24.11.05
コロナ死者が5類移行後、インフルの15倍

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は、ダイヤモンド・ライフ副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。
「コロナ死者が5類移行後、インフルの15倍」
吉田:新型コロナウイルスの死者数が、感染症法の5類に移行してからの1年間で、3万2,000人以上にのぼりました。死者数は季節性インフルエンザのおよそ15倍で、その多くが高齢者だということです。神庭さん、「15倍」の数字を聞くとビックリしてしまいますが、もう少し詳しく教えてください。
神庭さん:共同通信の報道によると、新型コロナの死者数について、5類移行後の昨年5月〜12月の確定値と、確定前の今年1月〜4月の数値を合算したところ3万2,576人になりました。死者のおよそ97%を65歳以上の高齢者が占めたということです。記事では「基礎疾患のある高齢者が感染して亡くなっているとみられる」と指摘されています。
ユージ:インフルの15倍、かなり多いですよね?
神庭さん:そうなんです。同じ時期の季節性インフルエンザの死者数が2,244人だったので、単純計算で14.5倍。四捨五入して15倍ということだと思います。これだけ聞くと怖い!大丈夫か?と思ってしまいますが、一方で、去年2023年の日本人の平均寿命は、女性が87.14歳、男性が81.09歳で、3年ぶりに前年を上回りました。厚生労働省は、新型コロナで亡くなる人が減って、寿命が伸びたと分析しています。「どっちやねん」という話ですが、1つの指標や数字だけで判断するのではなくて、複数の調査結果を比較して吟味する必要があるということだと思います。
吉田:とはいえ、心配しなくていいという話でもないですよね?
神庭さん:もちろん、その通りで、高齢者の方や基礎疾患をお持ちの方にとって重大なリスクであることは、コロナが5類になっても変わりません。ハイリスクな方、ご家族にハイリスクな方がいる方は、ワクチンを打つ、人混みではマスクをする、といった自衛策をとって欲しいなと思います。じゃあ、若い人で基礎疾患のない人は何も関係ないかというと、それも違います。
ユージ:そうですね。どんな人も、感染してしまうと、大変ですからね。
神庭さん:若い方でも、新型コロナの後遺症で思うように働けない、学校に行けないという方が一定数います。「実際感染したら、インフルよりキツかった」という声もよく聞きます。かからずに済むなら、絶対その方がいい病気だと思います。コロナ禍で身につけた手洗いや消毒などの習慣はできるだけ続けた方がいいのかなと思いますし、コロナかインフルか風邪か花粉症かを問わず、ゴホゴホ咳が出たり、クシュンクシュンくしゃみが止まらないような状況であれば、電車の中でマスクをするとかマイコプラズマ肺炎も流行っています。熱があるなら、出社しないなどそういったことも心がけて欲しいなと思います。
吉田:こうなりますと、そもそもコロナを5類に移行して良かったのかな?という疑問も出てきますか?
神庭さん:そこは、5類移行して良かったという、大きな結論は変わらないと思います。2類相当の厳しい対応をあれ以上長く続ければ、社会活動が回らなくなり、経済にも大きなダメージになっていたはずです。よく「命か経済か」と言われますが、経済もまた命です。不景気や貧困も人を殺すということで、世の中はそんなに単純な二元論ではない。大事なのは、経済をしっかり回しながら、お年寄りや基礎疾患のある方など弱い立場の人達をどう守っていくか。コロナであれインフルであれ、今後、変異で強毒化するようなことがあれば、感染症法上の位置付けも柔軟に見直していけばいいのかなと思います。
ユージ:改めて、どんな対策が求められるのでしょうか?
神庭さん:昨年度までは自己負担なしで全世代がワクチンを接種できましたが、今年度からは原則自己負担。1万5,000円くらいかかります。65歳以上の高齢者と、60〜64歳で重症化リスクが高い人は、国からの補助で最大7,000円程度で済みます。自治体によっては上乗せの補助があり無料で接種できるところもあります。高齢者、基礎疾患のある人で7,000円、それ以外で1万5,000円となると結構な負担ではあるので、無料の時のようには接種が広がらないとみられています。医療費の問題もありますが、現役世代も含めて自己負担額をもう少し減らせるように、行政の補助を上積みすることを考えてもいいのかなと思いました。
吉田:最後に、今回のニュースを受けて、神庭さんはどのように感じましたか?
神庭さん:先ほど「インフルの15倍の死者数」という話と「でも平均寿命は伸びてるよね」という話をしましたが、ニュースが衝撃的であればあるほど、落ち着いて複眼的に考えた方がいいと思います。例えば、インフルに関して、実際にはインフルが死因だけど、しっかり検査しなかったから、それ以外の死因に分類されたというケースはないか?そういう暗数ということですが、「隠れ感染者」の割合はコロナとインフルでどちらの方が高いのか?それによって統計の読み解き方も変わってくるのかなと思います。他にも、5類移行の前後で超過死亡数がどう変化しているのか?といった要素も押さえる必要があるのかなと思います。ですから、悪いニュースだけ聞いて怖いどうしようと慌ててパニックになるのではなく、悪いニュースも良いニュースも全部テーブルの上に並べたうえで、リスクを慎重に判断していくことが大切だと思います。コロナ禍の頃から繰り返し言っていますが、恐れすぎず、侮りすぎず、冷静にニュースを受け止めていただきたいなと思います。
神庭さん:コロナで苦しい思いした方が沢山いますからね、最低限できる自己管理というのが改めてやりつつということですね。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 5, 2024
『コロナ死者が5類移行後、インフルの15倍 』について
コロナは長いこと我々も向き合ってきていますが、現在もコロナが無くなったわけではないということで、まだまだ向き合っていかなきゃいけないなというふうに思っています。#ワンモ
#ユジコメ ②…
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 5, 2024
#ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 5, 2024
自分の生活習慣や、感染症対策の見直しはもちろん、生活は今まで通り継続しながらも、基礎的な手洗いとかうがい、そういったところをもう一回見直すのが大事かなと思いました。#ワンモ