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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

24.11.07

世界の電力需要が急増、日本の備え
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


「世界の電力需要が急増、日本の備え」

吉田:国際エネルギー機関が10月に公表した報告書によると、世界の電力需要が2030年に少なくとも26%増えると予測しています。脱炭素で化石燃料から電力への転換が進む中、人工知能の発展によるデータセンターの拡大が需要を押し上げています。世界、そして日本は、今後の電力需要の急増にどう対応するのでしょうか?


ユージ:塚越さん、まずは世界の電力需要が急増している背景を教えてください。


塚越さん:要因として大きいのは、中国やインドといった人口の多い新興国です。化石燃料を使ったストーブがエアコンに切り替えられるなど、一般家庭の「電化」家電の普及が広がっていくことが要因に挙げられます。国際エネルギー機関の報告によると、2024年の電力増加率は中国で6.5%、インドで8%と予測されています。また人口が増えることや、気候変動による猛暑で冷房使用量が増えたり、EV(電気自動車)の普及など、色々あります。もうひとつ重要な要因としてはコンピュータ、特に生成AIが挙げられます。生成AIは膨大な計算が必要になるので、消費電力が多いです。生成AIの多くは、「データセンター」を利用しており、先進国を中心に急増しています。みなさんのスマホから生成AIを使うと、実際の計算はデータセンターで行われています。特に今年から来年にかけて、先進各国でも電気需要が増加するとみられます。でも、データセンターもつくりすぎると電力が不足するので、新規開発を制限するところもあります。そういうところもあり、アメリカのビッグテックの中には、自社で太陽光発電といった再エネを進めて、電力を賄おうとする動きも活発です。


ユージ:生成AIの拡大にそういった影響もあるんですね。


塚越さん:そうですね。ただ、去年の時点では世界の電力需要全体に占めるデータセンターの割合は1%にとどまっていて、2030年までに増えるであろう電力の割合も、電気自動車やエアコンの方が多くあります。また、いずれ生成AIの計算も省エネ化などが進み、消費電力は抑えられるとも考えられます。とはいえ、現状データセンターは特定の地域に密集しやすく、それによって局所的に電気量が増えて、送電網や発電所に負担がかかって電力不足につながります。


吉田:消費電力の急増が見込まれる中、海外ではどんな対応が行われていますか?


塚越さん:世界的に気候変動対策で脱炭素を目指しており、化石燃料からの脱却が急務です。そこで再エネが期待されていますが、同時に原発の活動機運も高まっています。アメリカでは既存の原発の延命や廃炉になった原発の再稼働、あるいは小型の原発を新設するといった方法が模索されています。フランスでも再稼働の計画があり、中国やインド、韓国、ヨーロッパの一部の国では新しい小型の原子炉の新しい計画があります。


吉田:では、日本の対応は、いかがでしょうか?


塚越さん:実は、日本の電力消費は2007年をピークに減少しています。省エネ化や人口減少等いろいろな理由があるのですが、全国の電力需給を調整している「電力広域的運営推進機関」によると、今年度から電力需要は増加するとみられていて、約10年後の2033年度には今より4%ほど消費電力が増える見込みです。理由としては、首都圏周辺でデータセンターが新設されたり、九州や北海道で計画されている「半導体工場」が需要を引き上げているからです。これを受けて電力各社は、産業向けの送電設備を増強したり変電所を新設するところもあります。一方で、国内の電気の供給は綱渡り状態です。火力発電も減少していますし、再エネも思ったように進まず、原発も再稼働できないところも多くあります。


ユージ:日本のエネルギー政策、今後考えることは何でしょうか?


塚越さん:とんでもなく、一気に電力が不足するという状態ではないと思います。再エネも思うようにいかないということもあり、バランスです。火力も燃料も上がっていくし、なかなか頼ることができないという中で、ただ原発も安全性を考えるとどこまでなのかというところです。1つは、原発が大きいなと思っていまして結構、政党ごとに違います。国民民主党や日本維新の会は小型のもの、新しくつくる方法を考えようといっていますし、逆に日本共産党やれいわ新選組は絶対やめようといっていますし、自民党は今のものをなるべく使い続けようとなっています。立憲民主党はどちらかというと減らしていくという方法になっています。あまり細かくは言っていません。このような感じで政党ごとのエネルギー政策が結構違います。まあ、選挙は終わりましたがこれからもエネルギーという観点から各党のやり方、政策をみていくのも1つだと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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