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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

22.05.10

来月から再開される予定の訪日外国人観光客の受け入れ
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
引き続きコメンテーターは、BuzzFeed Japan編集長の神庭亮介さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


来月から再開される予定の訪日外国人観光客の受け入れ

吉田:政府は6日、訪日外国人観光客の受け入れを6月にも再開する方向で調整に入りました。これに先立ち、小規模な訪日ツアーを早ければ5月中に試行することを検討。日本を訪れる外国人客が途絶えたことで国内の旅行消費は大幅に落ち込んでいて、政府は国内外の感染状況を見極めつつ、地域経済の回復に向け、訪日観光客の受け入れ枠を段階的に広げたい考えです。岸田総理は5日、ロンドンの講演で「6月には他の先進7カ国並みに円滑な入国が可能となるよう水際対策をさらに緩和する」と表明。1日1万人としている入国者数の上限も引き上げられる見通しです。神庭さん、「緩和」の中身について、簡単に教えて下さい。


神庭さん:1万人の枠を2万人に引き上げるアイデアが出ていますが、今でもビジネスや留学などでの入国はできますが、観光目的はまだ解禁されていません。読売新聞によると、ビジネス客や留学生は国内に受け入れ責任者がいることを条件に入国を認めています。観光客には責任者を置くのは難しい。そこがネックになっていました。その点、団体客は、旅行会社がある程度訪問先などを把握できるので、まずは少人数のツアー客などから段階的に解禁していく方向性だということです。


ユージ:今、外国から日本に入ってくるのは、大変みたいですね?


神庭さん:現状はかなり大変みたいです。まず日本人を含めすべての入国者は、出国前72時間以内の検査証明書を提出しないと上陸が認められないです。出発国で搭乗する前の段階で検査証明書を持っていない場合、まず飛行機にも乗ることができないです。証明書は体裁がカッチリ決まっていて、少しでも不備があるとすぐはねられます。それに加えて、日本に入国してからも検査が必要になります。当然ですが、検査結果が出るまでは空港に留め置かれることになります。入国者の健康や位置情報を確認する「MySOS」アプリと接触確認アプリ「COCOA」の2つのアプリをダウンロードして、健康状況や位置情報の照会に応じる誓約書も出さないといけないです。様々な体験記を読む限り、トータルで1時間半、2時間くらいはかかることを覚悟した方がが良さそうです。


ユージ:今の対応では観光客は、相当日本が好きな人以外、来たがりませんよね?


神庭さん:いま紹介したのは、ビジネス客や留学生、海外旅行からの帰国者など、言わば「何がなんでも日本に入国する必要がある」人たちに、これまでもやってきた対応です。普通の観光客は「日本、行ってみようかな?」といった温度感でくる人たちなので、手続きが煩雑だと「じゃあ行くのやーめた」となってもおかしくないです。この辺のことを今回の緩和でどこまで改善できるか?というのも注目ポイントです。


吉田:政府の緩和策について、神庭さんはどう評価していますか?


神庭さん:まずオミクロンが出てきた昨年末の段階で迅速に水際対策を強化したことは評価できます。問題はその後です。ある程度オミクロンがわかってからも厳格な対応を続けてしまい、なかなかガードを下ろせなかったです。ここは、岸田さんのいつもの「聞く耳」をもう少し早く発動してほしかったです。そして、今回の緩和のメリットはいくつかあります。まずシンプルに、経済効果です。外国人観光客はコロナ前の2019年のおよそ3千万人から去年はおよそ24万人にまで落ち込んでしまいました。2019年の外国人観光客の旅行消費の試算は4兆8135億円。この大部分が吹っ飛んでしまったと考えると莫大な損失です。加えて「悪い円安」が叫ばれていますが、数少ない円安メリットの1つが、外国人にとって日本が「お買い得」な「高コスパの国」になり誘客しやすくなります。


ユージ:やっぱりそこは大きいですよね?


神庭さん:あともう1つ、緩和をきかっけに、副次的な効果があるんじゃないか?と思っています。それは「withコロナ」社会での社会活動再開に向けた議論が活性化する可能性です。イギリスやアメリカはすでにマスクの着用義務を解除しています。シンガポールも屋外ではマスク不要。韓国もつい最近、屋外ではマスクなしでOKになりました。こうした国々からの観光客の人たちに「日本ではちゃんとマスクしてね」と言っても、おそらく徹底はされないだろうと思います。日本ではマスクは特に義務ではないですが、基本ほとんどの人がしているのが実情です。そこへ海外から来た人たちがノーマスクで闊歩し始めると、国内にある種のダブルスタンダードが生まれます。そうなった時に、私たち自身はどうするべきなんだろう? どこまで緩めるのが適切なんだろう?という議論が改めて巻き起こるのではないかと思います。観光単体というより、社会全体でどう「withコロナ」にシフトしていくかを考える契機にしていくことが大切です。今後、別の変異型ウイルスが出てきて際などは、水際を再度強化するなど、いつでも柔軟な対応をとれるようにしておくべきだと思います。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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