなり、赤字が続いているということです。半導体もデジタルサービスも海外製に頼っている今、利益が国外に流出しているという現状にあります。#ワンモ
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) January 9, 2025
しかし、この現状が今後も続くかと言えば、僕はそうではないと感じます。
かつて日本は半導体などの輸出産業を得意としていましたし、現在は国内の半導体工場の建設が進んでいるという面もあります。…
#ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) January 9, 2025
国内で開発・生産を完結できるどころか、海外が日本に頼るような状態に戻ってほしいですし、デジタル分野ではやはり日本は強いんだというイメージを取り戻してほしいと思いました。#ワンモ