2026年07月26日Flow 第四百十七回目「拓哉キャプテン × 竹中直人」Part4
今月のマンスリーゲストは、竹中直人さん!
竹中さんとのトークも今週が最後です。
竹中さんにとっての「人生の1曲」も伺います。
木村:監督でしょう? で、大河まで行ったでしょう? でも、そう考えたら、それこそ(忌野)清志郎さん、大貫(妙子)さんだったりとか、スカパラ(東京スカパラダイスオーケストラ)の皆さんだったりとか、フェスにも出演されているじゃないですか。
竹中:最近だと、(高橋)幸宏さん。幸宏さんもいなくなっちゃったけど。
木村:“歌”っていうところでは、怖いぐらい鼻歌ももちろんそうなんですけど…。あのね、竹中さんね、口笛が尋常じゃないぐらい上手くて。で、音も全然ピッチが外れないんですよ。
で、よくスタッフがセットチェンジだったり、照明を直してたりとか、メイクさんが皆さんの汗を拭いたりとか、ちょっと髪を整えたりとか、「誰かの仕事が目の前で終わるまでは、本番行けませんよ」っていうその間、ずっと口笛を吹いて繋いでくださったりとか。
あれは、ななんですか? 優しさですか?
竹中:いや、優しさっていうか、なんか音が鳴ってないと間が持たないっていうかね(笑)。「軽く行きてぇなぁ」とか思ったりしちゃうからじゃないかな(笑)。
木村:これね、現場で聴くと、割りと心地いいんですよね。それをずっと、場所、作品、タイミングによって選曲変えてくれたりとか。
ここからは、この番組「Flow」に届いているリスナーからのメッセージに、竹中直人さんにもお付き合いをしてもらいます!
こちらのメッセージから!
【千葉県 ゆうだい 27歳 男性】
キャプテンこんにちは!
木村さんやゲストの方にとってのストレス発散方法はありますか?
私はモノマネで発散しています。
明石家さんまさんや仮面ライダー俳優などのマネをしています。
ボイスレコーダーで録音して何回も聴けるようにしています笑。
木村:ストレス発散方法ありますか?
竹中:俺は映画を観ること。
木村:この彼は、『モノマネで発散してます』って。モノマネでストレス発散って、すごいですね。完全に自家発電ですよね。
竹中:すごいね。僕は洋服が好きだからな。洋服探しに行っちゃうな。
木村:でもそれ、今は古着じゃないんですか? どこを見に行くんですか?
竹中:古着ではないですけどね。やっぱりギャルソンとか見に行っちゃうね。
木村:どれぐらいのスパンで行きます?
竹中:めちゃくちゃへこんだ時とかは、もう合間で行くよね。
木村:へこんだ時に洋服見に行くんですか?
竹中:俺はね。今日履いてきた靴下が違う、と思ったら、合間で買い替えに行ったり。
木村:その「違う」っていうのは、自分で?
竹中:もちろん自分で。
木村:映った自分を見て?
竹中:いや、映った自分じゃなくて、衣装に着替えるから。
この後、仕事から帰る時には1杯だけ飲んでいきたいから、その時のために、自分の心のために、靴下を買い直したりとかしちゃうんだよ。
木村:マジですか?
竹中:ハンカチも。持ってきたハンカチを1回使っちゃうともう駄目なの。
木村:ベッカムみたいですね。ハンカチって、1回使うと駄目なんですか?
竹中:うん、なんかコロナになってから。俺、「拓哉と会うためにはこのハンカチ」って決めて…。次の日の支度を前日にするんだよ、俺。ハンカチも下着もパンツも靴下も、全部用意してからじゃないと眠れない(笑)。性格的に最悪だね。神経質みたいな感じで。
木村:いや最悪じゃないですよ。案外、服は僕も決めますよ?
竹中:僕、「今日拓哉と久しぶりに出演するんだったら、このコーディネートだ」って、もう前日に決めて置いといて。「もし気分が変わったら、こっちの」って、予備のやつも置いといた。でも、「今日はこれだ」と思ってこれにしたんだよ。
木村:やった! 今日これ、俺用のコーディネートだ。
竹中:そうなんですよ。何かそういうのがどうしてもあるんですよ。
木村:へぇ~。でも俺、ストレス発散は、体を動かすことぐらいですかね。モノマネしてストレス発散って…。で、しかも彼、ゆうだいくんは、ボイスレコーダーで録音して、自分でやったやつを自分で聞いて、ってことでしょう?
竹中:じゃあ、ちょっと自己陶酔的なものあるのかな?
木村:いや、もう完全にそうですね。自分で発電して、自分で電力を使ってる、って感じですよね。
竹中:でも、ある意味お金かかんないですね。
木村:エコですよね。
竹中:素晴らしいですね。エコですね、間違いなく。
こちらも竹中さんに聞きたい質問!
【三重県 なるみん 20歳 女性】
こんにちは!
私は大学の演劇サークルに入っています。
練習中、N.Gにハマってしまうとなかなか抜け出せないことがあり、周りにも連鎖したり、以降も演技やセリフが不安定になったりします。
現場でもそんなことはありますか?
そんな時にどうやってゾーンから抜け出しますか?
また演技が上手くなるアドバイスをいただきたいです。
竹中:「演技上手くなろう」と思った時点で終わりでしょう。
木村:わぁ、来た!
竹中:そう思っちゃうんですよ。
木村:なるみんにちゃんと届いたかな?
竹中:技術じゃないからな。大変だよね。
木村:上手くなろうとした時点で終わり?
竹中:だと思うよ。相手を感じることだからね。
木村:そうですね。竹中さん的には、臨む時のモチベーションとして何かあったりしますか?
竹中:僕はね、全員見ちゃうんだよ。スタッフとかも。瞬間的に。そこにいる人たちを全員感じる、っていうか。
木村:相手役だけではなく。
竹中:そうそう。大体皆、台本持ってるでしょう? 今、台本はタブレットに変わったけど。大体皆、台本と役者をこうやって比べる。台本に目を落としながら、役者を見る。だから、役者の芝居だけ見てればいいや、と思っちゃうんですよね。 私の場合ね。監督も。
あのね、自分が監督する時は、「本番、よーいスタート」って言う時もあるけど、何も考えずに「本番。よーい、ポッ」て言う時もあるよ。
木村:「よーい、ポッ」?
竹中:「ポッ」。あと、「今日は照明部に言ってもらうから。安河内さん、『本番、よーい、スタート』って言ってください」とか。スタッフと一体化するっていうか。そんなこともあったりする。
映画の場合はカット割りがあるじゃないですか。カットカットを重ねていくから。だから、結局、そのシーンにいい芝居ができたって、前のシーンがどうなってて、次のシーンがまたどうやって繋がれていくかによって、そのシーンが良くたって後のシーンが駄目だったら、全部変わっちゃうじゃないですか。
結局、映画は印象だし、役を作るのは見てるお客さんじゃないですか。
木村:おお…。
竹中:お客さんが、その人の人生観で映画を捉えるし、役を感じてくれるわけだから、「役者は何も考えないで、ただセリフを言えばいいだろう?」って、僕は思ったりしちゃうんですよね。キャスティングの時点で、もう役の90%はできてると思っちゃうんで。
木村:という、ななみんにはすごく分かりやすい、多分今日最適なゲストが答えてくれたんじゃないかな、と思いますけどね。
竹中:だったら良かったかな。あとは、いっぱい傷ついた方がいいんですよね。
木村:おっと。それはいつの話ですか? 現場でですか? それとも恋愛とか人生経験?
竹中:全てじゃないですか? やっぱり俺たち、「豊かなことがいい」とか、「マイナスのことって駄目」と思われがちじゃないですか。でも、前に山田孝之と話してて、「悪い方に考えておいた方が、ちょっと良かったら悪い方に考えた分をちょっと超えられるから、マイナス思考っていうのも悪くないよね」、みたいなことを話したことがあったのよ。
山田孝之と齊藤工を巻き込んで、自分の撮りたい映画を…「ゾッキ」っていう漫画を原作にした映画を撮ったことがあるんだけど、それぞれの価値観の話になった時に、そういうのあるよね、みたいな話をしたことがあるよ。
木村:だから、本当に正解がないから、多分僕らは楽しめるんじゃないかな、っていう。なるみんは「演技が上手くなるアドバイスをいただきたいです」って聞いてくれているけれども、ある意味、真逆のことが答えだったりもするのかもね、っていう面白さ。なるみんにはそこも面白さとして捉えてもらったら、もっと面白くなれるんじゃないかなとは思いますけどね。
まあ、そんな話をしてたと思ったら、竹中さんの出演されている映画が来月公開なんですね。
竹中:ありがとうございます。
木村:日本、中国、アメリカ合作の作品で、「ゴースト・オブ・ウエノ」っていうね。すごいっすよ、これ。
竹中:合作の、アメリカ・中国とか出てくるとすごい映画かなと思いがちですけど、舞台は上野でございますからね。
木村:日本の上野。じゃあ上野でロケできたんですか?
竹中:もう大々的な上野のロケでしたね。まさかの夜中までロケしてました。初めてです。こんなに長く上野を感じたことはなかったので。
木村:竹中さんは、どんな役なんですか?
竹中:ホームレスの役なんですよ。
木村:竹中さんがすると、おしゃれに見えるんだよな。
竹中:やばいなぁ、そうだったのか。ホームレスなんですよ。
木村:門脇麦さん、いかがでした?
竹中:いや、最高でしたね。とてもニュートラルと言うか、自由な芝居と言うか。基本的に監督が中国のワン・チイって監督なんですが、俺は中国の映画に何本か出たことがあるんだけど、台本っていう台本があるんだけど、ないようなもんで。
木村:そうですね。割りとその日に配られることが多いですね。
竹中:そうだよね。拓哉もやってるよね。そう。そういうのが好きなんだよね。役者が流れを知ってるより、部分部分だけただ言いなりにセリフを言ってるだけっていう方が、出来上がった作品を観た時に「へー、こういう話なのか」っていうのが楽しいじゃん、って思ったりしちゃうんだよね。
木村:いや、それは、俺はまだ「楽しい」って思えるゾーンまで行けてないんじゃないかな、って。僕自身がね。
竹中:本当に? でもすぐ安定した芝居なさるじゃないですか。
木村:いやでも、これは楽しみです。
竹中:ありがとう。8月8日から。
木村:はい。「ゴースト・オブ・ウエノ」っていうね。
竹中:ある1人の男が残した長い日記があってね。その日記を調べながら、その男を探していく、っていう。“ゴージョー”っていう男が残した1つの日記を見て、「その男はまだ生きているか、生きていないか」っていうのを探す物語ですね。
木村:こちらも楽しみなんですけど。…あと、ミュージカル?
竹中:「民王」ですね。民の王様。池井戸潤さんの原作で、テレビでもドラマ化された作品を。
木村:え、じゃあ稽古とかめちゃくちゃ忙しいんじゃないですか?
竹中:稽古大変ですよ。
木村:(笑)。
竹中:歌って踊らなきゃいけないですからね。
木村:東京公演、大阪公演、福岡公演。9月6日から10月19日まで。
竹中:そんなに長いんだ。
木村:長いですよ。ちゃんとしてくださいね(笑)。
竹中:うん、ちゃんとやりますよ。舞台はね、ちゃんとやってますよ。もうずっと毎年やってますから、舞台。
木村:この番組は毎回、ゲストの方に「人生の1曲」っていうのを伺ったりとかしてるんですけど。竹中直人さんにとっての「人生の1曲」っていうのを伺ってもいいですか?
竹中:たくさんありすぎてな。でもこの話、長いんだよ。俺、父親が95歳で亡くなったんだけど、一切ボケることなく。介護もなかったんだけど。
木村:えー。すごいっすね。
竹中:うん、亡くなる数日前に「直人、歌ってくれ」って言って。お父さんは95歳。当時、お父さんが聴いてたような曲をいくつか選んで、いろいろ歌ったんだよ。「君の横顔 素敵だぜ~」とか、知らない? 「街の灯りがとてもきれいね ヨコハマ ブルーライト・ヨコハマ~」。でも「違う、違う」と言われて、ずっといろんな歌を歌い続けたんだよ。「ため息の出るような~」とか。
木村:全部違うんですか。
竹中:全部違ったんだよ。「ふたりを夕やみが~」を歌っても「違う、違う」ってなって。
で、最後に「まさかな」と思ったの。「貴方はもう忘れたかしら~」って「神田川」を歌ったら、「それだ」って言って。「直人のお母さんと初めて暮らしだした時の歌なんだよ」って言って。「神田川」。「神田川」って俺、そんなに思い入れがない歌だったんだけど、ヒット曲ってすげぇなと思って。「神田川」をフルで歌えちゃったんだよね。
でも、今出したい歌は「神田川」じゃないよ。
木村:えっ、違うんですか!?
竹中:「神田川」じゃないですよ。
「人生の1曲」、これにした。BAD HOPの…。
木村:今、決めたんですか?
竹中:今、決めた。今から歌うのはこれだよ。「欲しがるシャネルにルブタン~」。
木村:もう一回聞きますけど、「神田川」じゃなくていいんですね(笑)?
竹中:「神田川」じゃないよ!
木村:ということで、木村拓哉「Flow」、今月のマンスリーゲストは、竹中直人さんでした。ありがとうございました!
竹中:ありがとうございました。
[OA曲]
Asian Doll (feat. T-Pablow, Vingo & Yellow Pato)/BAD HOP



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