三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2017.04.25

宇宙をより身近な存在に

袴田武史
株式会社ispace
代表
袴田武史
大好きな宇宙で今後の未来を作り出す挑戦者

今回も先週に引き続き、
民間宇宙開発チームHAKUTOのチームリーダーで、
それを運営する株式会社ispace代表・袴田武史さんにお越しいただきました。

袴田さんは、1979年生まれ。出身は東京。
名古屋大学工学部、ジョージア工科大学大学院を経て、
コンサルティング会社に入社。
民間の宇宙開発チームへのボランティアとしての参加がきっかけで、
株式会社ispace社を設立。いま日本の民間人で最も「月に近い社長」です。

月面探査機ローバーを月に着陸させ、月面を走らせ、その映像を地球に送る。
この賞金レースに日本チームとして参加しているのがHAKUTOということでしたが、
このHAKUTOという名前に込めた思いについて伺いました。

「白い兎(うさぎ)と書いて「白兎(はくと)」と呼んでいます。
 月にうさぎがいると日本では信じられているので、そこから名前を取っています。
 月面探査機のローバーにも「SORATO」という名前が付いていて、
 これはSORAは宇宙の宙で、TOは、ウサギの兎(と)と&を意味する「と」、
 つまり、『宇宙と〇〇』
 自分の好きなものをかけて今後の未来を作り出していく意味を込めています。」

そんな思いを込めてスタートしたプロジェクト、
気になる進行具合はどうなんでしょうか?

「今年の末に月面に打ち上げを予定しています。そのためにローバーを今開発していて、
 今年の夏に完成をさせて、打ち上げ予定のインドに移動させていきます。
 テストに関しては、月の環境を100%地球で再現できないので、
 その一部一部を切り取って試験していきます。
 例えば、月の上は細かい砂で覆われているのですが、
 そのために砂丘を使って実験しています。
 昨年は鳥取砂丘で実験をしたりしています。それ以外に宇宙の環境ですと、
 真空試験をしたり放射線を当てて試験をしたりします。
 あとは、ロケットで打ち上げる時にかなりの振動がかかるので、
 振動試験をやったりします。画像を送る通信のテストは、
 地球で模擬的な通信機をつくってテストしています。」

そんなHAKUTOのチームにはたくさんのメンバーが在籍しています。
どうやってまとめているのでしょうか?

「今100人ぐらいこのチームにいて、
 他に東北大学の学生が10〜15人関わっています。
 あとボランティアに70名位登録者がいて、プロモーションの手伝いや、
 ローバーの開発を手伝っていただいています。
 月面探査レースという大きなビジョンがあるので、
 その場をなるべく継続して用意をしていくことを中心にやっています。」

チームの進むべき道を常に提示していくことで、チームをまとめているという袴田さん。
最後に、袴田さんがプロジェクトの先に見据えるビジョンについて伺いました。

「このミッションが実現することで、
 月での探査や月の開発が進んでいくと思っています。
 将来的には月の資源を活用して宇宙でより多くの活動ができるようにしていくと。
 最終的には、人間が宇宙に生活圏を築いていけるような世界を
 つくっていきたいと思っています。
 2040年には、かなりの人が月旅行をやっているんじゃないかと思います。」

今回も先週に引き続き、
民間宇宙開発チームHAKUTOのチームリーダーで、
それを運営する株式会社ispace代表・袴田武史さんにお話を伺いました。
まずは、月面探査レースに優勝!
そして、近い将来、一人でも多くの人が月に行けるようになる、
そんな未来に向けて頑張っていただきたいと思います。
袴田さん、ありがとうございました。

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