24.10.17
有権者が罪に問われる可能性もある選挙のネット利用

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
「有権者が罪に問われる可能性もある選挙のネット利用」
吉田:15日に公示された衆議院選挙、27日の投開票に向けて、候補者の選挙活動が始まっています。現在、立候補者がSNSなどインターネットを使って情報発信するだけでなく、有権者である我々もインターネットを使って選挙の情報を集め、発信する時代です。そこで今朝は、選挙のネット利用について、改めて塚越さんに教えてもらいます。
ユージ:塚越さん、選挙でのネット利用が当たり前の時代になりましたね。
塚越さん:当たり前にみなさん選挙で使っていると思いますが、選挙活動にネットが利用できるようになったのは、2013年に公職選挙法が改正されてからです。どれくらいネットが選挙に影響しているかというと、例えば公益財団法人「明るい選挙推進協会」が2022年の参院選で行った調査では、ネットの選挙情報を利用した有権者のうち、およそ6割が役に立ったと回答しています。また、記憶に新しい今年7月の東京都知事選では、石丸伸二さんがSNSで無党派層の支持を集めたことも注目されました。もちろんSNSだけではありませんが。このように、ネットが好きか嫌いかにかかわらず、ネットは選挙に欠かせないツールになってきたわけですが、我々も気を付けなければいけません。
ユージ:知らないうちに違法行為をしていた、ことにならないようにルールをちゃんと知っておきたいですね。
吉田:では、まず選挙に立候補した候補者や政党のネット利用について教えてください。
塚越さん:まず候補者や政党などは、ホームページや電子メール、SNSで「◯◯への応援、よろしくお願いします」というのはOKです。ただし、候補者が自分の名前を挙げて有料のネット広告を流すのは禁止です。なぜかというと、お金のある候補者が大量の広告を流すことになると選挙の公平性が担保できないからということです。ただし例外もあって、政党の「政治活動」として出すネット広告で、政党の選挙運動用のホームページに直接リンクしてあるものはOKとなっています。少し難しいですよね。候補者のネット広告が出たからといって、すぐに「違法」と考えないようにしましょう。
ユージ:細かいルールがあるんですね。
塚越さん:僕らはなかなか難しい部分があります。
ユージ:投票する側、有権者が選挙でネットを利用する際のルールは何ですか?
塚越さん:我々が気を付ける点として、有権者はホームページやブログ、XやFacebookなどのSNSを利用して候補を応援するといった「選挙運動」は可能です。ただ「電子メール」を利用した選挙運動は禁止です。これも複雑ですが、SNSで「◯◯さんを応援している」と投稿したり、LINEやInstagramのDMで「◯◯候補に投票を」とメッセージを送ってもいいのですが、電子メールはダメ。電子メールが使えるのは候補者と政党だけです。
ユージ:電子メールとLINEとSNSのDMの使い方は、ほとんど同じ使い方ですよね。LINEなどで一斉送信できますよね。
塚越さん:DMは、一人一人送りますよね。電子メールは大量の一斉送信ができるなど迷惑メールやなりすましができるという理由があり電子メールが禁止ですが、10年前以上にできた法律であって新しいルールづくりがあってもいいのかなと思います。
ユージ:当時、電子メールが主流だったのかな?置き換わりの時期かもしれませんね。
吉田:「電子メール」での選挙運動以外に、有権者が気をつけることはありますか?
塚越さん:例えば、候補者や政党から届いたチラシやメールを、プリントアウトして配ってはいけないという点です。もともと配布数等が規制されているものを、有権者が勝手に増やしたらダメということですね。あとは当たり前ですが、候補者に関する嘘や誹謗中傷することもダメです。あと重要な点は、選挙運動していいのは公示日から投票前日までの間と決まっている点です。なので、投票日当日の選挙運動は禁止です。さらに、18歳未満の選挙運動は禁止されています。17歳以下の人が街頭演説の動画をSNSで共有して「応援しよう」などと投稿すると、罪に問われる可能性があります。該当する人は理解しておいて欲しいですし、子どものいる方は、説明しておきましょう。ただ、これも難しいのですが、特定の候補の応援といった「選挙運動」ではなく、一般的な政治や選挙に関する話題を扱うことは問題ありません。線引きが曖昧といえば曖昧なので、ここが難しい。萎縮してしまう部分ですね。少なくとも、今言ったことは、覚えておいていただければと思います。
ユージ:塚越さんは、現状の選挙でのネット利用のルールについてどう思いますか?
塚越さん:色んなやり方がかなり増えて多様化しています。ルールも今話した通り、結構微妙で難しく曖昧なところもあります。問題としては、ディープフェイクなども増えているので、今後は選挙、場合によっては緩和するところは緩和してもっとやりやすくする一方で、ディープフェイクなど絶対ダメだよね。というところを厳しくするなどメリハリをつけるような方法論もあってもいいのかなと思いますので、この辺りの点も次以降となります。今回は、今お話ししたようなルールになりますので、皆さん気を付けて年頭に入れておいていただければとなります。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 17, 2024
『有権者が罪に問われる可能性もある選挙のネット利用』
現代の選挙活動では、候補者がSNSを使って情報発信できるようになったと共に、若い有権者にとっても情報収集がしやすくなりました。…
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 17, 2024
しっかり調べなければ、良かれと思ってした事が罪に問われるかもしれません。
例えば、我々が候補者を応援するといった選挙運動をする際に、LINEやSNSで呼びかけるのは可能ですが、一斉送信やなりすましが可能な電子メールの利用は禁止という複雑なルールがあります。#ワンモ
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 17, 2024
しかし、このように法律が改正されたのは10年以上も前のことです。
インターネットやSNSの多様化が凄まじい昨今では、時代背景に合わせて柔軟に対応できるような法整備が重要だと僕は感じました。#ワンモ
#ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 17, 2024
今後、選挙活動においてインターネットを駆使することがますます重要なポイントとなるはずです。…