21.12.28
東京・武蔵野市の外国人投票権 条例案の否決

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!
『東京・武蔵野市の外国人投票権 条例案の否決』
吉田:東京都 武蔵野市議会は、先週21日、在住3カ月以上であれば日本人と同じく外国籍の人にも投票権を認める、『住民投票 条例案』を否決しました。成立していれば、同様の条例は、神奈川県 逗子市と大阪府 豊中市に続き、全国で3例目でした。
今回の条例案は先月11月、議会へ提出されましたが、神庭さん、様々な議論を呼んでいましたね。
神庭さん:そうなんですよね、武蔵野市が今年3月に実施した無作為アンケートではですね、『外国籍の投票資格』については、賛成73.2%、反対20.5%だったんですけれども、ネット上では保守派の人たちから反対意見が噴出しました。例えば、自民党の長島昭久 衆議院議員は、住民投票を提起したり、投票したりすることが「広い意味での『参政権』にあたる」と主張していて、安全保障とか、警察権に関わる国の政策にも影響を及ぼしかねないと指摘しました。自民党の佐藤正久 参議院議員も、「8万人の中国人を日本国内から転居させる事も可能。行政や議会も選挙で牛耳られる」と、田母神俊雄 元航空幕僚長もですね、「武蔵野市は乗っ取られる」と強い言葉で危機感を訴えたんですね。こうした主張に対して、武蔵野市側は、「参政権とは異なる。意見の表明であり、何らかの措置を義務付けるものではなく、憲法16条の請願に近いもの」というふうに反論しました。武蔵野市は人口密度が高くて、大勢の新規住民の転居先もないので「大量の人が入ってくる懸念は当たらない」というふうにしているんですね。
吉田:武蔵野市議会ではどんな議論があったのでしょうか?
神庭さん:21日の本会議では、賛成派議員から「住民投票は諮問型で結果に法的拘束力はない。住民投票と参政権を混同してミスリードするのはやめるべき。住民投票は意見表明であり、請願権の行使と言える。対象から外国人を排除することの方が不自然で、日本憲法にかなうものである」といった意見が出されました。一方の反対派議員からはですね、「外国人の投票権には一定基準が必要。決して排除や差別ではなく、一定基準の区別である。また、前提として住民周知が成立していないのではないか。だからいま混乱になっている」、「議会での議論も深めるべき。全会一致で送り出せるような完成度の高い条例制定を切に願う」といった声がでまして、最終的には、賛成11、反対14で否決されました。
吉田:今回の武蔵野市の条例案について、神庭さんご自身は、どのように思われましたか?
神庭さん:う~ん…、やっぱりですね、国のかたちとか、地方自治のあり方にもかかわる非常に重要な問題のわりには、武蔵野市の議論はやや拙速というかですね、細かいところの制度設計が甘い部分があるなというふうには感じました。もちろん、外国人差別であるとか、排外主義は論外ですし、「市が牛耳られる」とか「乗っ取られる」という主張は現実的でないと思いますけれども、一方で、安全保障であるとか、警察権といった国家主権の根幹に関わる部分については、ある程度の線引きが必要だと思うんですね。例えば、アメリカ軍とか自衛隊の基地をどこに置きますか?とか、原発を誘致しますか?しませんか?みたいな話という機微に触れるような事柄についてはですね、投票資格を持つ人を日本国籍を持ってる人に限るのも、やむを得ないのではないかと思いますし、在留期間3カ月という短期間ではなくてですね、例えば、日本に3年以上いないといけませんというような条件を付けるというのも一つの考え方だと思うんですね。ちなみに、全国にですね、『常設型の住民投票条例』を定めているのは、78自治体あって、投票資格者に外国籍の市民を含めているのは、43自治体あります。このうち武蔵野市みたいに、“3カ月以上であればOK”としているのが、神奈川県 逗子市と大阪府 豊中市なんですけれども、他の自治体は、3年とかですね、いろいろ条件を付けているわけなんですよね。
ユージ:今回に限らずなんですけど、外国籍の方たちと一緒に生きていくことは、今後、ますます、考えなければいけないと思いますが、いかがでしょうか?
神庭さん:おっしゃる通りなんですよね。今年6月時点の在留外国人数は282万人で、20年前の2001年の177万人から比べると、1.5倍以上に増えているんです。しかも、今後ですね、人手不足が深刻な業種に関しては、『特定技能』の外国人の在留期限を事実上なくす方向で調整していると報じられていて、更に増えていくことが予想されているんですよね。政府は公式には「移民政策をとっていない」というふうにず~っと言い続けているんです。ですけれども、少子高齢化による労働力不足で、なし崩し的に移民国家に移行しようとしているのが実態なんですよね。「外国人労働者はたくさんいるけど移民じゃありません」という、本音と建前の使い分けは限界にきている部分があって、外国人労働者を社会にどう受け入れていくか?ということとか、そこで生じた摩擦とかトラブルをどう解決していくか?ということに、正面から向き合わないといけない時期にきていると思うんですよね。
ユージ:それこそね、こういう話題が一つのきっかけになって、例えば、差別だったり排除ではないという冷静な議論もしたいですし、外国の方に来ていただいて増えていくというのは、僕は全然、いいと思うんですよね。ただ、その年数に関しては、3か月なのか?3年なのか?こういうことは、慎重に考えていく必要があるなと僕は思いましたね。
神庭さん:そうですね、そのうえで、“どういうふうに受け入れていくか?”ということですよね。一見さんで、「ありがとうございました。どうぞ、お引き取りください」って、悪く言えば、使い捨てみたいなかたちなのか、そうではなくて、社会のコミュニティーの一員として受け入れていくのかという、そこの議論から避けられないフェーズにきているのかなと思いますよね。
ユージ:そうですよね。だからこそ、外国の方が増えていくということを念頭において、本当に慎重な議論をして、スムーズに一番ベストな方法を考えていく必要がありますよね。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 28, 2021
「東京・武蔵野市の外国人投票権 条例案の否決」
こちらは、神奈川県逗子市と大阪府豊中市に続き、全国で3例目になるはずだったのですが、住民投票により条例案を否決したので武蔵野市の場合は成立していません。#ワンモ
#ユジコメ ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 28, 2021
外国人が投票権を持つことは良いと思います。
外国人だから日本のことがわからないということではないし、人によると思います。
僕が重要だと思ったのが、期間です。
「3ヶ月の在留期間があれば外国籍の方にも投票権を認める」と。
3ヶ月で良いのかな?と思いました。#ワンモ
#ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 28, 2021
他の例で、3年とありました。
3年が適正かどうかはわからないですが、
3ヶ月か3年の2択だとしたら、3年の在留期間があった方が良いと思います。
今後も期間についてより話し合いを続けていく必要があると思いました。#ワンモ