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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.10.19

群馬県知事が都道府県魅力度ランキングに物申す
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!


『群馬県知事が都道府県魅力度ランキングに物申す』


吉田:民間シンクタンクの『ブランド総合研究所』が発表した、2021年の『都道府県別魅力度ランキング』で群馬県が44位だったことについて、山本一太知事は12日の会見で、“根拠の不明確なランキング”と改めて批判した上で「内容を精査し、弁護士と相談して法的措置も検討したい」との考えを示しました。


ユージ:このニュース、ちょっと話題になりましたね。都道府県別魅力度ランキングって毎年ニュースになるじゃないですか?どこが1位だ?とか、どこが最下位だ?とかね。主に北関東が順位が低いんですね。毎年、「またか…」みたいな雰囲気になっているんです。ちなみに、群馬県というのは、僕の戦友であり、親友のJOYくんの出身地でもあるので、僕にとってもちょっと身近な存在というかね。


吉田:井森美幸さんとか、素敵なタレントさんが多いですよね。


ユージ:そうそう、中山秀征さんとかね。


吉田:山本知事は、このランキングがメディアなどで取り上げられ、影響力があることを強調して、「群馬のイメージや観光にマイナスの影響が生じる可能性があることを問題にしている」と主張しています。知事は、群馬県が40位だった去年も、調査手法などに疑問を呈しています。そして、県庁に検証チームを立ち上げまして、今年7月に「多角的な指標で総合的に評価すべきだ」などとする検証結果も発表しているんですね。一方、ランキングを発表しているブランド総合研究所の田中社長は、「地域活性化の戦略に生かしてほしくて公表しているランキング。一部知事の要望を踏まえ、都道府県別の回答者数を増やすなど、より活用しやすくしている。山本知事にもぜひ活用してもらいたい」と話しています。


ユージ:神庭さんは山本知事のこの発言をどう受け止めましたか?


神庭さん:山本知事に対しては、「気持ちはわかるんだけど、法的措置はさすがにやりすぎじゃないの?」という気持ちですね。 僕は埼玉出身なんですけど、毎回、下位なので、魅力度ランキングでいちいちキレてたら、『翔んで埼玉』とか見ていられないですよ、はっきり言って。(笑)


ユージ:(笑)


神庭さん:いちいち相手にするほどのものではないですし、埼玉は、タモリさんが1980年代に「ダサイタマ」といじって以来、ずっと自虐ネタにして楽しんでいますから、それぐらいの心の余裕があってもいいのかなと思いましたね。


吉田:そもそも、『都道府県魅力度ランキング』というものについてはどう思われてますか?


神庭さん:山本知事はやりすぎなんですけれども、だからと言って、このランキングを擁護するつもりもなくて、このランキングというのは、インターネットの調査でですね、「以下の自治体について、どの程度魅力を感じますか?」という質問に対して、 「とても魅力的」なら100点、「やや魅力的」は50点、「どちらでもない」「あまり魅力を感じない」「全く魅力的でない」を0点として集計しているそうなんですね。こういう聞き方をすると、やっぱり、有名な都市であるとか、観光地というのが上位にランクインしやすくなるんですよね。実際、1位、2位、3位は北海道、京都、沖縄と観光地が並んでいるわけですよ。ですけれども、住んでみたら意外と暮らしやすい街とか、子どもを育てるのにいい街とか “魅力”って本来、多角的なものであるはずで、“魅力度”ランキングとしないで、“観光魅力度”ランキングとしておけば、ここまで批判されることもなかったのかなと思いますし、人に対してでも「あなた、魅力がないですね」と言われたら、全否定のようでカチンとくるじゃないですか?


ユージ:それは、きますね。


神庭さん:なので、「数学と物理が苦手みたいですね。こういうふうにしたら学力も上がりますよ」という感じで、具体的に弱い部分を指摘しつつ、アドバイスをしてくれたら、「なるほどな!」と納得感も得られるかなと思いますけどね。


ユージ:一方で、研究所には『マッチポンプ』という批判もあるみたいですね?


神庭さん:ブランド総合研究所は、詳細な報告書を8万円ほどで販売していて、自治体に対するコンサルティングとか講演もしているんですね。そのため、ネットでは、「マッチポンプなんじゃないの?」という批判も出ていることは出ているんです。これに対してブランド総合研究所の田中社長は、J-CASTニュースの取材でこう反論しているんですね。講演とかコンサルティングをしているということを認めたうえで、「ただし、我々がアドバイスしたからと言って、それが調査結果に影響することはありません。あくまで評価するのは回答者である消費者です。こちらのアドバイスを受けて、地域の魅力発信に活用していただき、結果的に魅力度が上昇するということにつながればうれしい限りです」というふうに言っているんですね。


ユージ:正直、僕らメディアも含めてなんですけど、結構、このランキングをネタに使ってますよね?


神庭さん:これね、非常に便利なんですよね。やっぱり面白いですし、自戒を込めてなんですけれども、ランキングって読者の関心を引きやすいし、メディアも安易に多用してしまいがちな面は否めないんですよね。『〇〇ランキング 2位は誰々、気になる1位は……』から、思わずクリック、みたいなことってよくあるわけで…。やっぱり、そのランキングの基準が適切がどうかとか、出し方いかんによって、いたずらに誰かを傷つけることはないか?ということについて、メディアの側にも一定の配慮はあってもいいのかなと思いますよね。だからと言って、「ランキングなんてやめちゃえ!」というのは、それはそれで乱暴で、例えば、上位20位までにして下位については非公開とするとかですね、やりようはいろいろあるのかなと思いますし、ランキングを受け止める側もですね、反省材料を見つけて今後に生かすなり、自虐ネタにして逆利用するなり、うまく料理すればいいのかなと思っていて、山本知事のようにランキングに噛みついて、ある種、プロレスじゃないですけど、全国ニュースにするということで発信するというのも、“話題作り”と考えたら、ありと言えばありなのかもしれないですけどね。


ユージ:これまた、ビリはビリでオイシイという気持ちもあるのかな?僕のお婆ちゃん家が茨城なんですけど、この魅力度ランキングの最下位は7年連続で茨城で、去年一回だけ脱したんですけど、また今年、最下位になったんですよ…。でも、茨城の人たちは、僕の周りも含めてみんなね、楽しんでいる様子はあるんですよ。面白くていいじゃん!みたいな。


神庭さん:そういうふうに、うまく逆に利用しちゃえばいいと思いますよね。来てみたら、期待値は絶対に上がるしかないですから。


ユージ:ただ、群馬県の中の人たちの気持ちもちょっとわかりますけどね。


神庭さん:そうですね。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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