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22.06.13

参院選を見据えた 気になる永田町の動き
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は「BuzzFeed Japan」編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。


【参院選を見据えた 気になる永田町の動き】

吉田:今月22日に公示、7月10日投開票が有力視される参院選は投開票まで一カ月を切っていて、選挙に向けた動きが本格化しています。そこで今朝は、選挙を見据えた気になる永田町の動きについて神庭さんに解説して頂きます。


ユージ:神庭さん、気になる動きといえば、やはり先週の2つの不信任決議案ですか。


神庭さん:そうですね。立憲民主党は9日、岸田内閣への不信任案と、細田博之衆院議長への不信任案を提出しました。まず、内閣不信任案についてですが、立憲民主党の泉健太代表は最近の物価高を「岸田インフレ」「経済無策」と批判していて、「国民生活の苦境を放置しているのは許されない」と不信任案の提出理由を説明しました。与党の自民党、公明党に加え、野党の維新や国民民主も反対にまわり、大差で否決され、野党間の足並みの乱れが露わになりました。


ユージ:どうして支持が広がらなかったんですか?


神庭さん:「どうせ否決される」「選挙前のパフォーマンス」という部分が見え透いてしまったんですね。自民党の福田総務会長は「はい、どうぞって感じです」「選挙が近いからお出しになるんじゃなくて、本当にそれに相応しいことが理由として並ぶのか」と余裕綽々の態度でした。時事通信によると、国民民主の玉木代表は「野党の中でも賛同が得られていない。事前のさまざまな調整もなかった」と指摘しています。れいわ新選組の高井幹事長も「選挙前にやっている感を出すための茶番に付き合うことはできない」と冷ややかだったんです。朝日新聞によれば、維新の足立議員も「万年野党が不信任決議案を提出し、万年与党が粛々と否決する。猿芝居に異議を申し立てる」と立憲を批判しました。選挙前に与党との対決姿勢をアピールするはずが、野党をまとめきれず、まるで立憲への不信任決議のような結果になってしまったんです。


吉田:否決されるとわかっていて、出す意味はあるんですか?


神庭さん:誤解しないでほしいのは、内閣不信任案=無意味ではないということです。不信任案が可決されたら、衆院解散か内閣総辞職をしなくちゃいけません。現在の憲法下では約60回提出されていて、実際に可決されたのは、吉田茂のバカヤロー解散や、小沢一郎さんらが造反した宮沢内閣の時など計4回です。与党が分裂したり、造反者が出たりすると通ることもあるんですよ。野党にとっては使い方次第では強力な武器になる、伝家の宝刀ですよね。それだけに刀の抜きどころ、タイミングが大事で、今回はちょっとそれを間違えてしまったのかな?という気がします。


ユージ:ただ出せばいいっていうわけじゃないんですね。


神庭さん:その通りで、不信任を問うだけの大義名分が必要です。そもそも「岸田インフレ」という批判がズレていると思います。いまの物価高は、ウクライナ戦争やグリーンフレーションによる資源高、コロナ禍の供給制約といった複合要因で起きていて、全世界的なものなんです。「プーチンインフレ」と言うならまだしも、岸田さんにインフレの全責任を負わせるような言い方は酷じゃないかな、と思います。マイナス金利や量的緩和など日銀の金融政策によって、インフレや円安に拍車が掛かっているのは確かなので、物価の番人が全然機能してないじゃないかという意味で「黒田インフレ」と呼ぶならまだ分かるんですが、批判をするなら正確にした方がいいんじゃないかなと思います。


ユージ:もう一つの細田議長の不信任案についてはどうですか?


神庭さん:こちらは内閣不信任案に比べればずっと「大義名分」があったと思います。細田さんに関しては、週刊文春が女性記者へのセクハラ疑惑や、政治とカネの問題を報道しています。細田さんは「事実無根」と完全否定していますが、十分な説明責任を果たしているとは言い難い状況です。細田さんはこの疑惑の前から失言を繰り返していて「議長になっても毎月もらう歳費は100万円しかない」と言ってみたり、議長という中立的な立場でありながら、国会が決めた1票の格差の是正案を否定してみたり、いろいろ問題があったんですね。内閣不信任案は見送って、むしろ細田議長の不信任案1本で攻めた方が与党にもダメージが大きかったのではと思うんですよね。


吉田:そういう可能性もあったんでしょうか?


神庭さん:細田議長の不信任案に関して、維新と国民民主は「反対」ではなく「棄権」という微妙なスタンスを取っています。事前に根回しをしっかりやれば、そういうシナリオもあり得たんじゃないかなと思います。実際、毎日新聞は維新幹部のこんなコメントを紹介しています。「週刊誌報道を根拠にされても乗りづらいが、『失言』の直後に提出されていたら分からなかった。タイミングも内容も『そこじゃないよ』ということだ」。そこは、立憲の戦略ミスかなと思います。スキャンダルで言うと、岸田派の吉川赳衆議院議員も最近、18歳の女子大生に飲酒させ、金銭を支払った疑惑を週刊誌に報じられ、自民党を離党しました。与党としての驕り、緩みが出てきているんじゃないかと気になるところです。選挙を目前に控えて、今後ますます与野党の攻防、舌戦が激化していくんじゃないかなと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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