今週は、宮城県・南三陸町・戸倉地区で林業の担い手として奮闘する若者に焦点を当ててお送りします。
名前は、小野寺翔くん。戸倉地区で生まれ育ち、今年4月、地元の山林を管理する林業会社に就職。日々、地元の山林に入り、林業家としての腕を磨いています。


もっと本当は木が混んでいたんですけど、間引いてやって光を入れることで一本の木が太くまっすぐに伸びるようにしてやります。

〜重装備ですが、腰につけているのは?
ナタやノコギリです。あと、材の寸法を測るものです。本当はもっと良いやつがあるんですがお金がないのでメジャーですね(笑)あとは木を倒す時に必要なくさびとかです。






〜すごいですね!
本当はもうちょっと右に倒したかったんですけどね。。方向がちょっとずれるだけで、後で山から下ろすときの手間が増えたりするので、コントロールが大事ですね。ちょっと難しい作業ではありますが、葉のつき方とか曲がり方、重心の位置なんかをちゃんと見て狙うようにしています。


このあたりの木は40年くらい前に植えられた杉の木ですね。基本的には50年とか60年前なので、僕らのおじいさん、ひいおじいさんの代が植えたものが、今こういう風に育っているんですね。僕の家もそうなんですけど、震災の被害で家や財産がなくなったんですけど、でも山だけは残った。それまで全然あんまり興味関心を持たなかったんですけど、よく考えてみると、やっぱり唯一の財産として山が、木材が残ったのかなと思いました。せっかく代々受け継いだ地域の財産なので、守っていきたいなと思いますね。昔と比べたら木の値段はすごく安いと言われるんですが、とにかく何も気にせず全部切ってしまえばそれだけのお金にはなる。でもやっぱり、次の世代への恩送りということで…。木は何十年も育つので、自分が管理したものは自分が生きているうちに完成しないというか、不思議な世界の仕事ですね。でも次の世代への希望を込めて管理しなければなと思いますね。

翔くんが勤めているのは、「波伝の森山学校 合同会社」。東日本大震災のあと、2014年に立ち上がったこの会社は、戸倉の「波伝谷」と呼ばれる地域の山林を、山主さんの依頼を受けて、長い年月を見据えて管理する会社です。


〜小野寺翔くんは、違う番組で何度か取材していて、現在は23歳になりましたが、震災があったときは中学2年生でした。以前の取材時に印象的だったのは、卒業するときに卒業生答辞を読んで、南三陸の未来を語ったのが印象的でした。
当時は14歳くらいでしたが、そこで第二の人生が始まったような、そういう気持ちがあります。そこで地域に戻ってきたいという決意は持ったような実感があるので、こうして8年経って、言った通りに戻って来れたかな思いますね。

〜高校卒業して、いちど南三陸を離れたんですよね。
首都圏の大学を出て、何を仕事にして地元に戻るのが良いのかなというのはずっと考えていましたんですが、首都圏の人たちを南三陸町に連れて行って案内するという機会を作ったりしているうちに、地元の人の話も聞く機会もあったんですね。地元にそのまま住んでいたら、あまり漁師さんの話は聞く機会はなかったんでしょうけど、紹介するときに初めて知る情報もあって、地域の資源の豊かさであり、価値というのを感じるようになりましたね。そんな時に、津波で流されて、自宅も畑もなくなってどうしようという状況だったんですけど、昔からあった山だったり木材は残っていたんだなと思って。そこをなんとか管理するような仕事は無いのかなと思って、それで大学3年になる時に大学を辞めて岐阜にある林業の専門学校に入りました。岐阜県の西之保は林業が盛んで、木材の伐採から加工までの流れ、流通までの過程を勉強してきました。そのとき初めて一本の木が倒れる瞬間を見て、自分で切ってもみて、何とも言えない、すごいなという感覚がありましたね。それで林業をやろうと決めた時に、渡辺さんが地元の戸倉で林業を震災後に始められた。そういう人がいたというのも大きくて、戻ってこられるという安心感もありましたし、先進の人がいたと言うのは運命的なような感じがしました。

宮城県南三陸町・戸倉地区で林業に取り組む若者、小野寺翔くんのお話、いかがだったでしょうか。この波伝の森山学校のような、山主と地元の林業の担い手が、長期的なスパンで森を大事に守り、育てながら行う林業を“自伐型林業”と呼ぶそうです。森を守りながら、一定の収入も得られる持続可能な林業として各地で注目されています。

来週もインタビューの続きをお届けします。

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Some Nights / Fun.
・JUMP / 忌野清志郎
今週は、番組も毎年かかわっている秋の恒例イベント「GTFグリーンチャレンジデー」の模様をお伝えします。「つなげよう、支えよう、森里川海」をキーワードに東京・新宿御苑で行われたこのイベントから、島谷ひとみさんのトークセッションをお届けします!


〜よろしくお願いします。気持ちの良い新宿公園の緑の中で、島谷さんの自然に関するお話なんかをいろいろお聞かせいただければと思うんですが…
 私はまさしく自然の中で育ったようなものですね、子供の時から森里川海をまるっと総称したような街で育ちました。広島県の呉市倉橋島という島育ちなんですけど、家の目の前は海で、裏は山。それからおじいちゃんの代から家族で牡蠣の養殖業を営んでいまして、1日の半分以上が海の上で仕事をしているという家族、親戚の中で育ちました。だから海とか空とかは常に見て生きているので、すごく敏感で、天気予報はおじさんに聞いています。100%当たりますよ!天気予報で雨が降ると言っていても、「何時?そのぐらいの時間だったら大丈夫だよひとみ」と言われて、本当に当たったりします。

〜ご実家がカキ養殖をされているということですが、オススメの食べ方はありますか?
 私はそのまま、蒸したり焼いたりして食べるのが一番好きです。私の住む倉橋島の海域は日本でも珍しいプランクトンが豊富な町で、生食で食べていただけるとすごく違いが分かるというのが売りの海域なんです。叔父がよく「どうやったら牡蠣が育つと思う?」とか「お魚がここにこんなに入るのはなんでだと思う?」と言っていて、「この山から流れてくる自然の水が海の栄養になっている。全部つながっているんだよ」ということを聞かされていました。おじさんは毎日、海水の温度を測っているんですけど、1年に1度位温度が上がっているそうです。海がおかしいとよく言っていますね、最近はね。

〜牡蠣にあたった事はないんですか?
 自分のおじやおばが作っている牡蠣ではあたったことはないんです。それ以外ではあるんですが。子供の時から食べられているので、食べ慣れてるところもあるのかもしれませんね。東京に来て初めて牡蠣ってこんな高級なものなんだと知りました。


〜島谷さん音楽を通じてメッセージを発信していらっしゃって、それがこのあと披露してくださる「CYCLE〜サイクル〜 」という曲ですが、これはどういうメッセージを込めてらっしゃるんですか?
 これは今日のテーマにもほんとぴったりだと思うんですけど、山があって川があって海があって、自然の中に私たちがいて、その中で未来の子供たちに向けて、どういう感覚を持ってこれからみんな生きていきますか?という問いかけがあります。いろんな活動、ボランティアとかそういうものって気持ちがあっても何から?って。じゃぁ自分たちができることって?という問いかけになっていて、例えば使っていない部屋の電気は消しましょう、水をなるべく蛇口をしめて使いすぎないようにしようとか、そういう心がけを、気持ちはあるんだけれども、言葉にすること、行動にすることって難しい。けれども、私は音楽というワードを通して、皆さんの感覚、風の中に、その気持ちが流れてくれたら、世界は幸せかなというような曲を作ってみました。私も音楽でこういう呼びかけ、活動ができたらなという思いで歌っています。

〜私も聞かせていただきましたが、本当に素敵な曲だったので今日もすごく楽しみにしています。ありがとうございました!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Earth / Lil Dicky
・CYCLE 〜サイクル〜 / 島谷ひとみ
今週も引き続き、宮城県南三陸町で「藍染め」によるモノづくり・地域おこしに取り組む「でんでんむしカンパニー」の中心人物・中村未來さんのお話を伺います。

インタビュー中に出してくれたお茶が、藍のお茶なんです。意外?にも青くはなくて、後味がほんのり甘い、美味しいお茶です。


そしていま、「藍」の他にも新たなプロジェクトに取り組んでいます。


〜今、藍染め体験をしていたところの隣に古民家があって、皆さん作業されていましたが、あの古民家も活用されるんですか?
そうです。今まさに改修しているところなんですが、ここはいずれ小さな宿兼カフェ兼いろんなワークショップをできる場所としてオープンさせる予定です。築120年を超える古民家なんですが、来年の春にはオープンできるように今準備を進めているところです

 この町に来て、お茶っこ文化を知ったのですが、例えば打ち合わせとかふらっとお話をしに行くだけでも、本当にどんどんおつけものが出てきたり、果物が出てきたり、お菓子が出てきたり、1〜2時間お茶をする文化があるんです。ここの古民家も縁側をそのまま残したのは、観光旅行で行くとなかなか地元の方と触れ合う機会って少ないと思うんですけれども、私がこの街にとどまろうと思ったのも、魅力的な人たちというのが大きかったので、そういう方々と初めてこの街に来た方とかが、お話しできるような場所も作れたらいいなと思います。そして、何より私自身がこの払川集落と言う場所に魅了されて、本当にその側に川の水の綺麗なことにも惹かれてこの場所に自分の身をおきたいなと思って今いるので、そういうふうに日々の疲れを癒してもらったり、ふと休憩しに来てもらえたら嬉しいなと思います。
 あと私が目指しているのは、農家という意味ではない”百姓暮らし”を目指しています。もともとこの町でも結構当たり前にされているんですけれども、農家さんなので山に木を切りに行ったり、機械を直したり、漁師さんなのに畑を耕していたりと、本当に生活に必要ないろいろな小さな生業をいっぱいされているんですね。その姿を見て、たとえ社会情勢がどうなっても、やはりそういう暮らし方、食べ物を自分で作ることができる、とることができる、身の回りのことは自分でモノが作れて治せるという事は本当に強いことだなと実感しましたし、自分自身が時計とかで動くのではなくて、太陽とか、空の模様とか、そういう季節の感覚というのを得て、自然と一緒に暮らしていきたいなという思いがすごく強く自分の中にあるので、そんな暮らし方を実現できたら良いなと思います。そして自分が実践者になれれば、都会の方でなかなか今の暮らし方がすごくしんどいなぁと思っている方たちにも、こういう暮らし方もあるよと提案できるような人になれたらいいなという思いもあるんです。そんな場所を払川というところで作っていけたらいいなと思っています。



そんな中村さんですが、実は、自然のすべてが大好き!大得意!というわけではありません。苦手なものも当然あるんですが、その向き合い方がとても素晴らしいんです。

 じつはニョロニョロ系がすごく苦手なんです。ミミズとか蛇とか。だけど全部慣れだなと思っています。特にミミズなんかは、ミミズのいる土の方が良いですよね。それを知ると、ミミズさんが出てくると驚くんですけれども、いてくれてありがとうという気持ちになって、この土は安心だなと思えるんです。ミミズの色でも酸性とかアルカリ性が分かるんですけれども、そういうのを指標にしたりもします。蛇は本当に苦手で、年賀状の蛇年の年は絶対に蛇の絵なんか描かない。「巳」と言うのも書かないという位嫌いだったんです。でも、この払川集落に私は本当に虜にされているんですけれども、ここは絶対に蛇さん達がいるんですね。私よりも断然に先に蛇さん達が住んでいるので、私がここに住みたいのなら蛇を受け入れるしかないんです。どうやったら慣れるか、友達になれるかということをひたすらに考えて、共存しようと努力しています。
 こういう暮らし方をしたいと考えたときに、あれもこれもというのは無理なんですね。便利な生活もしたいけど自然の中にいたくてというのはなかなか難しくて、今の自分はこういう自然の中に囲まれて、地に触れて、払川で生きるという事がすごく優先順位が高いので、それが実現できていれば私は他のものはあきらめるというか、それは仕方ないよねという考え方ですね。本当に大切にしたいと思っているのは自分の居心地が良いと思える場所、時間の過ごし方をしたいということ。そこはいつも対話をしながら過ごしています。


中村さんのお話、いかがだったでしょうか。ポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、こちらもぜひお聞きください!

今回の藍染体験、気になった方はぜひ 下記チェックしてみてください!
南三陸観光協会のページ→https://www.m-kankou.jp/event/227930.html/
https://www.facebook.com/AI.kansashitu/

問合せ・申込先
でんでんむしカンパニー藍監査室
tel:090-3846-7880
mail:dendenmushi.co@gmail.com

【今週の番組内でのオンエア曲】
・空の青さを知る人よ / あいみょん
・Bitter Sweet Symphony / The Verve

先週に引き続き、宮城県南三陸町で「藍染め」によるモノづくり・地域おこしにチャレンジしている「でんでんむしカンパニー」のレポートです。
白いTシャツをつけ込み、風にさらし、またつけ込み・・・と繰り返しまして、いよいよ作業は仕上げに入るんですが、どんなふうに完成するのでしょうか?


染まったTシャツを持って川に向かいます。歩いてすぐのところにこんなきれいな皮があるんです!



そして川でじゃぶじゃぶ洗って、余分な藍を流します。表面についた余分な藍を全部落としていくので結構ゴシゴシと洗います。


そして天日で干して、乾いたら完成です!


藍染体験を指導してくれた、でんでんむしカンパニーの中村未來さんはまだ30代前半の女性で、大阪から南三陸に移住してきた方です。今までの生活を離れ、なぜ南三陸という土地へ移ろうと考えたのでしょうか。そのきっかけを伺いました。


きっかけのひとは、やはり東日本大震災です。当時大阪で建築の仕事をしていたんですけれども、2011年の夏に、ようやく休みをとって数日間ボランティア活動をしたんですね。その時に、メディアを通してずっと見ていたものとはまた違う感覚があったんです。当たり前なんですけれども、そこには暮らしがあるし、暮らしを取り戻そうとしている人たちがいるということに、実際の現場に来て気づいたことが大きなきっかけになっています。
私が活動したところは、気仙沼市の小泉地区と言うところで、畑などに埋まってしまったからガラス破片とかを分別する作業だったんですけども、その2日目に夏祭りをやるのでぜひボランティアの皆さんもどうぞと言っていただいて、参加したんです。そして、住んでいた方とお話をすると「今は違う場所に避難しているけれども、また戻って海と共に暮らすんだ」と言うようなことを話されていたんです。目の前に広がっている光景は本当に大変な惨状だけれども、それでもなおあきらめないで故郷を取り戻すために前進されているのをみて、私自身がすごくエネルギーをもらいました。その方たちの暮らしを取り戻すお手伝いをしたいなと思ったのが始まりです。
 やはりその地域の暮らしを知るためには、1日とか2日とかではわからないと思いました。特に日本は四季があるので最低でも1年はいないと知ったことにならないんじゃないかというのが自分の中であったので、それで1年間と決めて来ました。そしてその中で出会ったのがたまたま南三陸町だったんです。ここに来て、2、3ヶ月ぐらい経つうちに、この街のファンに私自身がなって、1年では帰りたくないという感情が生まれて。そして今に至ります。



中村未來さんが生活する、払川という集落。自然豊かな中で生活する人たちが、震災後、暮らしを取り戻すためにどうしたらよいか。この土地を見つめる中で生まれたアイデアが、「藍染め」だったんです。

実際に暮らしてみると、復旧復興以外にも地域の課題がすごく見えてきたんですね。それ は全国的な問題でもありますが、人口減少だったりとか、それによって学校の統廃合が出てきてしまったり。高齢化で使われなくなった田畑が増えたり、空き家が増えたりということが間近に見えてきました。特に仕事柄、建築をやっていてまちづくりにも興味があったので、そういう視点もあったのかなと思うんですけど、復旧復興したあとに地域課題に対してもなにかアクションをしていかないと町が未来に続いていかないと思ったんです。私はすごくこの町が大好きになったので、この町をずっと未来に残していくためになにかアクションを起こせればいいなと思っていたとき、ちょうど有志の何人かと会って、耕作放棄地を蘇らせようということで2014年に土を耕し始めたのが藍のはじまりです。
 でも最初から藍の種を蒔いたわけではなく1年目は野菜の種をまいてそれなりにとれたんですけど、それだけでは自分たちだけで完結してしまう。せっかくなら耕作放棄地を使って作ったもので、さらになにか地域内のものを繋げられるといいよねということで、メンバーの一人から「藍はどうかな」と話があがったんです。
 このあたりには養蚕で栄えた地区があって、いまも繭細工をしている女性がいたり、あとは震災後にできた羊の牧場で羊毛が取れたりります。さらには震災をきっかけに増えた、この地にゆかりのある素材を染めて、街の方たちがものづくりをすることで、メイドイン南三陸のモノができるなということにたどり着きました。私達のモノをつかっていろいろなモノをつないでいくことができるんじゃないかということに1年目くらいでい気づいて、本格的に取り組み始められるようになってきました。まだ商品になっているのは、羊牧場の羊毛を使ったアクセサリーを作ったりというくらいで、地域とより密につながっていくというのはこれからですね。


でんでんむしカンパニー中村未來さんのお話、いかがだったでしょうか。ポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、そちらもぜひお聞きください!

今回の藍染体験、気になった方はぜひ 下記チェックしてみてください!
南三陸観光協会のページ→https://www.m-kankou.jp/event/227930.html/
https://www.facebook.com/AI.kansashitu/

問合せ・申込先
でんでんむしカンパニー藍監査室
tel:090-3846-7880
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また、この南三陸で染められた藍染の手ぬぐいを2名の方にプレゼントします。ご希望の方はこのページのメッセージ欄からご応募ください。

【今週の番組内でのオンエア曲】
・優しいあの子 / スピッツ
・Wake Me Up When September Ends / Green Day
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パーソナリティ

高橋万里恵
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