21.09.29
自民党総裁選挙、投開票

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は「BuzzFeed Japan News」副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。
「自民党総裁選挙、投開票」について。
吉田:自民党総裁選挙は今日、投開票が行われます。これまでの情勢では、河野・規制改革担当大臣と岸田・前政務調査会長が先行し、高市・前総務大臣が迫る展開になっていますが、1回目の投票では、いずれの候補も過半数には届かず、上位2人による決選投票となるのが確実な情勢となっています。神庭さん、まずは改めて、総裁選挙の仕組みを教えて頂けますか?
神庭さん:総裁選は国会議員票382票と、党員・党友による地方票382票の合計764票を奪い合います。地方票は既に締め切られており、国会議員票は今日これから投開票されます。議員票と地方票の有効票の過半数を獲得出来れば、その人が新総裁に選出されます。誰も過半数を取れなければ、上位2人による決選投票となります。この場合、国会議員票は382票で変わらないが、地方票は各都道府県1票ずつの47票となり、1回目の8分の1になってしまいます。相対的に国会議員票が重くなり、派閥の影響力が増す事になります。
吉田:これまでの情勢では、上位2人による決選投票となるのが確実な情勢となっていますよね?
神庭さん:読売新聞が独自調査に基づいて推計したところよれば、国会議員票と党員票の合計得票は、河野さん280票、岸田さん221票、高市さん168票、野田さん46票。
割合に直すとトップの河野さんが37%程度、岸田さんが29%程度、高市さんが22%程度。態度を保留している人が全員、河野さんに入れたとしても過半数を超える事はなく、決選投票が確実視されています。
吉田:決選投票は、「河野さんと岸田さん」もしくは「河野さんと高市さん」となるケースが有力とみられていますよね。それぞれのケースで、どちらが有利というのはあるのでしょうか?
神庭さん:焦点となるのは「2位3位連合」が成立するか否か。
まず、パターン①
1回目の得票で河野さんが1位、岸田さん2位の場合を考えると…3位の高市さんを支持している人たちの多くは2位の岸田さんに流れ、「2位3位連合」が成立するとみられます。岸田さんは、高市さんを推す安倍さんとも関係が良好です。一方で河野さんは安倍さんの「天敵」である石破さんの支持を受けたこともあって、派閥の重鎮達から睨まれています。派閥の力学がものをいう決選投票では不利になります。
もう一つのパターン②
1回目で河野さんが1位、高市さんが2位の時。この場合、岸田陣営は、高市さんの支持に回る方針を確認しているといわれています。ただし、読みきれない部分もあります。以前、派閥の解説でも説明したが、岸田派(宏池会)は自民党の中でもリベラルで穏健派。高市さんは軍事外交的に強硬派で、政策が対照的。産経新聞は「高市氏には乗れない」という岸田派幹部の声を報じています。
そう考えると、パターン②では「2位3位連合」はそこまで強く機能しないかもしれません。岸田さんにとってはパターン①、河野さんにとってはパターン②のシナリオが望ましいことになります。総裁選の決選投票は過去4回あり、そのうち2回は、1回目の1位が破れる逆転劇が起きている。2012年に総裁に返り咲いた安倍前総理がまさにそうで、1位だった石破さんを逆転しています。岸田さんは、この安倍さんパターンの再現を狙っているのではないでしょうか。
ユージ:4人の候補、これまでの討論会などでそれぞれの考えを話していますよね。経済政策に関して、どのような考えなのか、改めて教えていただけますか?
神庭さん:岸田さんは数十兆円規模の経済対策を掲げ、格差の是正を訴えています。小泉内閣以降の新自由主義的な政策を転換し、成長と分配の好循環による新たな「日本型資本主義」を目指すとしています。河野さんのスタンスは「企業から個人へ」。アベノミクスで企業が利益を上げる一方、賃金にまで波及しなかったと指摘。雇用を重視する企業に減税する考えを示しました。高市さんは4人の中で随一の財政拡大路線と注目されています。アベノミクスを継承しつつ、「危機管理投資」で防災やサイバーセキュリティーなどに大胆な国費の投入をするといわれています。
ユージ:自民党の新総裁は、事実上の次の総理大臣になるわけですが、神庭さんは新総裁に求められるものは何だと思いますか?
神庭さん:経済の立て直しと、コロナ禍から日常への緩やかな移行が最大の課題になります。経済と感染対策という時に相反する要素を成り立たせていくうえでは、国民への丁寧な説明が求められます。菅さんはそこがおろそかになっていたので、次の総理には実行力だけでなく、発信力にも期待したいです。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 29, 2021
『自民党総裁選挙、投開票』
4名が争っている自民党総裁選挙。今のところ決選投票になるのではないかという見方が強いです。そうなった場合、河野さんと岸田さんなのかなと思います。
#ワンモ #ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 29, 2021
気になるポイントで言うと、もし河野さん岸田さんの決選投票になった場合、高市さん野田さんの票がどこに流れるのかも注目のポイントです。
自民党総裁を決めるということは、事実上総理を決める選挙でもありますが、そうなると、総理としてどういう人物がふさわしいのか。
#ワンモ #ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 29, 2021
やはり総理という人物は人前に立って演説をすることもあり、国の代表として世界に発信することもある。
そうなった時に、プレゼンをする能力、大きく言うと発信する能力、情報を発信する能力がどれくらいあるのか。人に与える影響力や発信の仕方も大事なポイントだと思います。
#ワンモ #ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 29, 2021
もちろん一番大事なのは発信する内容だと思います。ですが、伝え方によっては内容が響かなかったり、世界への発信力の弱さが見えてしまったりというのが心配な点です。このあと次期総裁が決まりますが、いずれにしても発信する能力が重要なポイントではないかなと思いました。