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誰も足を踏み入れていない一面の雪景色のような、汚れのない清らかな『おわりの雪』の世界。今の季節に読むのがぴったりの、冬が似合いすぎる物語でした。少年の成長物語×鳥×犬という小川さんのお好きなものが満載の小説。主人公の少年に小川さんは「人の心がわかりすぎる優しさ」と「物語を作れる文学的才能」を見出していました。全体的にせつないトーンのお話で、読み終えると少年のこの後の幸せを祈らずにはいられないのですが、「この優しさと文学的センスがあれば、この後彼はきっと幸せになれるのでは」と小川さん。ラストに出てくる長靴が、新しい世界に踏み出していく希望のシンボルに思えるそうです。

(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2019年01月13日
神谷美恵子『生きがいについて』
2019年01月06日
サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』
2018年12月30日
マイ・ベストブック2018
2018年12月23日
アンデルセン『モミの木』

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黒い鷲/バルバラ
主人公”ぼく”は父親にトビを湖水地方で狩る話を即興で作りくり返し語ります。フランスの歌手バルバラの代表曲のこの曲は♪湖のそばで眠っていたら、黒い鷲がゆっくりと翼を広げ、旋回し、私のそばへ来て休んだ。鷲がだれなのか私にはわかった♪という内容です。
雪の上のあしあと/ドビュッシー作曲、パスカル・ロジェ(ピアノ)
主人公は、丘陵に向かう除雪されていない線路に沿って歩き、犬を置き去りにします。犬と別れだいぶ歩き、もどってきたとき、犬の足跡と自分の足跡が分かれている地点をみつけるのです。
THIS IS HOW I KNOW/Ron Sexsmith
♪暗闇を突き抜け、一筋の光が差す方へ♪という歌詞で始まります。「1歩ずつ成長していった主人公の姿を思いながら聞きたいと思います」と小川さん。ロン・セクススミスはカナダのシンガーソングライターです。
 
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