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2024.09.28

「手応えはあった」激闘のパリオリンピックを振り返る

今週の「SPORTS BEAT」は、バスケットボール女子日本代表として、この夏のパリオリンピックに出場した宮崎早織選手をゲストにお迎えし、お話を伺っていきました。
宮崎早織選手は1995年生まれ、埼玉県のご出身で、ポジションはチームの司令塔を務めるポイントガードです。
スポーツ一家に生まれ、子供の頃から水泳などに親しみ、小学2年生でバスケットボールと出会います。
地元の埼玉で中学まで過ごし、高校からは親元を離れ、愛媛の聖カタリナ女子高校、現在の聖カタリナ学園高等学校へと進学。世代別の代表を経験しながら、高校卒業後は、今も所属しているWリーグの名門ENEOSサンフラワーズへと入団。
2018年からは日本代表にも選ばれ、この夏のパリ大会は2回目のオリンピック出場となっています。



──まずはパリオリンピックお疲れ様でした。

ありがとうございます。

──宮崎選手は東京オリンピックにも出場されているので今回で2回目ということなんですけれども、初めて臨むオリンピックと今回とでは、心持ちは違いましたか?

全然違いました!
東京オリンピックの時は、(日本代表)メンバー12人中の12人目にギリギリ入れたというポジションだったので、ちょっと“お客さん気分”で(オリンピックは)どんなものなのかな、というところがあったんですが、パリオリンピックでは経験者として、かつメイン(のメンバーとして)出させていただくという緊張やプレッシャーがあったので、全然違うものでした。

──そんな中挑んだパリオリンピックですけれども、バスケットボール女子日本代表は強豪アメリカなどを含むグループリーグを残念ながら勝ち上がることができませんでした。
いきなり初戦でアメリカと対決ということを最初に知った時はどう思われましたか?

嬉しかったです。

──嬉しかった!? どうせならやっぱり(アメリカと)当たりたいし、当たるなら一番最初でいい、ということですか?

そうですね。東京オリンピックの時も戦っているんですが、その時には“(アメリカの選手は)大きい!”“(自分達とは)すごく違う人たちだ”と思っていたんですけれども、この3年間自信をつけて戦ってきて(今大会で)目の前で見た時に、気持ちも“あれ、あんな感じだったっけ?”みたいな感じだったので、私は楽しみが大きかったです。

──それほど脅威を感じないというか、“自分たちはやれるぞ”という手応えは感じられた。

そうですね。

──そして試合日程もなかなかタフなスケジュールだったんじゃないですか?

タフでしたし、遅い時間から試合をするということも(日本では)なかなかなかったので。でも、海外では“あるある”だったので、まあ大丈夫かなとは思いました。

──アメリカ戦の時は夜9時(21時)、その次は午前11時から。日本だとそんなに時間のばらつきはないじゃないですか。

そうですね。夜9時(21時)とかは本当にやめてもらいたいです。
でも、(他の)選手たちはみんなナイトゲームが好きなんですよ。日本だと(ナイトゲームは)19時が多いんですけど、みんな「ナイトゲームだったら体も起きてきてやりやすい」と言うんですが、私は(ナイトゲームが)すごく嫌いで、遅いし、寝たいし…(笑)。

──日本のナイトゲームでは、違い時間でも7時から始まって9時に終わる。それでも遅いですよね。

そうですね。(他の)選手たちは(試合前の)ルーティーンがちゃんとあるんですけど、私はないので、“暇だなぁ、まだ始まらないのかな”みたいな感じになることはありますね(笑)。

──ルーティーンがなくても、ウォーミングアップとかは必要でしょう?

そうですね。でも、ウォーミングアップとかも“またやるの?”みたいになるので(笑)。
なので、(昼の)11時からとかはめちゃめちゃ嬉しいです。


──そして、アメリカ、ドイツ、ベルギーという世界の強豪と戦ったわけですけれども、その手応えというか、どんなことを感じましたか?

手応えはすごくありました。東京オリンピックの時に比べたら、メインとして試合にもたくさん出させていただいたので、本当に自分の成長を感じられたと思います。
ただ、自分自身は活躍できたなとは思うんですが、チームが勝てなかったということはすごく心残りでした。

──チームとして勝利を挙げられなかった原因はどういうところにあると思いますか?

やっぱり相手の身長が大きいというところに対してうまく対策できなかったということと、あとは、東京オリンピックで(日本は)これだけスリーポイントが入るんだということを世界に見せつけた後に、やっぱりスカウティングをすごくされてしまって、その上を越えられなかったのかなということは感じていますね。

──銀メダルを獲得したら、やっぱり研究もされますよね。

そうですね。
ヨーロッパなどと比べると、日本は“みんなが走ってディフェンスを頑張って、かつスリーポイントを打つ”という独特なバスケットをするんです。海外の選手は、勝負どころで中で大きいところを攻めてくるんですけど、日本の場合は勝負どころでもスリーポイントを狙うので、海外の選手も“なんで(スリーポイントシュートが)入るんだ!?”みたいな感じの顔をしているので、それは“しめしめ”とは思います(笑)。

──そして宮崎選手といえば、SNSなどで「代表広報部」を自称していらっしゃいます。メンバーの素顔だったり裏側を発信し続けてらっしゃいますけれども、他の選手のみなさんからは好評ですか?

好評です(笑)。みんなSNSをやっているんですけど、全然更新しないんです。それでは自分がファンの立場になった時に面白くないと思うので、要旨としては私のインスタで(日本代表の選手たちの)いろんな顔をバラしてやろうと思って(笑)。

──今回の代表には、だいぶ先輩になりますけれども、レジェンドの吉田亜沙美選手もいらっしゃいますが、その吉田選手にもカメラを向けたり?

全然しますね。髪の毛が毎回すごく奇抜で、前回はピンクで来ていたので、ずっと「ピンク」と呼びながら、インスタにも載せて、「今日はピンクは元気です」って(笑)。

──サンフラワーズで一緒にプレーされていましたね。

7年間一緒にプレーさせていただいて、かつ、吉田さんは東京成徳高校にいらっしゃったんですが、その時からすごく好きで、ファンで、“この人と同じユニフォームを着たい”と夢見てバスケットを始めたので、一緒にプレーしているということがもう夢のような時間でした。

──まさにレジェンドですから。でも、そのレジェンドは…(笑)。

「ピンク」って呼んでます(笑)。

──今回、選手村で一番盛り上がっていた選手というのは?

(馬瓜)エブリンと、あと東藤(なな子)という子がいるんですけど、暇な時はみんなでトランプとかをしていて、東藤があまりにも弱すぎて毎回敗北して、もうトランプを投げてました(笑)。

──(笑)。そこまで弱い人がいるんですか?

いるんですよ。ババを持っているとわかるんです。だからもう本当に、小学生とやっているみたいな(笑)。
(東藤選手は)競技中はめちゃめちゃポーカーフェイスなんですよ。

──バスケではできるのに、トランプになるとできなくなる?(笑)

そうなんですよね。不思議だなと思うんですけど(笑)。

──さて、この番組では毎回ゲストの方にCheer up songを伺っています。宮崎早織選手の心の支えになっている曲を教えてください。

心の支えというよりは、このアイドルグループがすごく好きで。BABYMONSTER
と言うんですけれども、彼女たちが歌っている「DREAM」がすごく好きなんです。
YouTubeでオーディション番組みたいな番組をやっていて、1人1人がアイドルになるためにみんなと協力して頑張っていく。私より(年齢が)下の子たちが夢に向かって頑張っている姿がかっこよすぎて、かつ可愛いし、“いいな、私もアイドルになりたいなぁ”と思いながらこの「DREAM」を聴いています(笑)。

──今、オーディション番組は本当にたくさんありますし、それを見ていると、今の若い子たちの意識の高さだったり、歌えてダンスもできて、本当にすごいなと思いますよね。

本当にすごいと思いますし、私たちよりいろんなことを評価される。それを見ていたら、評価されるのって嫌だよねと思いながら…。

──でも、そういう部分では似ているところもあるじゃないですか。(バスケでも)チームでレギュラーに入れるか、日本代表候補の中から残れるかという中で、オーディションを毎日受けているようなものじゃないですか?

そうですね。でも、私たちはスタートで出られなくてもベンチには座れる、ユニフォームは着れるという保険があるんですけど、アイドルは6枠とか5枠を12人とかで争って、(落ちた人は)アイドルになれずに、なった人たちを外から応援することしかできないので、過酷だなと…。(アイドルに)なってからも大変で、それを想像するだけで何か苦しくなりますし、でも輝くために頑張っている若い子たちを見るとかっこいいなと思います。

──さあ、来月からはWリーグの2024-25シーズンも始まります。宮崎選手に来週もお付き合いいただきます。来週もよろしくお願いします。

よろしくお願いします。


来週も宮崎選手にお話を伺っていきます!

今回お話を伺った宮崎早織選手のサイン入り色紙を抽選で1名の方にプレゼントします。
ご希望の方は、番組公式X(旧ツイッター)をフォローして指定の投稿をリポストしてください。当選者には番組スタッフからご連絡を差し上げます。

そして今回お送りしたインタビューのディレクターズカット版を、音声コンテンツアプリ『AuDee』で聴くことができます。
放送できなかったトークが盛りだくさん! ぜひお聴きください!
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