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LETTER from UK ロンドンの街の“今”をお届け。

2019年7月28日(日)
グラストンベリー・フェスティバル2019 《第二回》
グラストンベリー・フェスティバル2019 《第二回》main画像

先月末に行われたグラストンベリー・フェスティバル。今回は音楽以外の主だったシーン、ベスト3をカウントダウンでご紹介します。

第三位:トレンドはやっぱりグリッター!
今年のフェスで誰もが顔につけていたのはきらきら輝くグリッター。老若男女問わず、ほぼ全員。色や描き方は、至って自由自在。
アクトの登場を待つ間にも「グリッターつけてみる?」と英人ギャル(写真)におすすめされたり! 可愛い心遣いですね〜。この夏のフェスでは必須アイテムです。

第二位:ビニール/プラスティック禁止フェス!
以前より地球環境にとことんこだわるフェスでしたけど、今年は初の試みで、ビニール袋やプラスティックのカップ、ボトル、皿、トレーなど、プラスティックアイテムは一切禁止! バーや屋台で販売する飲食物は全て紙製のカップや皿で提供されました。
一回のみ使用の使い捨てプラスティックはNGですが、自宅から再利用ボトルの持ち込みはOK。使用済みのペットボトルを持ち込めば、お水のレフィルは無料でいただけます。サイトのここそこに、プラスティックを纏った木々があったり、地球保護のスローガンを謳ったアートがあったり、ゴミ箱が全てカラフルでサステイナブルなデザインだったり、このグリーンなアティテュードは参加者全員の心に強く伝わったに違いありません。

第一位:世界一素晴らしいフェス!が合言葉
グラストンベリーでは、何故か皆と自然と会話が始まります。チケットチェックに並ぶ間に話しかけてきた女性、ランチで隣り合わせたカップル、ベンチにたまたま座っていた男性、たばこ休憩中に目が合った警備員、無料のお水をレフィルしてくれたレディース。極く普通に「どう? 楽しんでる?」と会話が始まるのです。今日は何を見た? 今までで何が一番良かった? 俺はね、、、等と会話が続き、誰もが言うのは「このフェスは世界で一番! 今ここで会えて良かったよ」と。ピース!とまでは言いませんけど(英国ですし)、極めて近いノリです。他のフェスティバルでこの雰囲気はありません。

何故かって? それはきっと主催者の顔が見えるフェスだから。

マイケル・イービスが1970年にこの牧場で始めたフェスティバル。最寄りの鉄道駅からはバスで飛ばして25分。めっちゃ遠いです。超田舎! 村牧場の奥へ奥へと進む間に、牛の糞の匂いが深まる間に、突如としてお目見えする20万人級のキャンプサイト。こんなだだっ広い牧場のど真ん中に、音楽フェスをローンチするとはまさに狂気。1970年初回の観客は1500人、2019年は20万人以上。初グラスト体験は英人にとってもかなりのカルチャーショックです!

英国で150ものフェスが存在する中、グラスト以外に主催者の顔が見えるフェスは皆無です。つまり商業主義より重要なエッセンスが多々あること。音楽を心底から愛する魂、真のフェス精神、世界のつながりや違いをリスペクトし、領域を広げようという意思、地球を救おう、そして人生を思いきり楽しもうという心意気。あらゆる音楽のパラダイスがここに、誰へにも向かって平等に存在する。それがグラストンベリー。そしてそれぞれのグラストの愉しみ方は貴方次第。選択肢は無限大なのですから。

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