22.03.10
株下落、最安値を連続更新
今日は「BuzzFeed Japan」編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。神庭さんが注目した話題はこちらです。
株下落、最安値を連続更新
吉田:東京株式市場で日経平均株価は、今週7日に今年の最安値を更新し、およそ1年4か月ぶりの低い水準となって以降、連日安値が続いています。
ユージ:神庭さん、なぜ株が下落しているのでしょうか。
神庭さん:直接の引き金は、ウクライナ危機とロシアの侵攻に対する制裁なんですね。アメリカのバイデン大統領は8日にロシア産の原油、天然ガス、石炭の輸入を全面的に禁止すると発表したんですが、この正式発表前の6日の段階で、ブリンケン国務長官がアメリカのテレビ番組で、ロシア産原油の輸入禁止についてヨーロッパや同盟国と協議していることを明かし、それで原油が高騰したんですね。
ロシアは天然ガスの輸出量が世界一、石油も世界2位のエネルギー大国なんです。ヨーロッパで消費されるガスの4割をロシアが供給していて、ドイツやイタリアは天然ガスの5割ほどをロシアに依存しています。欧米はこれまで、各国の金融機関を結ぶ国際的なネットワーク「SWIFT」からロシアを排除するなど制裁を強化しつつも、エネルギー関連についてはある程度“抜け道”を残すことで、制裁の「返り血」というか「副作用」を最小限にする戦略をとってきました。
ところが、アメリカがそこへ一歩踏み込んだんですね。原油やガスも例外でないとなれば、特にヨーロッパ経済への影響は甚大ですので、そういう連想が働き、資源価格は高騰し逆に各国で株価が低迷することになってしまったんです。ちなみに最新状況では、アメリカはロシア産原油の禁輸、イギリスは年内に輸入を終了する予定ですが、EUは2030年までにロシアへのエネルギー依存を減らしていくという形で、若干の温度差があるかな…と。日本もロシアからエネルギーを輸入していますから、他人事ではないな、という風に思います。
ユージ:先ほど「直接の引き金」とおっしゃっていましたが、ということは、それ以前から株価低迷の兆候はあったということですか?
神庭さん:はい。おっしゃる通りで、コロナ禍になってから各国が財政出動や金融緩和策をとって、市場にジャブジャブとお金を流し込んだ訳ですけれど、その緩和マネーが株式市場に流れて、株価もグングン上昇していったんですね。金融緩和はコロナ対応としては非常に良かったんですけれど、副作用もありまして、お金が余ればその価値は下がります。つまり、相対的にモノの価値が上がり、インフレになります。給料も上がる「いいインフレ」なら良いのですが、資源高も相まって「スタグフレーション」に陥る懸念もあるんですね。
欧米は金融緩和の出口を探っていて、イギリスは昨年末から政策金利の引き上げに踏み出していますし、アメリカでも今年中に複数回の「利上げ」が予定されています。「利上げ」というのは金融緩和の逆、「金融引き締め」ですね。マネーを流し出す「蛇口」を締めることでインフレ対策として効果はありますが、副作用として経済を冷やす懸念もあります。この利上げ観測を受けて、年明け以降先進国の株価は軟調になり、乱高下していました。そこへ今回のウクライナ・ショックでの原油高騰がトドメを刺した形となります。
加えて言うと日本独自の事情もありまして、岸田さんは金融所得課税の強化や、自社株買い規制に言及するなど、投資家に厳しい姿勢をとっていることもあって、「安倍さんや菅さんに比べてマーケットフレンドリーではない」とみられていることも、株価の下押し要因になっているんです。世界的に株価が崩れる傾向にあるなかで、「岸田ショック」と言われてしまうのはちょっと気の毒ですが、個人投資家にあまりよく思われていないことは確かですね。
ユージ:では、このまま株価が下落し続けると、私たちの生活にどんな影響があるのか?経済評論家の加谷珪一さんにお話を伺っています。
吉田:加谷さんによると、
「株価が下落すると、企業の資金調達環境が悪化して、先行投資が抑制される可能性がある。例えば、外食産業などでは新規店舗の出店が見送られたり、製造業では新しい工場の建設が中止されたりして、景気にはマイナスの作用が及ぶ。加えて、日本の公的年金は株式で運用されているので、株価の下落が続けば、将来の年金にも影響するだろう。」
「私たちの生活に、今すぐ直接的な影響はないが、先に述べた先行投資の抑制が続いた場合、企業の業績が悪化し、賃金が上がらなくなる。また、株価下落の影響を大きく受けた企業の場合、解雇される人も出てくる可能性がある。」
…とのことでした。
ユージ:今すぐ影響はないにしても、このままいくと確実に生活に影響は出てきそうですよね。となると、今後の株価がどうなるのか気になりますね。
神庭さん:そうですよね。ウクライナ情勢次第だと思うんですけれど、イスラエルやトルコ、中国などが仲介に名乗りをあげていますよね。
AFP通信によると、ウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカのテレビ局のインタビューで「だいぶ前にNATOにはウクライナを受け入れる覚悟がないと理解し、この問題を冷静に考えられるようになった」と述べて、NATO加盟を断念することを示唆しているんです。
ウクライナの与党も、アメリカやヨーロッパ、ロシアによる安全保障がなされるなら、NATOの早期加盟を断念することもあり得ると表明しています。ここへきて、ウクライナ側からロシアにシグナルを送っているようにも見えますよね。ロシアの出方が不明なので、依然として予断を許さない状況ですけれども、今後、停戦交渉が進んで事態が収束へ向かえば、株価も多少は落ち着きを取り戻すかもしれません。
ただ、ウクライナ情勢とは別に、先ほどもお話しした利上げは今後も続くとみられていますから、中長期的に株価の重しになりそうです。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 10, 2022
「株下落、最安値を連続更新」
日経平均株価が今月7日に今年の最安値を更新して以降、
連日安値が続いています。
株価の影響は日本だけでなく世界的に影響が出ていて、この状態がいつまで続くかが読めない状況になっています。#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 10, 2022
番組では皆さんに資産運用をしているかYES・NOで答えていただきました。結果は、NOが55%で多かったのですが半々くらいの割合で結構な方が資産運用をしているということがわかりました。#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 10, 2022
資産運用の仕方は様々なのですが、僕が感じたのは今回の件も含めて、お金の話というのがオープンになりつつあると感じています。これは非常に大事なことなので、必要な生活のお金などについて積極的に情報交換をしたり話し合っていくべきかなと思います。#ワンモ