22.02.01
文科省の学校の休校を判断するためのガイドライン

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!
『文科省の学校の休校を判断するためのガイドライン』
吉田:新型コロナウイルスによる臨時休校や学級閉鎖の目安期間について、文部科学省が、現在の“5日~7日程度”から“5日程度”への短縮を検討していることがわかりました。近く、新たな目安を全国の教育委員会に通知する方針です。一方、大阪府では、生徒の感染が確認された場合に、濃厚接触者の判断を保健所ではなく、学校が担うように運用を変更しています。
神庭さん、この学校の休校をめぐる動きについて、教えてください。
神庭さん:1月24日までの1週間に全国で発生したクラスターが883件あるんですけれども、その中で一番多かったのが『学校・教育施設』で317件。前の週に比べると2.7倍になっているんですね。保育所などの『児童福祉施設』も156件で前週の3.5倍に増えてしまったんですね。
ユージ:子どもの感染が増えているという話は聞くんですけれども、そんなに増えているんですね…。
神庭さん:そうなんです。文部科学省がですね、昨年8月に通知したガイドラインというのがありまして、同じクラスで複数の児童生徒の感染が判明した場合、あるいは、感染者が1人でも周囲に風邪などの症状が出ている人が複数いる場合には、5~7日程度の『学級閉鎖』。複数の学級を閉鎖するなど、学年内で感染が広がっている可能性が高い場合は『学年閉鎖』。そして、複数の学年を閉鎖するなど、学校内で感染が広がってしまった可能性が高い場合は『学校全体の臨時休業』を実施するということになっているんですね。これらを文科省は、オミクロン株の潜伏期間は3日ほどと短いので、『5日程度』に変更する方針だというふうに共同通信が報じています。
吉田:そんな中、大阪では、濃厚接触者の判断も学校に任せるということですけれども、これは中々、議論を呼びそうですよね。
神庭さん:いやぁ、そうですね…。まあ、保健所の業務がひっ迫しているので、学校で生徒の陽性が判明した場合に、誰が濃厚接触者に当たるかの判断を学校側に委ねてしまおうという運営に改めたということなんですけれども、それまではですね、学校が濃厚接触した可能性のある生徒とか教師をリストアップして、保健所に報告して、保健所の調査が終わるまでは休校にしていたんですね。つまり、休校にも2種類あって、『“保健所の調査結果待ち”の休校』と、『“調査結果が出て、感染者や濃厚接触者が増えたことがわかった”から休校』という2つの休校があったと。読売新聞によると、大阪では3学期以降、多い日で府立学校の4割が休校しているんですね。なので、前者の『調査結果待ちの休校』を減らすために濃厚接触者の特定作業を学校現場に任せることにしたということなんですね。こうした動きはほかの自治体にも広がっていまして、奈良県では一時的な対応として、奈良市や吉野地域を除くエリアで、学校や保育所が濃厚接触者を特定するように通知しています。
ユージ:先生に判断を任せると先生の間での判断も違ったりもしますし、あと、保護者の意見もプラスされると、そこの意見も変わってきて、バラバラになるので大変ですよね。
神庭さん:そうですよね、先生は学校運営に関してはプロですけど、感染症に関しては門外漢ですから、適切に判断できるのかな?という疑問はありますよね。あと、最悪、保護者からクレームがきたり、訴訟沙汰になったりする恐れもあるので、どこまで踏み込んだ判断ができるのかな?というのもあります。もちろん、休校を減らすための方針転換なんですけど、学校側がクレームを入れて安全寄りの判断をした結果、むしろ休校が増えるという事態も考えられますし、保健所がひっ迫しているのはもちろんなんですけれども、学校もですね、人手があり余っているわけじゃなくて、今日の新聞でもですね、小中高の教員で2500人以上不足しているというが出てましたから、感染者や濃厚接触者がどんどん出てですね、教育現場も疲弊してきていると思いますね。
吉田:神庭さんは、この学校の休校の判断などについてはどうお考えですか?
神庭さん:3つの視点に分けて考える必要があって、1つ目は、『子どもの健康をどう守るか』ですよね。大人ほど重症化しづらいとは言われていますけど、11歳以下はワクチンを打っていない無防備な状態なので、後遺症などよくわかっていないこともあるので、かからずに済むならその方がいいなというのが1点目。2つ目は、『子どもが学ぶ権利をどう守るか』。単に学力だけじゃなくて、友達とか先生と話して、集団で学校生活をしていくことで得られるものもあるということですよね。3つ目は、『社会活動をどう維持するか』。学校には“子どもを預かる”という機能もありますから、休校が相次いだ場合、特に低学年の保護者が働けなくなって、エッセンシャルワーカーの人手不足に拍車がかかる可能性もあります。
ユージ:いやぁ、これ本当に様々な視点で見る必要があって、難しい問題で、正直、すぐには判断できないですね。
神庭さん:本当にそうなんですよね。3つそれぞれ相反する部分があって、すべてを満たすベストアンサーというのは無いんですよね。次善の策として考えられるのは、『オンライン学習への切り替え』かなと思っていて、オンライン学習なら少なくとも『子どもの健康』と『学ぶ権利』は守ることができますよね。『社会活動の維持』に関しても、例えば、中学年以上を対象にオンラインにして低学年は登校する、といった対応であれば、ある程負荷を軽減できるかもしれません。あとは、最初の春の一斉休校のトラウマが強すぎて、“休校”という言葉自体にアレルギーを持っている保護者も多いと思うんですけれども、ただ、当時と違って、実際に子どもの間で感染が広がっているというファクトはありますから、『一斉』とか、『無期限』だとどうしてもマイナスの影響が大きいですけれども、“休校=悪というわけではない”ですから、感染が広がり始めているエリアであるとか学校では、躊躇せずに休校とかオンラインへの切り替えという選択肢が選べるといいなと思っていて、その意味では、休校期間を5日程度に縮めるのはいいアイデアなのではないかと思いますね。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 1, 2022
「文科省が示す休校を判断するためのガイドライン」について
学校側が濃厚接触者の判断をする動きについて、
保健所の負担を減らす意味でも、素早い対応もできる意味でも学校側で判断して良いと思います。
#ワンモ
#ユジコメ ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 1, 2022
?今はリモート授業を行っていたり、全員登校しなければいけなかったり
学校によってそれぞれあると思いますが、
学校の在り方は、選べる方が良いと思います。
#ワンモ
#ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 1, 2022
いきなりリモートとなると、
お家に共働きの家庭だとお仕事を休む必要があったりするので、
学校によって「選べるシステム」が進めば良いなと思いました。
#ワンモ