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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

24.09.23

今、ビジネス面で注目されている「縦型ショートドラマ」
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

ダイヤモンド・ライフ副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!


『今、ビジネス面で注目されている「縦型ショートドラマ」』

吉田:番組で以前、ウェブトゥーン、縦スクロール(縦読み)の漫画を取り上げたことがありましたが、今、ほんの数分ほどの『縦型ショートドラマ』がネットで人気を集めています。SNSや動画サイトなどで見たことがあるという方も多いかもしれません。そこで今朝は、Z世代の若者たちを中心にショートドラマが流行する背景を考えていきたいと思います。


ユージ:たまに見てますよ!気が付いたら最後まで見ちゃって…。


吉田:ついつい見ちゃいますよね。


神庭さん:この『縦型ショートドラマ』の特徴としては、1分半~3分ほどの短いドラマで、学校生活やいじめ、夫婦関係や職場の悩みなど、あるあるネタや視聴者の共感を呼ぶようなテーマを取り上げたものが多いんですね。『TikTok』や『YouTube』、『X』などで見たことがあるという人もいると思いますけれども、SNS以外でもですね、『BUMP』のようにショートドラマに特化した専用アプリもあったりするんですよね。


吉田:どれくらい広がっているんですか?


神庭さん:もともとは5年ほど前に中国で広がったと言われているんですけど、この2年ほどで日本でも人気に火がつきました。『読売新聞』によると、『ごっこ倶楽部』というクリエイター集団は、コロナ禍で仕事が減った俳優らで結成され、2022年に『GOKKO』の名で株式会社化されました。今年6月までに1200本もの動画を投稿していて、累計再生数は40億回を超えるということで、すごいですよね。『GOKKO』に限らず、縦型ショートドラマの市場全体が急拡大していまして、市場調査会社『YHリサーチ』によれば、世界の市場規模が2029年には約8兆7000億円と去年の10倍以上にまで膨らむ見通しになっているんですね。


ユージ:2029年にはそこまで広がるってすごいですね!なんでそんなに人気なんですか?


神庭さん:なにせ短いので“スキマ時間に見れる”、そして、“飽きない”ってことで、タイパ(タイムパフォーマンス)を重視するZ世代の趣向に合っているんですね。倍速視聴で見る人もいますから、今の視聴者は時間の使い方にシビアになっています。SNS・マンガ・動画などなど、娯楽は多様化してまして、コンテンツを出す側からすると、“消費者の可処分時間の奪い合い”は非常に熾烈になっているわけです。その点、ショートドラマは映像の短さゆえに最後まで見てくれる人の割合が高いと言われていまして、マーケティングツールとしても注目されているんですね。広告、広告したものがあまり好きでないという人でも、ドラマ仕立てであれば意識せず最後まで見てもらえるというメリットがあるわけです。人気俳優をキャスティングするわけでもないので制作費もテレビCMなどに比べるとかなり安いと言われています。


吉田:具体的な成功例というのはありますか?


神庭さん:『Web担当者Forum』というサイトの記事によると、ごっこ倶楽部は、『日本テレビ』や『パーソルホールディングス』、『JAL』などとタイアップしています。日常の“はにかんでしまう一瞬”に光を当てた日テレの『毎日はにかむ僕たちは。』というチャンネルは総再生数が10億回を突破していて、Z世代の4人に1人が視聴しているということです。そして、『JAL』は沖縄の久米島をPRする動画を公開してまして、前後編で1200万再生を突破しました。カップルが旅行先でケンカして仲直りするという内容になっていて、公開前後で久米島行きの航空券の予約が270%以上も増加したということなんですよね。


ユージ:そんなに効果が出ているんですね!やっぱり様々な工夫がされているんですか?


神庭さん:そうなんですよ!とにかく、“飽きさせない”、“動画をスキップさせない”ということで、バズらせるための工夫が随所に詰め込まれています。『電通報』には、ショートドラマのテクニックがこんなふうに紹介されています。
《フル視聴してくれる人を増やすためには、冒頭2秒、5秒、15秒といったポイントを定め、それぞれで必ず物語上の展開を発生させて視聴者を飽きさせない展開をつくることが極めて重要です》
《例えば冒頭でいきなりカップルがけんかするシーン(彼氏がビンタされる)などを持ってきてユーザーの関心を引きつけるといった展開は、通常のドラマの場合少ないと思いますが、TikTokのショートドラマではよく使われる手法です。音楽で言えばイントロでなくサビから始まるイメージですね》
ということで、すごいなと思うんですけど、ここまでネタバラシされちゃうと逆に冷めちゃう人もいるかもしれないですけれども…。


ユージ:ショートドラマについて神庭さんはどう考えてますか?


神庭さん:老害的な立場で言わせてもらうと、ショートドラマは“集中できない時代の産物”なのかなという気がしていて。スマホの普及もあり、私たちの集中力の持続時間はどんどん低下しています。『ウォール・ストリート・ジャーナル』にこんな研究結果が紹介されていました。2004年の段階ではスクリーンに集中できる時間が平均150秒あったんですけど2012年には75秒に半減してしまったと。これが2016年から2020年の間にわずか47秒にまで下がってしまった。ということなんですよね。なかには『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督のショートドラマのように面白いものもたくさんあるので、それを入り口に長いドラマや映画を見てくれるといいなと思いつつも、やっぱりドラマって、AIに“見せられる”ものではなくて、本来は自分から主体的に“見る”ものなので、「アテンション・エコノミー」と言われますけれども、何に関心を持つか決めるのは自分自身だよということは忘れずにいたいなと思いますね。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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