24.11.06
アメリカ大統領選挙の投開票、仕組みと注目すべきポイント

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
「アメリカ大統領選挙の投開票、仕組みと注目すべきポイント」
吉田:アメリカ大統領選挙は、日本時間の11月5日、午後8時から各州で順次、投票が始まり日本時間の11月6日、午前から開票作業が行われます。民主党のカマラ・ハリス副大統領と共和党のドナルド・トランプ前大統領の支持率は拮抗していて、勝敗は見通せないということです。塚越さん、まずは、アメリカ大統領選挙の仕組みについて改めて教えてください。
塚越さん:今日から明日にかけては、このニュースで持ち切りになると思います。まず大統領選挙は4年に一度行われます。投票日は「11月の第1月曜日の翌日の火曜日」と決まっています。今回は、現地時間の11月5日となります。日本時間だとだいたい昨日の夜から投票で、開票がこれから始まります。また有名な話ですが、投票できるのは18歳以上のアメリカ国民ですが、事前に有権者登録というものをしなければなりません。次に仕組みですが、この選挙は全米の総得票率で勝者を決めるわけではありません。まず、各州ごとに投票結果が集計され、州ごとに勝者を決めます。そして勝った候補は、その州の「選挙人」というものを獲得します。選挙人は勝った候補者に投票すると誓った人で、その人数は各州の人口に応じて割り振られます。50の州と首都ワシントンで人数が割り振られていて、選挙人は全員で538人となります。選挙人は投票数に応じて共和党、民主党に割り振る州も少数あるのですが、ほとんどは「勝者総取り方式」といって、51対49の接戦でも、勝てば51%の得票を得た候補者側に、その州の選挙人が全部割り振られます。なので、全米の総得票数よりも各州で勝った選挙人の数が重要になります。538の選挙人のうち、過半数の270票以上を獲得した候補が勝者となります。これから270という数字に注目していただければと思います。ちなみに、この勝者総取り方式だと、全米の総得票数で負けた候補が大統領になることもしばしばあります。全体としては、票数が少ないのですが、勝つ候補がよくあるということです。今、聞いてもこの制度、何かおかしいなと感じる方も多いですが、アメリカの建国の歴史的な経緯から、各州の独立を重んじているので、州を1つの国に見立てるという考え方が背景にあります。連邦政府と州政府が権限を分け合っている「連邦制」という考え方ですね。51対49でも、51が全部を代表するんだという考え方になっています。その代わり、選挙人の数は人口で調整しています。制度変更の議論もありますが、この仕組みは200年以上維持されている仕組みです。話を戻すと、この制度だと事前にだいたい共和党か民主党かで勝者がほとんど決まっているような州についてはあまり問題にならず、逆にどちらの候補が勝って選挙人を総取りできるかわからない、スイングステート(揺れる州)とも呼ばれる「激戦州」の勝敗が大統領選の鍵を握ることになります。前回の選挙だと3つの激戦州で合計4万3,000票がトランプさんに入っていれば、トランプさんが勝者になったということです。もっといえば、2000年のブッシュ対アル・ゴアの戦いでは、フロリダ州のわずか537票で勝者が決まったこともあります。今回も5つの州の15万人くらいの投票で結果が決まるという指摘もあるくらいです。これから、接戦州の勝ち負けの方が重要になるということです。
吉田:今回の大統領選挙。大勢が判明するまでには、時間がかかるとみられていますよね?
塚越さん:アメリカは広くて、州ごとに決められることも多くあります。例えば、投票時間が19時までのところもあれば20時までのところもあります。
ユージ:時差がありますからね!
塚越さん:そう。時差があります!週によって、時間が変わります。そもそも期日前の郵便投票があるのですが、これも開票する前の有権者の本人確認に時間がかかります。さらに激戦州のペンシルベニアでは、投票日の朝まで郵便投票は開封できないので、集計に時間がかかります。接戦になると数え直しをしないといけない州もあります。あとは、トランプさんが前に訴訟を起こしましたが、訴訟を起こしておかしいと「再集計して!」ということもあります。今回もそういうことになるんじゃないかなということもあるので、ほぼ支持率が拮抗しています。そういうことになるとさらに時間がかかったりします。再集計だったり、法廷闘争があると、場合によっては2000年の選挙だと5週間かかったりすることもありました。11月中に決まらないということもありますが、憲法によれば来年の1月20日に新大統領の任期が始まるということです。
ユージ:塚越さん、どうですか。今回の大統領選挙は、どういったことに注目していますか?
塚越さん:投票率を見てみましょうということですが、OECDの平均投票率は65%で盛り上がっているといえますが2020年のアメリカの大統領選も62.8%でそんなに投票率が高くありません。日本は53%でもっと低いのですが、注目されているけど、あまり高くない所は投票率をあげることが課題になっています。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET#ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 6, 2024
『アメリカ大統領選挙の投開票、仕組みと注目すべきポイント』について…
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 6, 2024
激戦州の勝敗が大統領選の鍵を握っていますが、アメリカは日本と同じく選挙の投票率が低いです。世界で報道されて盛り上がっている中、それでも実際は高くなく、今回どうなるか注目が集まっています。若者に限っていうと、18 歳〜29 歳の投票率が、前回 2020…
#ユジコメ③…
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 6, 2024