network
リポビタンD TREND NET

今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

22.03.21

濃厚接触特定、職場不要に
null

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は「BuzzFeed Japan」編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。


【濃厚接触特定、職場不要に】

吉田:先週木曜日、政府はまん延防止等重点措置の全面解除を決定しました。また、新型コロナウイルス対策の指針「基本的対処方針」を改定し、保健所や企業による濃厚接触者の特定と出勤制限を一律に求めない方針に転換しました。すでにいろんな職場で起きていますが、「濃厚接触者」とされた従業員の欠勤が相次いで、従業員不足によって職場での業務が停滞するなど社会経済活動への影響を避けるのが狙いということなんですが、果たして効果はあるのでしょうか?具体的に、これまでとどう変わるのでしょうか?


神庭さん:まず濃厚接触者、企業に限らず全般についてなんですが、隔離期間がもともと14日間だったんですが、オミクロンの潜伏期間がおおむね3日間と短いこともあって、1月14日にまず10日間に短縮されたんですね。28日には7日間まで縮まりました。今回、それをさらに4日間まで短縮します。待機4日目と5日目に抗原検査で陰性になれば、5日目で解除できるということなんです。これまで医療・介護・保育などエッセンシャルワーカーの間ではこの基準が適用されていましたが、一般の人にも適用されるようになるんですね。


ユージ:そして今回、みなさんも気になっているところだと思います。濃厚接触者の特定作業も縮小されるということなんですが、どう変わるのか?改めて、説明してもらっていいですか。


神庭さん:もともと保健所の方で企業や事業所の濃厚接触者の調査をしていたんですがオミクロンがあまりにも蔓延してしまって保健所が逼迫して回らなくなり、1月2月くらいから自治体によってはその業務を手放して事業所の方で独自に濃厚接触者の特定をやってくださいと委ねていたんですが、その企業に委ねていた特定作業自体を止める、というのが今回の方針です。感染対策がとれている会社などでは、一律の出勤停止なども求めません。感染者と接触した人には、高齢者との接触やリスクの高い場所を避けるなど、自主的な対応を求めるという運用になります。保健所は濃厚接触者を追跡する積極的疫学調査をしていますが、そのリソースを高齢者施設やハイリスクな入院患者の多い医療機関などに集中させるということなんです。積極的疫学調査の狙いはクラスターを防ぐことですから、そのクラスターが企業よりも高齢者施設や学校などで起きている以上、選択と集中をしていく方針は妥当かなと思います。


ユージ:「感染対策がとれている会社などでは、一律の出勤停止なども求めない」
これは、大きいですよね。出勤や外出の見合わせといった行動制限も求めないということは、濃厚接触者による人手不足で困っている職場の方は、助かりますよね。ただ、基本的な対策をしている企業などでは職場内での感染拡大の確率が低いと考えるのは分かりますが、一方で事業者などが濃厚接触者を特定しなくなると、家庭内を含めて感染が広がるという心配は残りますよね。


吉田:改めて今回の方針転換の狙い、どんなところにあるんでしょうか?


神庭さん:感染予防を図りつつ社会経済活動を維持していくために、緩和に大きく舵を切った印象です。年明け以降、感染症法の2類・5類問題がずっと議論されています。新型コロナを現在の2類相当からインフル並みの5類相当に引き下げた方がいいんじゃないか?という話が出ています。今回の緩和も含めて「2類相当のまま実態として5類に近づけていく」「じわじわと段階的に緩和していこう」という政府の方針が伺えると思います。いきなり5類だと医療費の患者負担が増えるなどデメリットもあるので「じわじわ骨抜き作戦」は悪くないと思います。医療や保健所の逼迫をもたらしているのがコロナ自体なのか、コロナ対応の制度の問題なのか、あるいはその両方なのか、という切り分けを第7波を前に整理していかないといけないと思います。


ユージ:日本も出口戦略に大きく舵を切りはじめてきたなという感じがするんですが、海外では出口戦略、どう対応しているんでしょうか?


神庭さん:ヨーロッパではかなり大胆に緩和に踏み切っている国もあります。日経新聞によると、英イングランドでは2月下旬から感染した場合の隔離義務がなくなりました。フランスでも今月14日から飲食店などでのワクチン接種証明の提示を不要にしたということです。一方でヨーロッパでは、オミクロン派生型「BA.2」の流行もあって、再び感染者数が増加に転じています。アジアでも、これまで徹底した監視と隔離でゼロコロナ路線を維持してきた中国で感染者数が1日5000人を超えています。地域によってはロックダウンに近い厳しい外出禁止措置が敷かれ、トヨタやセイコーエプソンなど日本企業の工場も停止に追い込まれるなど影響を受けています。韓国では1日の感染者数が60万人を超えています。5200万人弱の国なので、人口比で言ったら世界最悪レベル。朝日新聞によれば、2月下旬に飲食店の営業時間の規制を緩和したことや、大統領選で大勢の人が集まったことなどが影響したとみられるということです。現状でも大変な数字なわけですが、ここからさらに飲食店の営業時間や人数制限を緩和する方向だということなんですね。


ユージ:社会経済活動も大切だと思いますが、まだまだ、感染拡大が心配だという方もいると思いますが、その辺はいかがですか?


神庭さん:日本でも今後、蔓延防止の解除やBA.2の流行でリバウンド、第7波に入っていくことが予想されます。今さらゼロコロナが難しいことは明らかですが、withコロナで行くとして、日本社会がどこまでのwith加減を許容できるのか、見定めていく必要があると思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





過去の #ユジコメ を音声でCHECK!!

  • X
  • Facebook
  • LINE
Top