22.06.02
2ヵ月以上続いた上海ロックダウン、ついに解除

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんにお話を伺います。
塚越さんに取り上げていただく話題はこちら!
『2ヵ月以上続いた上海ロックダウン、ついに解除』
吉田:中国・上海市は6月1日午前0時、およそ2ヵ月間実施してきた『ロックダウン(=都市封鎖)』を“事実上”解除しました。中国最大の経済都市・上海の封鎖は、日本企業のみならず、世界に影響が及んでいて、中国政府は寸断されたサプライチェーンの回復を急いでいます。
ユージ:生産・物流への影響は改善されるのか、気になるところです。が、その前に塚越さん、“事実上”の解除とありますけれども、まだ規制があるようですね。
塚越さん:そうですね、許可なしで外出が可能になるのは、過去10日以内に陽性者が出ていない居住区に住む2,200万人余りということで、市民の9割程度にあたります。なので、住んでいるところで陽性者が出てしまうと、また外出できなくなってしまうということですね。上海“市”という名前ですが、とんでもなく大きな都市ということも考えなければいけないんですね。そして、これまで一部の路線のみ運行していた地下鉄やバスなども、1日から全線で復旧しますし、航空便も徐々に復旧になります。また、スーパーとか百貨店なども、客の数を上限の75%に制限したうえで営業が認められますし、企業活動については、これまで許可が必要だったものが不要になります。全体的に言いますと、全面解除とまではいかなくてですね、これまで踏んでいたブレーキを緩めているというところなんですね。これまでかなり厳しかった生活に比べると、上海の方々は、かなり良くなったのかなという感じですね。
吉田:2ヵ月ってかなり長い期間ですけど、現地の皆さんはどんな様子ですか?
塚越さん:解除が発表された時には、市民の方々から歓喜、歓声があがっていて、花火が打ち上ったりですね、深夜0時で解除された時に、いろいろ外に行きたいとSNSに書き込みしていたり、実際に、路上に出て酒を酌み交わす人とか、これまで髪を切れなかったので、深夜に軒先で散髪している人もいましたね。
ユージ:解除後のみんなの動きを見ると、一番最初にやりたいことが見えてきて、それはそれで興味深いですね。
塚越さん:ただ、飲食店内での食事はまだ禁止になっていたりとか、バスや地下鉄を利用する時には72時間以内の陰性証明が必要になりますので、街中のいたるところにPCR検査を行う簡易施設があってですね、こういったことは引き続きやらないといけないというところもあるわけですね。
吉田:今回の上海のロックダウン、当初の予定よりかなり長引いたんですよね。すぐ日常に戻れるんですかね?
塚越さん:普通の生活に戻るのが怖いと言いますか、いろいろ不安だという声がネットで話題になったりしています。考えてみれば、日本でも2年前の5月の緊急事態宣言が明けたという時にですね、元の生活に戻れるんだけれども、今までのリズムが2ヵ月で変わってしまったので、元に戻るのは心身的に厳しいという方もいらっしゃったと思うんですね。上海の方々は日本以上にすごい厳しかったので、筋肉が衰えちゃっているというところから始まってですね、政府に対する不信感や、失業してしまっている方もいますし、孤独だという方もいますので、そういったことへの心身のケアが非常に大事になりますし、あと、やっぱり重要なのが経済指標ですね。軒並み悪化しています。上海市の統計によりますと、4月の上海市の工業生産額は6割減の深刻な状況になっています。海外製品をつくる工場などがロックダウンを受けまして、かなり厳しいということで工場を他国に移転する計画なども結構あったりします。実際、先月のウォール・ストリート・ジャーナルの報道によりますと、iPhoneなどを中国で生産しているAppleが、生産拠点を中国から移転する計画があるということも報道されていますね。
ユージ:日本企業にも大きな影響が出ましたけど、改善の見通しは立ってますか?
塚越さん:帝国データバンクの調査によりますと、日本の企業のおよそ半分が中国のロックダウンによって「マイナスの影響を受けている」と回答しています。中国の方々もいろいろと頑張ってはいるんですけれども、材料の補充とか、輸送に関わるトラックやドライバーの方々もまだまだ不足していること、そもそも、コロナからはじまっていて、世界的に輸送が問題になっていますので、日本にも物流面の影響、つまり、モノ不足はしばらく続くのではないかなということですね。本格的に再開できるのは7月くらいじゃないかといった意見もあったりします。例えばですね、100円ショップの製品は中国で作っているのが多いんですけど、サプライチェーンが寸断されてしまっているということで、かなり問題が大きくなっているということなので、先ほど申し上げた通り、生産拠点を世界各国でいろいろ移転させるとかですね、あるいは、これからは輸送コストも高いので、工場は自分の国に作って、国内でモノを作っていくという、『国内回帰』の動きもあったりするというふうに考えられていますね。
ユージ:やっぱり、中国での影響というのは相当大きかったんですね。
塚越さん:やっぱり、大きいなと思いましたね。
ユージ:ロックダウン解除による今後の動き、注目です!
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 2, 2022
「2カ月以上続いた上海ロックダウン、ついに解除」
について
この解除を受けて様々な皆さんの思いがあったようです。
中には歓声をあげる方、花火を打ち上げる方等、色々な人がいたそうで、特に印象的だったのは、深夜に散髪に行った方がいるということ。#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 2, 2022
こういったロックダウン解除後の人々の動きを見ると、どういう思いが一番強かったのか?その人の人となりが出る部分だなと思ったのと、ロックダウンを解除したことにより、この2ヶ月間でとれたデータや解除後の人々の動きがどう変わったのかという点は、#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 2, 2022
これはコロナとの向き合い方という面で、重要なデータに繋がるなと僕は思うので、日本ではない違う国での出来事ではあるんですが、今後このデータがどう活かされるかっていうのは非常に注目だと思います。#ワンモ