森ひかる選手は、1999年7月7日、東京都のご出身。
4歳の時に地元のデパート屋上にあったトランポリンと出会い、その楽しさに目覚めトランポリンを習い始めます。
2013年には史上最年少14歳で全日本選手権初優勝を果たします。
2017年には、世界選手権初出場ながらも、日本女子初となるシンクロナイズドで銀メダルを獲得。
2018年は、同じく日本女子初のシンクロナイズド金メダルを、2019年世界選手権では個人で日本人選手初となる金メダル獲得。
オリンピックには東京、パリと2大会連続で出場し、パリ大会では６位入賞を果たしました。
今年の11月にスペインで開催された世界選手権では、シンクロナイズドで金、個人で銀、団体で銅と、3つのメダルを獲得されています。

──まずは、今年の世界選手権で3つのメダル獲得おめでとうございます。振り返ってみていかがですか？

今年の1月からイギリスを拠点にした生活をスタートして、生活するのですら大変、難しい、わからないことがたくさんある中で迎えた世界選手権だったので、まず今年も世界選手権に出場できることの嬉しさもありましたし、“世界選手権からまたいろんなことを学ぼう”という気持ちでした。

──個人で金メダルを獲得したトップの選手とわずか0.03点差ということなんですが、本当にちょっとの差ですよね。

そうですね。この点数で順位が変わることはなかなかないなので、やっぱり知った時には“あと0.03で3度目の世界選手権優勝だったんだな”と思ってしまうところは少しありました。
でも、順位にこだわっているわけではなく、自分の成長に目を向けていたので、決勝の舞台でもしっかり挑戦した演技ができましたし、終わってからは、“今の自分にとっては2位という順位が一番良かったんだ”と思っています。

──ご自身の演技を振り返ってみて、“成長したな”と感じる部分はどこでしたか？

前回は、世界選手権で演技することが怖くて、負けや失敗が怖い中で演技をしていましたが、今回はそういう“恐れ”がなく、自分の演技、堂々と挑戦した演技ができたことが一番の成長だと思っています。

──メンタル面での成長を感じた大会だったんですね。
そしてシンクロナイズドでは金メダルを獲得されました。ペアを組んだ田中沙季選手とはもうお付き合いは長いんでしょうか？

同じ金沢学院大学の先輩後輩の関係だったので、最初に一緒にシンクロをやるとなった時に、競技のことよりも、コミュニケーションを取るのに壁があったことが一番難しいところでした。
今年の2月からシンクロをスタートして、最初は予選で2本演技をするんですが、両方とも失敗からスタートしてしまったんです。そこで“先輩後輩”という関係から、コミュニケーションの取りづらさや、私とシンクロを組むことへのプレッシャーを感じていたんだろうなと強く感じて、その後からは、少しでも不安そうな表情をしていたら声をかけたり、私からコミュニケーションをしっかり取るということを大切にしています。
私も後輩とシンクロを組むのは初めてだったので、競技以外においてもすごく成長できた1年間でしたし、最後にこうして世界一になれたことはすごく意味のある、価値のある優勝だったなと思っています。

──拠点も、同じ場所にずっといたわけではないですよね。

そうですね。私はイギリスで、田中選手は日本で生活をしているので、シンクロの練習もできずに試合に行くことになってしまったんです。なので、ビデオを送りあって、その映像を横に並べてシンクロの練習をしていました。

私は元々シンクロが得意だったので、2月からスタートして、“田中選手がどこで上がってどこで下がって、こういう時に不安があって、こういう声をかけたらいい”ということは頭にしっかり入っていたので、試合の直前に練習できないことに対しての不安は全くなかったです。

──個人で演技する時とシンクロナイズドでは、使う神経などが全く違うんだなと感じました。

そうですね。全然違います。

──この番組ではゲストの方にCheer up songを伺っています。森選手の心の支えになっている曲を教えてください。

井上苑子さんの「あゆれでぃ」という曲です。
この曲は、パリオリンピックの前に、私をモチーフに作っていただいた曲で、トランポリンに向けた言葉や、私のことを考えて書かれた歌詞が入っているので、聴いた時にホッとできる、支えになってくれる曲です。

──試合の前に聴いたりもしますか？

そうですね。聴くと落ち着きますし、本当に大切なことに気付けるので、良い曲だなと思っています。


1月10日の放送でも森ひかる選手にお話を伺っていきます。
お楽しみに！

今回お話を伺った森ひかる選手のサイン入り色紙を1名の方にプレゼントします。
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さらに、今日お送りしたインタビューのディレクターズカット版は、「TOKYO FMポッドキャスト」として、radikoなどの各種ポッドキャストサービスでお楽しみいただけます。
聴き方など詳しくはTOKYO FMのトップページをチェックして、そちらも是非、お聴きください！