2025年09月07日Flow 第三百七十一回目「拓哉キャプテン × 山田裕貴」Part1
今月のマンスリーゲストは、俳優の山田裕貴さん!
実は初めましてなんですが、どんなトークセッションになるのか!? お楽しみに!
木村:実は初めましてなんですけども、何か今日ちゃんとしてるなっていう感じの印象ですが、俳優の山田裕貴さんです!
山田:山田裕貴です! よろしくお願いします!
木村:お願いします!
最近、もうちょっとブワッて髭とかしてなかったっけ?
山田:してます。撮影で、ちょびっとだけ髭蓄えてる役なんで。結構すぐ伸びるんで、今日は木村さんに初めて会うっていうことで、剃ってきました。
木村:そうなんですね。自分の印象的には、最近ボッていう感じで髭を蓄えたりとか、ちょっとワイルダーな感じでお見かけしてたな、と思って、今日の朝「よろしくお願いします」って来てくれた時に、「あれ? なんかすげーちゃんとしたバージョンだ!」と思って(笑) 。
山田:(笑)。いやもうだって、初めましての木村さんなので、ちょっと綺麗にしていかないとと思って。
木村:それで、こういう感じでちゃんと。
山田:一応ちゃんとします(笑)。
木村:ありがとうございます!
今やもう、最も引っ張りだこというか、最も忙しい俳優さんの1人…。
山田:いやいや、たまたま公開が重なり続けちゃっただけと言うか。
木村:でも、公開が重なるってことは、多分それをちゃんとハンドリングをしてくださってるスタッフの方たちがいて、こういう結果になってると思うんですけど。
今現在は、堤(真一)さんともご共演されている「木の上の軍隊」が上映中で。で、今後、これもまた主演映画なんですけども、「ベートーヴェン捏造」っていうのが9月12日から上映されるということで。
山田:はい、そうです。
木村:これは僕もすごい気になってるんですけど、「爆弾」。「爆弾」、あれちょっと来てますよね。
山田:はい。小説が原作なんですけども、その小説がめちゃくちゃ面白くて。
木村:こちらが10月31日に公開を控えている、という。もうすごいよね。
山田:去年の11月から3月までの間に、この3本を撮りました。
木村:え? 木の上に行って…?
山田:11月に「木の上」撮って、12月、1月、2月に被らないかぐらいで「爆弾」撮って、2~3月で「ベートーベン」を撮ってました。
木村:ということは、台本がカバンの中に3冊入り…。
山田:しかも主演だっていう、ちょっとかなり…。
木村:でもやっちゃってるから、多分「これ、いけるな」っていうことで、すいません。2、3年はこんな状況でお願いします。
山田:はい、頑張ります。頑張らせて頂きます(笑)!
木村:(笑)。
この番組は、ゲストがどのような形で人生をFlowしてきたのか、色々お話を聞いていくわけなんですけども。出身が愛知県なんですね。
山田:はい。愛知県名古屋市です。
木村:おとめ座のO型っていうことで。ご存知の方がたくさんいらっしゃると思うんですけど、お父さんが野球選手だったりとか、妹さんもいるんだよね?
山田:はい、妹もいます。
木村:お母さんは何やってるんですか?
山田:お母さんは普通に銀行員で働いてて、父と結婚するっていうことになったところで、専業主婦になりました。
木村:“山田裕貴”っていうのは、これは芸名ですか?
山田:芸名じゃないです。本名です。
木村:ちっちゃい頃から? 「ゆうくん」とか。
山田:ちっちゃい頃に「ゆうくん」って言われてました(笑)。お恥ずかしながら、今も「ゆうくん」って呼ばれてるので。
木村:誰に?
山田:父親も、母親も、「ゆうくん」って呼んでたんで。
木村:妹さんは?
山田:妹も「ゆうくん」って言います。
木村:(笑)。ヤバイ、俺普通に言ってみたんだけど、家族が呼んでる呼び名だったんだね。
山田:もしよければ…。
木村:じゃあいいですか? 「ゆうくん」って。
山田:えー! 嬉しい(笑)!
木村:ゆうくんは、想像はつくんですけど、もちろん(ご家族の)影響もあって、きっと野球とか色んなスポーツに勤しんでいたんじゃないかなと思いますけど。
山田:たまたま生まれ落ちたのが、野球選手の家族だったっていうのがあって。でもそれでも、やっぱり自然にテレビで父親の打席立ってる姿とか見てたりとかすると、「あ、かっけぇ…!」と思って、それで俺も野球やりたいってなって、自然に野球を始めました。
木村:スイッチは「かっけぇ」なんですね。
山田:そうですね。小さい頃なんで本当に記憶は薄いですけど、多分漠然とテレビに映って打席に入ってる姿を見て「かっけぇ」と思って、それで野球をやり始めました。
木村:でも、高校の時に、野球からバレーボールに移った、って情報なんですけど。
山田:これはですね。僕、小・中と硬式野球のクラブチームに入っていて。いわゆる学校の部活じゃなくて…。
木村:ああ、ガチのやつだ。
山田:土日にグラウンドに行って、もう朝から夜まで練習して、みたいなチームにいたんで。
木村:っていうことは、硬式っていうことだ。
山田:はい、硬式ボールです。プロが使ってる硬式ボールで小学校からやってて。
木村:それを小学校からやってたんだ。
山田:毎年全国に行くような強いチームで、レギュラーになるのもギリギリぐらいのレベルだったんで。それでも、父がプロ野球やってたから、「いや、まずは父を超えたいだろ」って思いまして。まずは、野球選手になるのが夢だったんですよ。幼稚園の時は「スーパーヒーローになりたい」とか卒園文集に書いてたりしてたんですけど。
木村:それは何故スーパーヒーローなんですか?
山田:何か、世界救いたいんですよね。
木村:マジ?
2人:(笑)。
木村:ごめん、今早めに言っちゃったけど、それはゆうくんがなに組の時?
山田:ゆうくんはなに組だったっけな? 多分鳥の名前でした。
木村:鳥の名前? ハトさんとか、白鳥さんとか、アヒルさんとか。
山田:はい、そういう感じだったと思います。その時代にスーパーヒーローになりたいなっていうのは思ってて。
で、小学校に上がった時に、織田信長、徳川家康とか日本の歴史に載ってる人たちの名前見て、「こうやって名が残っていかないと、俺は何のために生きてんだ?」って思いまして。だからそれで、例えば「父はプロ野球という世界で頑張って、今テレビにも映ってるし、こうやって人々の記憶にも残ってるお仕事をしてる。俺も誰かの記憶に残りてぇ」、と。でもまず、スーパーヒーローの修行は難しいだろうから…。
木村:え、そうかな(笑)?
山田:「そうかな」(笑)? わかるでしょ? 木村さんはスーパーヒーローみたいな…。
木村:(笑)。いや、待て待て。そうじゃなくて、スーパーヒーローの修行って…。そうね、でも映像にしたら面白そうだよね(笑)。
山田:はい。毎日空を飛ぶ練習をしてみるとか、そんなことは現実的じゃないじゃないですか。
木村:まぁね。
山田:子供ながらそれは僕も気づいてまして、じゃあまずは野球やろうっていう。野球で父親を超えるような選手になることで、色んな人たちの心を動かす、と言うか。そうなりたいな、みたいなところがきっかけで野球を始めました。
木村:なるほど。で、バレーボールに転向っていうのは…、それは“飛ぶ”っていう修行のひとつ?
山田:あー、違います! 空飛びたくてバレーボールを始めたわけじゃなくて(笑)。そうじゃなくて、もう自分で蓋をしちゃった、と言うか。全国大会に出るようなクラブチームに所属して、中学生でもうリンゴを握り潰すようなヤツとかもいたんですよ。
木村:チームメイトに? 自分…ゆうくんは?
山田:ゆうくんは…。
木村:みかんはいけた?
山田:みかんはいけました。
木村:みかんはいけたけど、リンゴはちょっときついかな、っていう。
山田:はい。もうリンゴは無理で、水分量の多いナシだったらまだ…。
木村:お?
山田:いや、でもそれも多分無理だったと思います(笑)。
木村:(笑)。
山田:でも、そういう力の差をものすごく感じて、「あ、もう自分には無理だ」って思って、中学の時点で僕は野球を辞めます。もう自分で諦めちゃったと言うか。
木村:自分でバットとグローブを置き。
山田:置いて、野球を辞めて。で、高校に入学したタイミングで「何やろっかな?」って、ちょっとプータローになりそうだったんですよ。だけども父親が「帰宅部は許さない。何か部活をやれ」と。何かに熱中しろっていうことで、本当にバレーボールにいる人たちがすごく良い人たちそうだったんで、もうそれだけのためにバレーボール部に入りました。
木村:じゃあ、スポーツの中身というよりかは…。
山田:もう全くです。本当に申し訳ないですけど。地元の友達もその思いは知ってるんですけど、スポーツを一生懸命やろうっていうことはもう僕の中では野球で終わってしまって、バレーボールは本当に良い友達たちと楽しくやれたらいいな、っていうところで、バレーボールに。
木村:スポーツのスキルを上げるとかいうことではなく、そこにいる人たちがいてくれたからそこに属した、っていう。
山田:はい。
木村:でも、それも1つの大きな要因だよね。
山田:はい。ただ、その時点で“父を超える”っていう夢は断たれた、と言うか。
木村:小さい頃ゆうくんが思ってた自分とは、ちょっと違う。
山田:きっと中学生の時代のゆうくんは、ちょっと壁にぶち当たったんでしょうね。
木村:まぁ、友達って言うかチームメイトが、普通に横でリンゴを素手でぶちゅって潰してんの見たら、ちょっと考えるよね。
山田:ちょっとびっくりしました。自分が非力だったんですよ。力があんまりないタイプの選手で。周りの子たちはガンガン柵越えるようなホームラン打ったりとか。うわ、こんなにも遠いかっていうのを目の当たりにしてしまって。
でも、僕がそこで気づいたのは、続けてたら、もしかしたらわかんないじゃないですか。体の成長もあるし。
木村:もちろん。
山田:一番の僕の敗因と言うか弱い部分は、そこで自分で蓋をして諦めてしまったところだったとは思うんですけど。
木村:でも、そん時はそん時のゆうくんしか出せない答えだから。
山田:そうなんですよ。そん時は一生懸命でしたね。
木村:今振り返ると、ちょっと大きくなって時間を経たゆうくん的には、あの時の自分の選択が…、でもそれがなかったら今(俳優を)してないからね。
山田:そうなんですよ。そこで、高校の時に、野球を辞めてバレーボール部に所属してる自分がいて。母校が、高校3年の時に甲子園に出場するんですよ。ちょうど僕が中学時代にチームメートだった子が四番打ってたりだとか。
木村:甲子園で。へぇ~。
山田:はい。僕が試合したことある他チームの子が、一番キャッチャーでキャプテンで出てたりとか。でも僕はユニフォームを着ずに、野球部員としてではなく普通に生徒として、甲子園のスタンドで応援に行くんですよ。
木村:スタンドで横に揺れてるやつね。
山田:メガホン持って、「ワーッ」とかって言って。で、元々(クラブチームの)対戦相手だった、というか知ってた、一番キャッチャーの山田くんが、サイレン鳴る前に、初回初球先頭打者ホームランを打ったんですよ。
そうやって、自分が対戦してた人とか、自分のチームメイトだった子が、甲子園ですごい躍動してるの見て、「俺は人生を諦めたから、野球のユニフォームを着ずにここにいる。でもこの子たちは、諦めなかったからこのグラウンドに立ってんだ」っていうのを感じた時に、もう忘れもしないんですけど、そのホームラン見て涙が止まらなくて。お芝居でもできないぐらいの量の涙がパーッて出て、「諦めるってダメだ!」って思って。
その時に、父の言葉で「俺は野球やれとは言ってない」、と。僕が自分で野球やるって言い出したんですよ。父は「好きなこと何でもいいからやっていいよ」って言う人だったんで、「俺は“野球やれ”とは言ってない。だけど、なんで自分でやるって決めたことを最後までやらないんだ?」っていうことを言われて、僕は野球を辞めたんですよ。
「あ、この日なんだ」と。「この後悔を感じる日が来るから、ああやって言ってたんだ」って全てがリンクして、もうスタンドで涙が止まらず、まだ試合始まったばっかなのに、周りの友達は「ゆうくんが泣いてる」と。「あの、いつもおちゃらけてるゆうくんが泣いてる。どうした、どうした?」ってなっても、もう涙が止まらないぐらいの“何か”を感じた日だったんですよね。甲子園で感動した、以上のもの。
木村:うん。
山田:その日に、「もう次にやるって決めたことは最後までやるぞ」って決めて。
自分は心理学の勉強とかをしたかったんですよ。そういうことを感じてしまう心に興味を持っていて、そういう学科のある大学に行こうとしたんですけど…。例えば、お笑い芸人さんだったら、心を笑わせることができる、人を笑わせることができる職業だ、とか。色々選択肢はあったんですけど、最終的に「俳優さんだったら、疑似体験だけど人の人生を何回か生きることができる。その仕事をすれば、色んな人の心を知ることができるかもしれない」っていうところで「俳優を目指そう」って思ったのがきっかけですね。
木村:へ~、そうなんだ。
その高校を、サイレンと共に入った山田くんの先頭打者ホームランを見、涙を流し、その高校は卒業し…。
卒業した後は、もう上京して。
山田:はい。お芝居の学校に入ります。
木村:お芝居の学校って何してんの? 興味あるんだよね。
山田:例えば、月曜日は『映像演技』っていう枠が入ってたりすると、「ある映画から抜粋したシーンを皆でやってみましょう」みたいな。それを演技の講師の人に見てもらう、みたいなのとか。
木村:演技の講師の人は、何を注意してくれたり、何をアドバイスしてくれたりするんですか?
山田:僕がめちゃくちゃ印象に残ってるのは、「てめぇの心が動いてねえで、人の心を動かせるかよ!」って言ってくれた人がいて。
木村:それ、何かのアニメのセリフじゃなくて、その講師の人が本当に言うんだ。
山田:本気で言ってくれて。「確かに、俺の心が動いてないのに人の心が動かせないよな」…。
木村:あ、そこはちゃんと、ゆうくんは素直に聞くんだね。
山田:もうまさにぶっ刺さって。そういうふうに熱く教えてくれる授業があったりだとか、ダンスの授業もあります。
木村:マジで? じゃあ、いける(笑)?
山田:いえいえ! 木村さんや踊ってる人たちに比べたら、もう本当に足元以下ですよ。
木村:でも、ちゃんとそういうクラスがあるんでしょ?
山田:「まぁ、踊れるんじゃないか」という、「本当に踊れません!」っていう感じではないと思います。
木村:じゃあ、いける口だな!
山田:いやいやいやいや!
木村:いやいや、またまた!
山田:本当に本当に本当に! もう絶対に僕は、ちょっとやりたくない…(笑)。
木村:(笑)。今、「やりたくないんだよ…」っていう最終的な本音が(笑)。
[OA曲]
なし



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