22.03.30
プラスチック資源循環促進法が施行。生活への影響は?

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、BuzzFeed Japan News 編集長の神庭亮介さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
プラスチック資源循環促進法が施行。生活への影響は?
吉田:コンビニやスーパーなどの小売業や飲食サービス業、宿泊業などに、使い捨てプラスチック製品の削減を義務づける、「プラスチック資源循環促進法」が、あさって、4月1日に施行されます。神庭さん、これはどのような法律なのか、改めて教えて下さい。
神庭さん:プラスチック資源の循環を推し進めるための法律です。背景には、海にプラスチックが流出して生態系に悪影響を及ぼす海洋プラスチック問題や、プラスチックごみを燃やすことでCO2が増えてしまう気候変動問題などがあります。4月1日からの法律の施行で規制対象となるので、12種類のプラ製品です。コンビニやレストランで無償提供されるプラスチックのスプーンやフォーク、ナイフ、ストロー、マドラー。ホテルのクシやヘアブラシ、歯ブラシ、カミソリ、シャワーキャップになります。クリーニング店やアパレル店のハンガー、衣類用カバーが該当します。こうした製品を年間5トン以上使う事業者には、削減目標を立てることや、提供方法の見直しが義務付けられます。具体的な方法は事業者に任されていて、たとえば「有料化する」、「受け取りを辞退したお客さんにポイント還元する」、「店舗に返却して繰り返し利用してもらう」、「代替素材への転換」といった対策が想定されています。改善が不十分で国の命令に従わない場合、50万円以下の罰金が科されます。
吉田:4月1日以降は、プラスチックのスプーンやフォークが、レジ袋のように有料になるということなのでしょうか?
神庭さん:現段階で有料化に踏み切る業者はそこまで多くなさそうです。軽量化したり、素材を変えたりする方向性を模索している企業が多いのではないでしょうか。セブン-イレブンでは4月から順次、植物由来のバイオマス素材を30%配合したスプーンやフォークを導入します。ファミリーマートでは、持ち手の部分に穴を開けたスプーンやフォークをすでに導入しています。ローソンでも4月から順次、広げていく予定です。もともと一部のナチュラルローソンで木製スプーンを配る実証実験をしていましたが、4月からは希望する店舗で、木製スプーンも選べるような仕組みを導入するといわれています。ここ最近ただでさえインフレで、レジ袋有料化のショックもまだ続いています。このうえにスプーンやフォークまで有料化までしてしまったら、客足に響きかねないです。コンビニ各社の判断は現実的だと思います。
吉田:ホテルのアメニティーどうですか?
神庭さん:有料化したり、自宅から持参することを促したりといった動きが広がっています。朝日新聞によると、滋賀県の琵琶湖ホテルは4月から、客室にプラスチック製の使い捨てアメニティーを置くのをやめます。基本的には使い慣れたものを持参してもらう「ライフスタイル型」の滞在を提案していて、希望者には竹製の歯ブラシや、木製のヒゲ剃り、ヘアブラシを販売するということです。 神奈川の箱根仙石原プリンスホテルも、昨年11月から今月まで「プラスチック製アメニティー削減宿泊プラン」を販売します。アメニティーやミネラルウォーターなどを部屋に置かない代わりに、それで浮いたお金を箱根の自然や文化を守るための基金に回すという取り組みをしています。
ユージ:クリーニング店の「ハンガー」や「衣類用カバー」は、4月1日以降、どうなるんですか?
神庭さん:業界団体の「全国クリーニング生活衛生同業組合連合会」などは、積極的なハンガー回収や、洗浄、消毒後の再利用、再生プラスチックなど代替素材への切り替えを呼びかけています。衣類用カバーに関しても、できるだけ薄いものに順次切り替えていくこと、1点ごとの包装から、お客さんごとに複数着をまとめた包装に切り替えていくことも検討するように、事業者向けのガイドブックに記載されています。
ユージ:「プラスチック資源循環促進法」が施行されること、神庭さんはどのような印象を持たれていますか?
神庭さん:プラスチックごみを減らそう、CO2を減らそうという大目標に反対する人はいないです。ただ、カーボンニュートラルの目標は2050年。非常に道のりは長いです。早い段階で息切れして「SDGs疲れ」「サステナブル疲れ」に陥らないように、無理なく進めていく必要があります。SDGsは様々な目標を束ねたものですが、一番大事なのは「誰ひとり取り残さない」というキャッチフレーズです。プラスチックは減った、CO2は減ったけど、みんな置き去りで誰もついて来られませんでした、では意味がないです。「エコって余裕のある人のものでしょ」「貴族趣味なんじゃないの?」という不満が募らないように、それこそ持続可能な形で着実に進めていかないといけないです。レジ袋にしても、どれくらい効果があったのかよく分かっていない部分もあるので、今回の法律の施行によって、実際どれだけプラスチックやCO2を削減できたのか、効果をしっかり検証していくことも大切だと思います。
ユージ:形とか数字でもいいので、全体像が見えるといいなと思いますね。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD #TREND NET#ワンモ #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 30, 2022
『「プラスチック資源循環促進法」が施行。生活への影響は?』
プラスチック製品の削減を義務付ける法律が4月から施行されます。身の回りにはプラスチック製品が溢れていますが、いま特に気にされているのはビニール袋やスプーン・フォークです。
#ワンモ #ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 30, 2022
果たしてこれらを削減することが、プラスチックの削減の大部分にあたるのかが気になりました。また、木材など別の資源に変えたとしても問題は生まれます。そうなると、僕たちに出来るのは今あるものを大事に使うことではないでしょうか。
#ワンモ #ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 30, 2022
使わなくても生活できるのであれば使わないのがベストですが、使うのであれば大切に使う。使わなくなったときは、捨て方やその後を考えて処分する。こういった意識を持つことで、環境への負荷は減らせるので、そういったことに気を配りながら生活しようと思いました。