Yuming Chord
松任谷由実
2021.05.28.O.A
♪Onair Digest♪
今週は、パンクスピリットから出発して、ストリートとモードを鮮やかに融合させたデザイナー、UNDERCOVERのジョニオさん、こと高橋盾さんをお迎えします。
今日のコードは「CHANGE」。


■今週のChordは“CHANGE”

ユーミン:UNDERCOVERの高橋盾さんに、そもそものクエスチョン。小さい頃から絵を描いたり、工作したりするのが好きで、ティーンになってからは、当然のごとく、音楽にも目覚めた盾少年。アーティストでもミュージシャンでもなく、デザイナーになろうと思ったのはなぜですか?

高橋:もともと、ずっと小さい頃から絵を描いていたんですけど、中学生ぐらいになって洋服に興味を持って、それを両方生かせるのは何かっていうことで、“洋服を作ってみたいな”ということから始めましたね。それが原点。

ユーミン:音楽には行かなかったんですか?

高橋:音楽には行きませんでしたね。ギターの練習とかバンドを組んだりはしたんですけど、“何かちょっと違うな”“向いてないな”って感じがすぐにわかって(笑)。“洋服だな”っていうのは、もう中3ぐらいで気づきました。

ユーミン:今日は、パンクスピリットから出発して、ストリートとモードを鮮やかに融合させたデザイナー、UNDERCOVERのジョニオさん、こと高橋盾さんをお迎えしています。ちなみにご存知ない方に「ジョニオさん」という呼び名の由来を教えてください。

高橋:セックス・ピストルズのジョニー・ロットンからです。文化(服装学院)の学生の時に、ジョニー・ロットンみたいな格好をしていて、顔もちょっと似ていると言われて、勝手につけられて(笑)。

ユーミン:生でお会いしたのはごく最近からなんですけど、イケメンです(笑)。
さて、私も大好きなUNDERCOVER。ずいぶん前に青山で購入したネイビーのライダース、しょっちゅう着てます。他にもTシャツもいっぱい持ってますし、特にUNDERCOVERはね、何か大事にしたいブランドです。

高橋:めちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます。

ユーミン:なぜかと言うと、私の年齢や立場で、やっぱりストリート系を着ながら勉強したいと思ってるんですね。それにはUNDERCOVERはピッタリというか、外さない。

高橋:うちの場合は、“ストリートとモードを融合させたい、間(あいだ)でいたい”というのがあるので、多分その点も選びやすいのかもしれないですね。

ユーミン:なんと偶然に、念願叶ってお声がけをいただいて。これはジョニオさんのプライベートレーベルな感じですか?

高橋:そうですね。ちょっと歳を取ってきて、デザインを少し省いて着やすいブランドを作ろうってことで始めたのが「the Shepherd」というブランドなんですけど。

ユーミン:その「the Shepherd」のイメージビジュアルに抜擢されまして。その後そういうご縁もありまして、今年の3月にファッションショーに行かせてもらい、“やっぱり偉いな!”って思いました。現在進行形で作ってらして、ショーもきっちり(やる)。ひとかどのデザイナーさんになっちゃうと、作らなくなっちゃう人もいるじゃないですか。

高橋:そういう時期だったりしますからね。でも逆に、“今だからこそ何か見せて、攻めて、皆の気持ちを動かすことがしたいな”ということで、ああいうショーをやったんですけど。

ユーミン:さて、そもそもは70年代、パンクが原動力で。

高橋:そうですね。中学生ぐらいでパンクロックに出会って。

ユーミン:思春期に出会ったものって、永遠ですもんね。

高橋:強力です。“全てをぶち壊す”という考え方というか。

ユーミン:「ロック」って、まず姿勢だと思うんですよね。すごいムーブメントだったんだなって思いますね。
じゃあここで1曲聴いてみようと思うんですけれど、これはどんな感じで選んだんですか?

高橋:ジャーマン・ロックの、60年代後半に結成された「CAN」というバンドなんですけれども、洋服を作り始めて、2000年ぐらいから、自分のものづくりの方向の思想が、即興音楽とかドイツの音楽によってかき回されたというか。そのバンドの中の1つなんですけど、その中でもすごく綺麗な曲で、いろんな意味で深い曲だなと思います。

ユーミン:では、CANで「She Brings The Rain」。


m2 She Brings The Rain
CAN




ユーミン:この曲というかこのバンド、音楽との出会いで、一番変わった点って何ですか?

高橋:その前から、パンクを含めて“既成概念を壊して”とかそういう作り方をしてたんですけど、さらに“ひねり方”というか、計算しないで、得たものからもどんどん融合して自由に発想してもっと柔軟になれ、みたいなことを言われたような気がして。そういうきっかけでしたね。

ユーミン:UNDERCOVERのデザインを説明するときによく言われるのは、別のカルチャーをエディットしたりコラージュしたりする、見事なサンプリング的な手法。いわゆる「元ネタ」の探し方、そしてそれをどう、ファッションに落とし込んでいくのか。企業秘密になってしまうかもしれませんが(笑)。

高橋:自分が小さい頃に影響を受けた音楽や映画を、自分のフィルターを通して何かを表現したりとか、音楽と洋服をどう混ぜたら自分のものになるかとか、そういうことは本当にしょっちゅう考えてましたね。だから色々なミュージシャンや映画とかとのコラボレーションは、そういう意味でやるんですけども。

ユーミン:パリコレにずっと参加されてるんですけど、大変ですよね。年に2回。

高橋:でも、もうそのサイクルが身についちゃってるので。まあ、スタッフが大変ですね。それを形にしていく。発想する側は全然楽しいんで、できちゃうんですけど。やっぱり製作期間がすごく短いので、本当に2ヶ月ぐらいで何十型もの形を作っていくっていう。

ユーミン:それで、コロナ禍で、私の曲とかも聴いてくださったって伺ったんですけれど。

高橋:しょっちゅう聴いてます。

ユーミン:ありがとうございます。そんな中から、リクエストをいただけると。

高橋:「ベルベット・イースター」なんですけど、高校生の時、音楽好きの友達の家で聴いた時の衝撃が...何て言うんですかね、言葉にするのが難しいんですけど。それですごく好きになって、さらにはNOKKOさんがカバーされていて、その両方を自粛中に繰り返し聴いたりしてましたね。

ユーミン:生でお会いしたのはごく最近からなんですけど、イケメンです(笑)。
さて、私も大好きなUNDERCOVER。ずいぶん前に青山で購入したネイビーのライダース、しょっちゅう着てます。他にもTシャツもいっぱい持ってますし、特にUNDERCOVERはね、何か大事にしたいブランドです。

高橋:めちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます。

ユーミン:まだ行ったことのないロンドンをイメージした曲なんです。イギリスのロックが好きだったから。あとこの曲の感じはグルーヴィーで、ロンドンのポップロックな進行かな。雨がちょっと降ってるような、降るか降らないかみたいな、ベルベットな感じにしたかったので。ジョニオさんも、もっと若い時、“パンクがロンドンだ”というところに体を置かない時に良いと思ってくれたわけですよね。

高橋:でも、同時進行かな。いろんなジャンルを聴いてたんですよ。パンクも聴けば日本のフォークも聴くし、みたいな感じで、その中でピピっと引っかかってきたという。

ユーミン:では、荒井由実で「ベルベット・イースター」。


m3 ベルベット・イースター
荒井 由実




今日は「CHANGE」というコードで、UNDERCOVERのデザイナー、高橋盾さんを迎えしてお届けしてきました。

来週は、ポスト・コロナの世界に向けて、UNDERCOVERが発信するファッションやそのほかのプロダクツ、ファッションの未来について、語りあいたいと思います。

今日、高橋さんにも「ベルベット・イースター」をリクエストしていただきましたが、私がこれまで作ってきた楽曲は、主要配信サイトで聴くことができます。
最新アルバム『深海の街』収録曲も含めて438曲、さらに、スモール3とのコラボ楽曲「きみのためにスーパーマン」も、ぜひ、聴いてみてくださいね。

そのほか、私の最新情報や近況は、私の公式ホームページツイッターインスタグラムなどでお知らせしています。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。



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