22.01.05
オミクロン株の水際対策、いつまで必要か?

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、「BuzzFeed Japan News」副編集長の神庭亮介さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
『オミクロン株の水際対策、いつまで必要か?』
吉田:岸田総理はきのう、記者会見をし、新型コロナウイルスのオミクロン株の対応に関し、 「水際対策の骨格は維持しつつも、重点を国内対策に移す準備を始める」 と話しました。 一方で、国内でオミクロン株の市中感染が相次いで報告されていることから、水際対策の効果は限定的になりつつある、という声もあがっています。 神庭さん、まずはオミクロン株への水際対策について、 現状、どのような対策が行われているのか、改めて教えていただけますか?
神庭さん:政府は昨年11月末から、全世界からの外国人の新規入国を停止するなど、水際対策の大幅強化に踏み切りました。海外から帰国する日本人に関しても、その国の感染状況によって3日間から10日間の隔離を求めています。NHKの報道によると、昨年末の時点で約60の国と地域がこうした措置対象となっています。水際対策の強化は「当面1ヶ月」の予定でしたが、岸田総理は「年末年始の状況を見極めた上で考える」と述べて、年明け以降も継続する方針を示しました。
ユージ:こうした水際対策が続く中、オミクロン株の市中感染、広がってきていますよね?
神庭さん:東京・大阪・愛知・福岡など大都市圏ばかりでなく、島根県や富山県など地方でも市中感染とみられるケースが確認されています。オミクロン以外も含んだ新型コロナ全体の数字だが、きのうの東京の新規感染者数は151人。沖縄でも225人に達しました。特に沖縄は米軍基地で大規模な感染が広がっており、いま言った225人と別に、累計で1000人近い米軍関係者の感染が確認されています。ただ、いまの段階で過度にパニックに陥る必要はないです。もちろん引き続き警戒は必要ですが、早期の水際対策の効果もあり、数十万人単位で感染爆発している欧米に比べれば、日本は非常によく持ちこたえています。オミクロンはデルタに比べ重症化率が低いとも言われており、過去の波の感染者数と単純比較はできないです。
吉田:オミクロン株の市中感染が相次いで報告されていることから、水際対策の効果は限定的になりつつある、という指摘もあります。 こうした指摘について、神庭さんはどのような印象を持たれていますか?
神庭さん:水際に完全はありえず、あくまでも情報を集め、対策を打つための「時間稼ぎ」だとずっと言ってきました。水際から国内対策へ徐々に軸足を移していく必要があります。岸田総理はきのうの年頭会見で、「水際対策の骨格は維持しつつも、重点を国内対策に移す準備を始める」と述べました。これまで無症状も含めてオミクロン陽性者全員を病院に入院させ、濃厚接触者も全員、宿泊施設での待機を要請してきましたが、自治体の判断で宿泊施設や自宅での療養を認める方針に転換しました。オミクロンは感染力が強く、このまま感染爆発が起きると一気に病床がパンクしてしまう恐れがあります。専門家も医療機関の逼迫を危惧して、昨年末から厳格なオミクロン対応を見直すことや、水際対策から国内対策に重点を移すことを求めていました。 岸田総理が「聞く耳」を発動して、専門家の意見を取り入れた形なので、非常にいいタイミングでの判断だと思います。
ユージ:オミクロン株への水際対策。市中感染が広がっている状況でも必要だと思われますか?
神庭さん:必要だと思います。岸田総理の「水際対策の骨格は維持しつつ」というのはうまい言い方で、少なくとも今すぐリセットするような状況ではないです。緩和するにしても、海外と国内での感染状況を見極めながら段階的にやっていくべきです。海外の感染状況が日本並みに落ち着く、もしくは日本で毎日1万人ぐらい感染者が出るようになってしまったら「もはや水際対策、意味ないね」となります。現実には両者の中間でグラデーション的に対応していくことになると思います。 「水際対策から国内対策へ」という時の国内対策って何なの?という点については岸田総理がきのうの会見で説明しています。 「在宅で療養される方々には、陽性判明の当日か翌日に連絡を取り、健康観察や訪問診療を始める体制をとる。そして、療養開始の翌日までにパルスオキシメーター(血中酸素飽和度を測る)を届けるとともに、診断の当日または翌日には、経口薬を投与できる体制を確立します」と述べました。岸田総理が言うような飲み薬の十分な配備と、スピーディーな3回目のワクチン接種が国内対策の鍵を握ることになります。
ユージ:飲み薬はずっと期待されていたものなので、十分な配備が気になりますね。
神庭さん:現時点でしっかりとした数を確保出来ていて、加えてファイザー製も2月以降に準備しているということなので、その点は安心出来る要素だと思いますね。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) January 5, 2022
『オミクロン株の水際対策、いつまで必要か?』
新型コロナウイルスの感染者数が日本でも増えています。しかし、感染者数のうち何%がオミクロン株に感染しているのかは、はっきりしていません。
#ワンモ #ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) January 5, 2022
世界の感染状況を見ると、オミクロン株は感染スピードが速く、感染が爆発している国もあります。そんな中で日本は、感染者数が増えているとはいえ、感染スピードはゆるやかです。今の段階では、水際対策は維持すべきだと思います。
#ワンモ #ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) January 5, 2022
もし日本で感染爆発が起き、1日の感染者数が1万人を超えてしまう状況になれば、水際対策から国内対策に移していく必要があると思います。ただ、感染者数が数百人以下の間は、水際対策の維持が必要です。現状の水際対策で良いと思いますが、解除はまだ早いと感じました。