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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.11.08

今週から本格的な議論がスタートする「給付金」について
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は「BuzzFeed Japan News」副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。


【今週から本格的な議論がスタートする「給付金」について】

吉田:先週金曜日、政府は新型コロナウイルスの感染拡大を受けた支援策として、18歳以下の子どもや若者に現金10万円を一律支給する方針を固めたという報道があり、ネット上でも、この報道を受け様々な意見が出ています。改めて、今出ている給付金案について教えて頂けますか?


神庭さん:自民党は衆院選の公約で《非正規雇用者・女性・子育て世帯・学生をはじめ、コロナでお困りの皆さんへの経済的支援を行います》と訴えていました。一方の公明党は、0歳から高校3年生までのすべての子どもに1人あたり一律10万円の給付金を届けると公約していました。それとは別にマイナンバーカード普及のため、1人あたり一律3万円の「新たなマイナポイント」を付与するとも掲げていました。
岸田総理は投開票翌日の記者会見で、自公の給付金政策で重なる部分、重ならない部分があると述べたうえで、こう話しました。
「ともに困っている方々に現金を支給するという考え方は共通している。重なる部分を中心にできるだけ調整した上で、給付の範囲を確定し、経済対策としてまとめていきたい。」
先週の金曜日に読売新聞が《18歳以下に10万円支給へ…政府・与党、所得制限設けず》と打ったんですが、翌日には朝日新聞が《所得制限の有無調整》と報じました。朝日によると、首相周辺からは「バラマキ批判を受けないよう所得制限は必要だ」という声が出ているそうなんです。


ユージ:結局、どう折り合いがつきそうでしょうか?


神庭さん:公明党の竹内譲政調会長はTwitterで「必ず実現する」「所得制限無し、現金給付が事実上決定している」と投稿したんですが、いまは一部削除されています。共同通信によれば、自民の高市早苗政調会長が竹内さんに「自公でよくすり合わせをしないといけない」と不快感を伝えたということなんです。
そもそも公明党は政界の前澤さんかなというぐらいお金配り、給付金が大好きなんですね。
1999年の地域振興券、この時は子育て世帯や低所得の高齢者に1人2万円給付しました。2009年の定額給付金があって、1人1万2千円、18歳以下と65歳以上は2万円給付でした。2015年と2019年にはプレミアム付き商品券をやって、これらすべて、公明が主導してきたんですよね。


ユージ:ということは、今回も公明党の意向が鍵を握りそうということですか?


神庭さん:その通りです。昨年の春、コロナ対策で10万円の一律給付がありましたが、最初は減収世帯に限って30万円を支給する方針で、閣議決定までされていたんです。岸田さんは当時、自民の政調会長。岸田さん本人は一律給付に前向きだったんですが、財務省の反対などもあって、どうにかこうにか「減収世帯30万円」案で党内をまとめたんです。ところが土壇場になって公明党が当時の安倍総理に一律給付を強くプッシュ。一転して10万円の一律給付になった経緯があるので、岸田さんからすると、土壇場でひっくり返されて泥を塗られたような格好になったわけです。なので今回は、ある意味で岸田さんvs公明党のラウンド2的な側面もあります。とはいえ、今回の衆院選でも与野党接戦の選挙区では公明の応援がなければ落選していた自民議員も多いでしょうから、来年の参院選でも公明の協力は不可欠だと考えると、最終的に自民側が公明案をのまざるを得なくなるのではという気がします。


吉田:神庭さんはどうすればいいと思いますか?


神庭さん:一回、税金として集めたものをもう一回配るというのはある種、非効率なので、本来であれば減税などで手当てするのがスマートだとは思います。前提として2019~2020年度に新型コロナ対策として組まれた65兆円の予算のうち、なんと3割にあたる22兆円が未執行だったんです。大半がそのまま繰り越されているんです。みんなが困っている時にお金を余らせてしまうぐらいだったら、さっさと配ってしまった方がまだマシだったかなと僕は思います。遅きに失したけれども、今からでも配るというなら効果を最大化しないといけない。そのためにはまず、政策の目的をハッキリさせることが必要です。
コロナを受けた生活支援であれば、「生活に困っている人」にフォーカスするべきで、年収1000万円など、どこかのラインで所得制限を設ける、あるいは困窮しているシングルマザー、シングルファザー家庭に限る、といったことも選択肢に入ってくると思います。
「いや、違うんです。景気対策なんです」というなら、より広く配ってもいいのかもしれないんですが、その場合でも過去の給付金政策、お金配り政策がどの程度効果をあげたのか、大半は貯金にまわったと言われていますので、しっかり検証してから範囲や金額を決めるべきだと思いますね。


ユージ:全国民ではなく、「18歳以下への給付」と言われているんですが、どのようになっていくか気になるところですね。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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