network
リポビタンD TREND NET

今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

22.05.25

欧米で感染報告が相次ぐ「サル痘」
null
ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんにお話を伺います。
塚越さんに取り上げていただく話題はこちら!


『欧米で感染報告が相次ぐ「サル痘」』


手島:欧米で、感染症『サル痘』の患者が相次いで報告されています。今回は、この『サル痘』について、長崎大学 熱帯医学研究所の山本太郎教授にコメントをいただきました。
まずは『サル痘』とは、どのような感染症なのか、伺いました。


山本教授:天然痘によく似た病気で、ウイルスで引き起こされる感染症なんですけれど、『サル痘』を引き起こすウイルスも天然痘に非常によく似た感染症になります。主にはアフリカの中部、コンゴ民主共和国とかからアフリカ西部にかけて、これまで散発的な患者発生というか、症例報告があったという病気で、トータルで言えば今までに1200名くらいの患者が報告されているということになります。最初に報告されたのは1970年で、サルから見つかったということで『サル痘』という名前が付いたという経緯があります。症状はですね、まず、発熱とか筋肉痛とか頭痛とかがあって、症状があった後、発疹が手とか足の裏とか顔とかに出てきて、それがやがて膿をもって、かさぶたになって…。『サル痘』の場合は多くは自然に回復するんですけれども、中には重症化する例があって、致死率で言うと1%とか、その前後かなと多くの人は言っているという感じの病気になります。感染の経路なんですけれど、一般的には、かさぶたとか発疹から水疱みたいなものになるときに膿ができるんですけれど、そこに直接触れるという接触性の感染がかなり強く疑われていることになります。


手島:この『サル痘』、欧米などで患者が相次いで報告されていますが、こちらはどのような理由が考えられるのでしょうか?引き続き、山本教授に伺いました。


山本教授:まず、『サル痘』に対しても、“天然痘のワクチンは有効”だというふうに言われていて、85%~90%ぐらい有効なんじゃないかと言われているんですけれども、今、世界中で、日本もそうなんですけれど『天然痘ワクチン』によってできた抗体を持っている人は非常に少なくなっていて、特に若い人の間で。だから、感染しやすい状況があった中に『サル痘』が入ってきて、感染が広がってきたんじゃないかと考えるのが一般的なのかなと思っています。


手島:『サル痘』は、新型コロナウイルスのようなパンデミックを引き起こす可能性はあるのでしょうか?日本に入ってくる可能性や、私たちがどのようなことに気を付ければよいのか?についても、あわせて、山本教授に伺いました。


山本教授:『サル痘』も飛沫感染とかする可能性はあると言われているんですけれども、基本的には接触感染で、患者の病変部分に触れるか、あるいは、そこに触れたものに触れない限り、感染が広がるということは非常に少なくて、そういう意味ではコロナのように急速にパンデミックを引き起こすということはないんだろうということは考えていますが、それは今までの例で、サル痘自体が変化をしていると、その可能性はあって、それは注意が必要なんだと思います。入ってくる可能性は、ないとは言えないと思っています。比較的、症状が目で見て分かりやすいので、症状がある人との接触は避けるということだと思いますし、空港などで水際で見つけていくのかなと思います。コロナの初期もそうなんですけど、初期の段階って分からないことが多いので、過剰に恐れない、けれども、過剰に安心をしないというか、過小評価をしないという、ちょっと難しいかもしれないんですけれども、そういった心の持ち方が大切なのかもしれないって気がします。


ユージ:欧米で『サル痘』の感染報告が相次いでいること、塚越さんは、どのようにご覧になっていますか?


塚越さん:生き物からうつる感染症ということで、新型コロナウイルスもコウモリ由来という説もありましてですね、今後も動物由来のウイルスが増えるんじゃないのかなということは予想されますね。さらに言うとですね、昨今、シベリアやアラスカなどにある永久凍土が溶けてくるといわれていますね、そうなると未知のウイルス、今まで発見されていなかったウイルスが拡散する危険も指摘されています。考えれば、グローバル化によって人の移動が自由になった、あるいは、気候変動等の影響で、こういった未知なるウイルスとですね、今後も人類は戦っていくのかなと思います。また、山本教授の指摘にもあったように、コロナもそうでしたけど、今後、変異するかもということで、ちょっと威力を増すかもしれませんので、ここは注意していく必要があると思います。個人的には、アメリカの『CDC(アメリカ疾病予防管理センター)』のようなものが日本にもあればいいかなと思いまして、実際に日本版を作ろうという提言などもこれからするという報道もあったりします。あとですね、もう一つはやっぱり、『基礎研究』ですね!これはお金をかけて、危機管理の面でですね、随分投資をして、いつ来るかわからない未来の危機にどのくらい日本が予算をさいて、研究者を育成するかというかですね、わたくしも研究者の端くれなので、お金をかけて欲しいなと思ったりしますね。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。







過去の #ユジコメ を音声でCHECK!!

  • X
  • Facebook
  • LINE
Top