アレルギーは一種の病気です。でもそれは、個性でもあります。
2022
放送後記

アレルギーは一種の病気です。でもそれは、個性でもあります。

こもり校長

毎週月曜日のこの時間は、『SOCIAL LOCKS!』。生まれた環境のこと、性のこと、障がいのこと、さまざまな生徒の声を届けていきます。

ぺえ教頭

今夜、声を届けてくれるのは…!

子ブタのオレオ

山形県 16歳 高校1年生 RN 子ブタのオレオ です。

私は、小さい頃からたくさんのアレルギーを持っています。
具体的には、『食物アレルギー』、『寒暖差アレルギー』、『日光アレルギー』などです。たくさんのアレルギーを持っているので、普段の生活や学校生活に、かなり影響があります。

例えば、私は魚介や乳製品の『食物アレルギー』を持っているので、友達と遊びに行ってご飯を決める時に、とても気を使わせてしまいます。
『寒暖差アレルギー』は、運動で急に体温が上がったり、涼しいところから暑いところに移動したりすると、全身にじんましんが出たり、呼吸が苦しくなる症状がでます。『日光アレルギー』も持っているので、いつでも長袖を着て、体育の授業を見学しないといけません。

クラスメイトの中にはアレルギーのことをわかってくれて、「大変だね」という人もいるんですが、「体育しなくていいなんてズルくない?」、「それって甘えじゃない? サボってるの?」 などと言われてしまう時もあります。
前に、バスケットボールをして倒れてしまった時には、「かまって欲しくて演技してるんじゃないの?」と言われ、すごくショックを受けたこともありました。私は好きで体育を休んでる訳じゃないし、みんなと一緒に走りたいです。この『寒暖差アレルギー』は、あまり知られていないので、理解されにくいのかなと思います。それがわかっていても、やっぱり悲しい気持ちになります。

アレルギーは、一種の病気です。でもそれは、個性でもあります。
私はその個性と真剣に向き合っています。なので、決してアレルギーを羨ましがったりしないでほしいです。

アレルギーは誰にでもなりうることです。いろんなアレルギーがあって、症状も人それぞれだということを、みんなに知ってもらいたいです。

こもり校長
こもり校長

確かに、「初めてこのアレルギーの名前を聞いたよ」っていう生徒も多いかもしれないね。

『日光アレルギー』については、うちの母親が日光アレルギーだから、小さい頃から知っていたし、症状もどんなものか知っていたから、“体育の授業で長袖を着なきゃいけない”というのも、俺はすごくイメージができるし、想像できるし、本当にしんどいだろうなっていうのもわかる。
でも確かに、周りの子からすると「なんで休むんだよ」みたいな感じになっちゃうのかもね。

ぺえ教頭
ぺえ教頭

近くにアレルギーを持った人がいる環境があれば、そうやって理解できるんだけどね。なかなか聞き出すタイミングもないしね。

こもり校長

そうだね。しかも、子ブタのオレオが何か言われた時に、「いや、日光アレルギーというのはこういうもので、こういうことになって、これだけしんどいから休んでるんだよ」って自分の口から説明するのも嫌だし、重いじゃない。そしてそれは、子ブタのオレオが背負うことではないと思うから。
だからこそ、周りの子たちも理解はしづらいというか、わからない。

だからこそ、今日こうやって子ブタのオレオが声にしてくれて、(アレルギーが)どういうものなのか、なぜ自分がそこ(日光)から離れなきゃいけないのか、(アレルギーという個性と)向き合わなきゃいけないのかっていうことを真剣に話してくれたことによって、改めて、この本当に難しい『アレルギー』というものについて考えるきっかけにもなったと思うし、“理解してみよう、わからないだけじゃ済まされないな”って思うきっかけにもなったんじゃないかな。
改めて、子ブタのオレオ、話してくれてありがとう。

『SOCIAL LOCKS!』では、引き続き色々な生徒の声を届けていきます。

ぺえ教頭

みんなにわかってほしいのにわかってもらえないこと、毎日の中で“もっとこうなればいいのに”と思っていること、ぜひ直接届けてください。特設サイトで待ってます!

2022.3.7アレルギーは一種の病気です。でもそれは、個性でもあります。
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