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Athelete News
19.07.20
世界を見据えて
今週の「Athlete News」ゲストは、スピードスケート 睫敞帆選手です。

睫敞帆選手は1994年5月22日生まれ。現在25歳。
北海道のご出身。
日本スピードスケート史上最年少の15歳で
2010年バンクーバーオリンピックに出場。
平昌オリンピックでは、チームパシュートで金
1500mで銀、1000mで銅メダルを獲得。
「一大会で金・銀・銅、すべてのメダルを獲得」という、
冬季オリンピックでは日本人初の快挙を達成。
そして、今年、アメリカ・ユタ州ソルトレークシティーで行われた
ワールドカップファイナル1500mで
女子で初めて1分50秒の壁を破る1分49秒83の
世界新記録を樹立されました。


──3月にシーズン終了しましたが、
1500m女子で初めて1分50秒の壁を破る世界新記録を樹立するなど大活躍されました。
本当にお疲れ様でした!振り返ってどんなシーズンになりましたか?


平昌オリンピックが終わって1年目だったので、やっぱりシーズン始まる前などはモチベーションがの作り方がうまくいかないというか、どうしたらいいかわからない時もあったんですけれど、
シーズン後半になって年が明けて、世界大会が増えてくるにつれて自分の気持ちや集中力もどんどん高まってくるような時間が増えていって、最後の最後で一番気持ちの入ったレースをすることができた、そう言ったシーズンになりました。

──世界新記録を出したいというのは目標の一つだったんですか?

いつも5月6月あたりにコーチ方とそのシーズンの目標などを話し合ってゴールを明確に決めるんですけど、その中でまだオリンピック終わって2〜3ヶ月のときは何を目指そうかっていうところもあって。
平昌オリンピックも全てを出し切るんだっていう気持ちで挑んでたので、その後に次に目指すものや、心からやってみたいと思えることが出てこなかったので、
その中でも世界新記録は出してみたいなって思うような目標だったんですね。

──新記録を狙って出せたということは、充実したシーズンを送ることができたということですね。

最終的には良い締めくくり方ができたなという風に思います。

──世界新記録を目標を掲げていたとおっしゃってたんですけど、それに対して具体的にどうしていこうみたいなことはあったんですか?

世界新記録を出すためには、今までよりも絶対的なスピードを速くする必要があったので短距離、500メートルの方にも力を入れていこうという考えに至って、そのシーズンはワールドカップなどでも500メートルに出場したりしていました。
世界新記録を出せるリンクは、なかなか限られていると言われていて。高速リンクと言われている場所での記録が今一番多いんです。

──そんなに違うものなんですか?

だいぶ違いますね。

──標高が高い所にあって空気抵抗が少なくなるのでスピードが出るということでしょうか

そうですね。そのときは単純に天候も悪くて気圧が低かったのもあります。滑らす競技なので氷との抵抗をいかに少なくするか、そういうのを含めると空気抵抗というのもだいぶ影響してくるんです。

──スピードを上げていくことによって逆に失われるものみたいなのはないんですか?

私はどちらかというと後半に足が動くタイプで、あまりラップが落ちないというのが特徴だと自分では思ってるんですけど、最初にスピードを上げるとそれだけ後半維持するっていうのは難しくはなります。
高速リンクだと空気の抵抗がいつもより少ないので、早いスピードが出ると普段高地ではないリンクで滑るときよりもラップの落ち幅が少ないという風に言われているんです。
現にそれまでの世界記録を出された選手のラップを見ていても最初の方のラップがとても早いというのがデータとして出ていたので、そういうのもあってスプリント能力をあげていこうという考えになりました。

──ワールドカップファイナルの初日のレース、1000メートルで小平奈緒選手との争いに勝って、
記録は自己ベストを1秒近く縮める1分11秒71!
小平選手とは得意な距離が違いますけれど、小平選手はどのような存在になりますか?


小平さんは自分の中でライバルという風に言うとおこがましいなと思っちゃったりもするんですけど、本当にすごい選手ですし、選手としても素晴らしいところ、尊敬できる場所がたくさんあって。
スケートに対する向き合い方とかも、自分の中では尋常じゃないなって思う部分もたくさんあるので、いろんな刺激を受ける方だなっていう風に思っています。

──1000メートルで一緒に滑ってみて、小平選手に勝ったというのは大きな自信になるんじゃないですか?

勝って自信になるかと言うとちょっと私の中では別問題ではあるんですけど、
同じ日本人でもありますし、勝負に対する気持ちや盛り上がる部分っていうのは自分の中でもあるので、そんな小平選手と戦える、高いレベルの争いを日本にいても海外にいてもできるっていうのはすごいありがたい存在だなっていう風に思っています。

──今シーズン入る前にモチベーションを保つ難しさということをお話ししていましたけれど、これを乗り越えるきっかけみたいなものはあったりしたんですか?

何かがあって大きくというわけではなかったんですけど、シーズンの年末にあった国内の選考会で、全日本のスプリント選手権のときに小平選手と統合も合わせて競わせていただいたんですけど、
勝ちたいっていう気持ちや、取りに行きたいと思う気持ちが国内の大会で思い出すことができたので、そのあたりからどんどん気持ちがスッキリしていって、レースに向かっていく感覚とか、そういうものが少しずつ変わってきたかなっていう風に思いますね。

──ナショナルチームというのが最近できまして、それまではいわゆる実業団が行なっていたものなんですよね。
そこにヨハン・デビットコーチがいらっしゃったことで、大きく日本スピードスケートって変わっていったんですか?


ソチオリンピックが終わって日本スケート連盟が、このままではいけないという風に判断してナショナルチームを作るっていう風に舵を切っていたんですけど、2年目にヨハンコーチが来ることになって。
日本のスケート界もそこから変わっていったと思いますし、自分自身の中での変化っていうのが大きかったなっていう風に思っています。

──スピードスケートでオランダっていうのはすごい国なんですか? 

めちゃめちゃすごい国ですね!

──ヨハンコーチが持ち込んだものというか、教えてもらった中で一番驚いた事ってどういうことでしたか?

当初は、全てにおいてプロ意識を持つようにしろ、と言われたのは記憶に残っています。
練習の時だけじゃなくて、食事や生活の質を上げることとか、そういう風に考えていく必要性っていうのは学んできましたね。
一番印象に残ってるのは、世界のトップに立てていなかったとき、オランダの選手を見て「あの人たちは速いから」という感じで住んでる世界が違うという風な発言をしたときに、ヨハンは、「何で同じ人間ができているのに自分はできないって思うんだ」って言われたことがあって。
怒られたとかではなくて、すごい不思議そうに言われたのが印象に残っていますね。「俺だったら同じ人間が出来てるんだから、自分もできると思って頑張るけどね」という言葉が心の中に残ってたみたいで、その次のシーズンでちょっとずつ成績が出始めたときにその言葉が自分の中で大きくなっていって。
どんどん駆け抜けていったじゃないですけど、自分も出来るんだって思うようになっていったのは大きかったかなと思います。

──世界新記録を出したときには、納得したような感覚だったんですね。

そうですね。世界新を出す前はどういう気持ちだったのかなぁ。
レースに挑むときは、きっとこの感覚で全部出し切ればどのタイムが出るかわからないけど、世界新を出すことができるんじゃないかなっていう風に思ってる部分はありましたね。
あとは誰が一番早くゴールラインを切れるかっていう風に思っていました。
小平選手の他にも海外の有力選手がいるんですけど、そういう方たちと世界新というのをみんなで狙いに行っている部分があったなという風に自分は感じていたので、誰が取るかわからないというような状況が楽しかったな、と思いますね。

──世界新を出したときはどんな気持ちでしたか?

もう、辛すぎましたね(笑)。1500メートルのレースが終わった中で、一番しんどかったなっていう風に記憶していますね。

──自分のエネルギーを全部使い果たしたってことですよね。

そうですね。そこまで行けたことが今までなかったな、と終わってから思ってましたね。

──そういうレースを一度経験すると、それが今度は出せるようになるということなんですかね?

やってみないとわからないと思いますけど、あのときの辛かった記憶が恐怖心を覚えてなきゃいいけどなって思うこともありますね。

──番組では、ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。睫敞帆選手の心の支えになっている曲を教えて下さい

安室奈美恵さんの「Hero」です。
スピードスケートって自分との戦いの部分がたくさんありますけど、本当にしんどくなったときとかやらなきゃって思ったとき、
私はどちらかというと自分の為っていうよりは誰かと一緒に戦えてるって思えた方が強くいられる事っていうのがたくさんあったんです。
この歌詞の中にも「笑顔で支えてくれた」というようなフレーズがいくつか出てきて、8年前のバンクーバーの後から辛い事は結構あったはずなんですけど、周りの家族とか友達や先生方が知らないところでずっと支えてくれていたりもしたので、
いろんな人が支えてくれてるんだなというのを噛みしめて、また踏ん張りなおすっていう風に思っていましたね。

──記録をみんなで狙いに行くのが楽しかったとおっしゃっていましたけど、また世界新記録を狙いに行きたいな、と思っていらっしゃいますか?

そうですね。今の自分自身ではタイムに更新よりも、今まで勝ちたい場所で勝つということがなかなかできていないので、そういうところに焦点を当てていきたいなって思っています!

──勝負強さを身につけるためには、何をすればいいんでしょう?

結構未知数なところはありますね。次のオリンピックを見据えたときにシーズンでいうと2回しかできないんですよ。
3回目にオリンピックが当たってくるので、そうなると今年からそういうこと見据えてまずやってみて、その反省を来期試してみて……っていう形になるかなという風に思っています。






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