21.10.06
リベンジ消費のメカニズムと日本経済への影響

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!
『リベンジ消費のメカニズムと日本経済への影響』
吉田:コロナ禍で、思うように買い物や旅行ができなかった分を取り戻そうとする、消費の意欲を指す『リベンジ消費』。日本では、高級車や高級腕時計などで出始めているということです。今朝は、この『リベンジ消費』について、経済評論家の加谷珪一さんにコメントをいただきました。まずは、加谷さんに『リベンジ消費』とは何なのか、改めて伺いました。
加谷さん:『リベンジ消費』っていうのはですね、正式な経済用語というわけではないんですけれども、コロナ期間中に抑制されていた消費意欲が一気に噴出してですね、消費が拡大する現象のことを指します。中国でですね、コロナ収束後に消費が急拡大したということがあったんですね。このときに「コロナに対するリベンジだ」とネットでやりとりされたことがきっかけで『リベンジ消費』という言葉が生まれたというふうに言われています。コロナ禍で生まれた特有の言葉だと考えていいと思います。中国では昨年、すでにリベンジ消費が発生しているんですね。それと、ワクチン接種が進んでいる欧米ではですね、コロナ前の消費を超えるところが出てきていますので、これも一種のリベンジ消費と言ってよいかもしれません。
吉田:この『リベンジ消費』、どのようなメカニズムで起きるのでしょうか。日本で確認されている事例もあわせて加谷さんに伺いました。
加谷さん:経済学的にみるとですね、1人の消費者が1年間に消費する金額というのは、そんなに大きく変わらないんですね。飲みに行く回数とか食べる量って急激には変動しませんよね。ところがコロナのような事態が発生すると行動が抑制されますから、消費も限定されてしまうんですね。一方で消費意欲はなくなりませんから、その不満が溜まるということになるわけですよね。結果として、制限がなくなると人は元の状態に消費を戻そうとしますから、一気に消費が増えるというメカニズムが発生するということですね。爆発的な消費拡大という意味では、まだなんですけれども、今回の9月の連休の旅行とか、人出というのは、一つのリベンジ消費と考えていいんじゃないかと思います。
吉田:日本ではどのぐらいの期間続いて、日本経済にはどのような影響を与えるのでしょうか。こちらも加谷さんに伺いました。
加谷さん:1年以上コロナが継続していましたから、1年間ぐらいはリベンジ消費は継続するんじゃないかと思っています。失われていた経済を取り戻す大きなチャンスですし、新しい消費が喚起されるということは、それの設備投資も増えるということになるので、経済には確実にプラスになると思いますし、これを上手く生かしていかないといけないんじゃないかなと思いますね。コロナでのマイナスを取り返すという面もあるんですけど、“アフターコロナにどう繋げられるか?”というところが大事なんですね。本格的にコロナが明けた後に、どういうビジネスをするか?というところをチャンスに繋げるべきですので、先を見据えた戦略的な取り組みが必要なんじゃないかなと思います。
ユージ:神庭さん、『リベンジ消費』というチャンスを生かすためにはどうすればいいと思いますか?
神庭さん:日本銀行がコロナ禍で消費の機会が減って強制的に貯蓄に向かった『強制貯蓄』という金額を出していて、これが去年1年間で20兆円程度に達したと言われているんですね。20兆円ってすごい額ですけれども、これを本当にリベンジ消費の起爆剤に繋げられるか?眠ったままただの貯蓄になってしまうか?という面で言うと、そのカギを握るのが『ワクチンパスポート』だと思っていて、政府・分科会の言葉を借りるなら『ワクチン・検査パッケージ』ですね。旅行にしても飲食にしても、どこで感染するかおっかなびっくりのような状況だと、なかなか「さあリベンジ消費だ!」というムードにならないと思うんですよね。岸田総理は、ワクチンの接種証明とか、打てない人向けには検査と組み合わせたかたちで、『GoTo 2.0』を提案していますけれども、民間でもいろんな動きがあって、グルメサイトの『ヒトサラ』では、ワクチン接種で特典が受けられるお店を紹介したりですね、ユーザーとか飲食店側がですね、ワクチン接種の状況を任意ですが登録できる仕組みを用意しています。もちろん、差別にならないように、検査とかの代替措置もきちんと用意した方がいいと思いますけれども、安心して消費できる仕組み作りというのが絶対に必要だと思うんですね。政府もですね、手をこまねいているわけではなくて、QRコードを使ったデジタル版の接種証明を年内に発行する予定ですし、それとは別にですね、飲食店やホテルとかイベントを予約する時に接種券番号と生年月日を打ち込むと事業者側で接種状況を把握できるようなシステムの準備も進めているということなので、こういったシステムが整備されて、準備が進んでいくとですね、リベンジ消費も「安心して消費できるよね!」ということで、広がっていくんじゃないかなというふうに思います。
ユージ:20兆円ですか…
神庭さん:20兆円って聞くとすごいですよね。推計が過大なんじゃないかという声があって、捕らぬ狸の…という面もあるんですけれどもね。
ユージ:ただ、それくらいのお金が眠っている可能性があるという。
神庭さん::しかも、2020年の数字なので今年の入ってさらに増えている可能性もあるという。
ユージ:それがただ眠るだけではなく、“うまく回る”と良いんですよね?
吉田:ちなみに神庭さんはリベンジ消費なにかされましたか?
神庭さん:リモート用に高い椅子を買ったくらいで…。でも、これはリベンジになってないかもしれない、リベンジまだできてないですね。(笑)
ユージ:でも、本来だったら高い椅子じゃなくてよかったものを、ちょっと気持ち高めのモノに…ってことですよね。
神庭さん:気持ち高めにしました、リモート長引くと思ったので。
ユージ:プチリベンジですね?
神庭さん:プチリベンジしましたね!(笑)
ユージ&吉田:(笑)
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 6, 2021
『リベンジ消費のメカニズムと日本経済への影響』
“リベンジ消費”という言葉は正式な経済用語ではないですが、コロナ禍で抑制さ れていた消費意欲が一気に噴出して、消費が拡大する現象のことです。
#ワンモ #ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 6, 2021
リベンジ消費による日本経済への影響ですが、これまでであればみなさんが使っ ていたであろうお金がコロナによる消費機会の減少によって強制的に貯蓄され、 その金額が約20兆円にのぼるのではないかという話がありました。
#ワンモ #ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 6, 2021
本来このお金が出回っていたと考えると、それだけ今の経済が滞っているということが想像できます。コロナとの戦いというのは、収束に向けてみんなで力を合わせていくべきですし、同時に、経済を止めるというのも危険なことなので、消費の方法を考えていきたいですね。
#ワンモ #ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 6, 2021
僕自身もリベンジ消費をしていると思います。今まで使っていた金額の中で、明 らかに自分が欲しいものに使う金額が増えました。お出かけする時間が少なくなって、オシャレをする機会が減っているのに、服や靴をたくさん買ってしまっています。
#ワンモ #ユジコメ⑤
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 6, 2021
Twitterでも共感の声をいただいて、きっと明るい未来を目指しているんじゃないかなと思いました。いつかこんな日が来たら…という妄想の中で買い物をして、結果的に今まで以上に消費している。僕はある意味経済をまわしているのかなと感じました。皆さんはどう感じましたか?