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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

24.07.11

クールジャパン戦略5年ぶりに改定
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


「クールジャパン戦略5年ぶりに改定」

吉田:政府は先月、アニメや漫画といったコンテンツなどを海外に売り込む「クールジャパン戦略」を5年ぶりに改定しました。コンテンツ産業の海外展開規模を2033年までに現在の4倍以上の20兆円に引き上げると発表しています。


ユージ:塚越さん、クールジャパン戦略について一時期よく聞きましたが、どんな戦略でしたか?


塚越さん:よく聞きましたよね。クールジャパンの取り組みがスタートしたのが2010年頃です。その後2012年クールジャパン戦略担当大臣が設置され、2015年には戦略を策定したり、情報共有を行う「クールジャパン官民連携プラットフォーム」が設立しました。官民一体となってクールジャパンを推し進める体制が構築され、2019年には「クールジャパン戦略」が策定され、取り組むべき方向性も示されました。その上でこれまでにコンテンツの海外展開とクリエイターの支援。インバウンド誘致や海外への情報発信。また農林水産物や食品の輸出といった取り組みを行ってきました。ユージさん、先週アメリカに行きましたが、クールジャパン何か感じましたか?


ユージ:外国で日本の物をみかけることが、とても多かったです。吉田さんに、お土産でアニメ「呪術廻戦」のアメリカバージョンのフィギュアをあげたり、日本の食文化もこんなに当たり前にあるんだ!と当たり前になっています。


吉田:塚越さん、クールジャパン戦略について効果はあったと見ていいですか?


塚越さん:内閣府によれば、アニメやゲームといったコンテンツの海外展開規模は2022年時点で4.7兆円で、この10年でおよそ3倍になっています。ただ、クールジャパン戦略の効果だったと言い切ることはできません。とはいえ、コロナ禍で日本のゲームやアニメはこれまで以上に人気になり、2020年に日本で大ヒットした鬼滅の刃の映画(劇場版『鬼滅の刃』無限列車編)は45の国と地域で公開され、コロナ禍とはいえ海外でも大ヒット。また去年8月にNetflixで配信された実写ドラマ版の『ワンピース』は、世界46カ国で初登場1位。93カ国でトップ10入りしました。また日本食の関心も高く、寿司や天ぷらなど従来から知られたものだけでなく、カレーやラーメン、おにぎりなどを求めて日本に来る観光客も増えました。日本政府観光局が今年6月に発表した情報によれば、今年5月に日本を訪れた外国人観光客は推計304万人で、このペースでいけば年間訪日観光局は3,500万人を超えます。去年がおよそ2,500万人で、コロナ前の2019年が3,188万人なので、コロナ禍を超えて観光客は増えるかなというところです。とはいえ、旗振り役として2013年に設置された、官民ファンドの「海外需要開拓支援機構(通称:クールジャパン機構)」は、去年3月時点で投資先の業績不振などが続き、累積赤字が356億円となりました。近年は統廃合が議論されていました。なので、投資が失敗していて日本のコンテンツが成長する中で、クールジャパン戦略は失敗してるのではないかと言われています。


ユージ:そういった状況も踏まえた中で、今回5年ぶりの改定ということですね。


塚越さん:今回のクールジャパン戦略は50ページを超える資料で、アフターコロナ時代の新たなフェーズについて書いています。リセットではなく「リブート(再起動)」と定義して、アニメやゲームといった伸びているコンテンツをさらに加速させるということです。今後はアニメやマンガ、食、インバウンドなどを分野横断で推進して、特にコンテンツ産業の海外展開規模を現在の4.7兆円から2033年にはおよそ4倍の20兆円に引き上げましょうと言っています。政府は赤字を出していても波及効果や呼び水になるなど、無駄ではない。一定の効果はあると述べていますが、356億円の赤字なので、きっちり検証してから行って欲しいです。今回の戦略では、リサーチ不足や課題があったと言っています。あまり検証という感じはないので、実際にまたお金を入れるのかな?とちょっとどうなんだろうと思うところがあります。


ユージ:塚越さん、今回のクールジャパン戦略の再起動(リブート)どう見てますか?


塚越さん:日本は外に魅力を売る(ブランディング)が上手ではないと言われています。広報戦略は重要だなと思います。韓国なども20年くらい前に政府が資金を出すということで海外コンテンツを入れることで「韓流」という言葉が広がったこともあります。日本の場合は、勝手に伸びるというかアニメが伸びるので投資するのであれば広報支援に回って、今伸びてるものを伸ばしていくことが大事で積極的に新しい誘致というよりかは、そのあたりのお金の使い方をもう1回考えないといけません。検証が結構重要かなと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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