21.08.25
夏休み明け、子どもの自殺増加

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は「BuzzFeed Japan News」の記者、籏智広太さんにお話を伺いました。
籏智さんが注目した話題はこちらです。
【夏休み明け、子どもの自殺増加】
吉田:夏休み明けの前後に、小・中学生、高校生の自殺が増える傾向にあります。小・中学生、高校生の自殺は去年、過去最多の499人で、8月だけでも一昨年の2倍近い65人が自ら命を絶ちました。こうした状況を踏まえ、不登校の子どもたちの声を伝える専門紙「不登校新聞」の石井志昴編集長は先週木曜、記者会見を開き、「最も警戒すべきは夏休み明け」と呼びかけました。そのうえで、「子どもたちの『学校へ行きたくない』という訴えは命に関わるSOS。保護者や教員など、子どもに関わる大人は見逃さないでほしい」と話しています。
夏休み明けの前後、なぜ、子どもの自殺が増える傾向にあるのでしょうか。「不登校新聞」の編集長、石井志昴さんにお話を伺いました。
石井さん:学校で苦しいことがあった子が、夏休みの期間中に恐怖感が募っていく。その結果、悲しい事件につながっていると考えられています。裏を返すと、これは、大人からは見えづらい、いじめとかのストレスが、子どもたちに深刻に広がっていることのあらわれかなと思っています。
ユージ:夏休み明けの前後に、子どもの自殺が増えること、籏智さんはどのようにご覧になっていますか?
籏智さん:子どもたちが抱えているストレスがなかなか見えない、居場所がない、ということが表れているのかと思います。最近だとSNSでのいじめでより一層見えなくなってしまっていることがかなり問題だと思います。コロナでインターネットを使うコミュニケーションも増えているので尚更ですね。
吉田:不登校新聞の石井編集長は記者会見で、子どものSOSは見逃さないでほしいと話していましたが、見逃さないためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。SOSを感じ取ったときの対処法も、あわせて、石井さんに伺いました。
石井さん:一番大事なのは、うちの子に限って、うちの生徒に限って、という先入観を外して、子どもを見てもらうことだと思っています。また、子どもは体からSOSを発信するという話もありまして、代表的なSOSは体調不良とか、情緒不安、不眠などなので、言葉だけではなく行動にも注視してもらいたいと思います。「学校に行きたくない」と言ったら、それは命に関わるSOSですから、軽視せずに休ませてあげてほしいと思っています。そのほか、これは子どもにとって異変が起きているのではないかと思った場合は、自殺予防の原則に則して、動いていただきたいと思います。原則は、心配している自分の気持ちを伝えて、自殺したい気持ちがあるか、率直に尋ねます。本人が話を始めたら、最後まで話を聞き取って、危険を感じた場合は目を離さない、あとは安全を確保する。これは「TALK(トーク)の原則」と言われていまして、精神医療現場では常識となっている対応ですので、こういった原則に則して、対応してほしいなと思っています。
吉田:「TALKの原則」は、4つの言葉の頭文字をつなげたもので、「T」はTellで「言葉に出して伝える」、「A」はAskで「『死にたい』という気持ちについて率直に尋ねる」、「L」はListenで「絶望的な気持ちを傾聴する」、「K」はKeep safeで「安全を確保する」です。この原則を知らないと、崖っぷちにいる人の背中を押してしまうのではないか、と思ったり、あんまり真剣に受け止めてしまうと、本人が苦しくなってしまうので、軽い感じで受け流そうとするようなのですが、これらはどちらも逆効果。TALKの原則に従った対応をお願いしたい、と石井さんは話していました。
SOSを受け取って、それに対応するというのは個人の対策ですが、社会全体で「夏休み明けの子どもの自殺」を防ぐためにはどのような対策が必要なのでしょうか。石井さんに伺いました。
石井さん:夏休み明けの自殺は「学校か死か」という選択肢を迫られた子どもたちの死だと私たちは考えていまして、まずは多くの大人たちが、学校は命を削ってまで行くところではないのだという認識が広がっていくことが一番大事だと思います。そのうえで学校が多様な場に変わっていくこと。オンライン授業が認められたり、フリースクールが公的に認められたり、選択肢の確保が重要なのではないかと思います。
ユージ:籏智さんはどのような対策が必要だと思われますか?
籏智さん:先ほどSNSの話をしましたが、「ネットいじめ」は昨年発表された令和元年度の調査でも過去最多になっています。ネットはかなり大人たちからも見えない閉鎖的な空間ですが、一方でネットに居場所を作ることもできるのではないかと思っています。そういう場所で悩んでいる子どもたちと繋がることができれば、より良い効果を生むことができるんじゃないかと思います。
ユージ:声を出すことも辛い人は、SNSを逆に上手く使うっていう方法もあるのかな、と思いますね。
籏智さん:そうですね、決して悪い面だけではないと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 25, 2021
『夏休み明け、子どもの自殺増加』
非常に強い言葉なので、聴いていて不安に思う方もいたかもしれませんが、避けては通れない話題で、僕自身も子供を持つ親として真剣に向き合っていきたい話題でもあるので取り上げました。
#ワンモ #ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 25, 2021
それに対しての受け止め方も様々です。なので、答えは1つというわけではないので、僕が皆さんの意見を聞いて思ったのは、周りにそういう人がいたときに、耳を傾けてあげることが大切なんだなと思いました。
#ワンモ #ユジコメ ⑤
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 25, 2021
「悩むんじゃないよ、一緒に学校に行こうよ」って手を引っ張ってあげることも、それが背中を押して助かるパターンもあるんですが、場合によってはそれがすごくストレスになるかもしれない。
#ワンモ #ユジコメ ⑦
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 25, 2021
番組でも紹介した「TALKの原則」というものがあります。
Tell「言葉に出して伝える」
Ask「『死にたい』という気持ちについて率直に尋ねる」
Listen「絶望的な気持ちを傾聴する」
KはKeep safeで「安全を確保する」、それぞれの頭文字を取ったものです。
#ワンモ #ユジコメ ⑨
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 25, 2021
「TALKの原則」全部できるのがもちろんですが、1つできるだけでも全然違うと思うので、もし身近にそういう人がいたらそっと近くにいってそっと聞き出してあげてください。僕も親として、自分の子どもにそれを心がけたいと思います。
#ワンモ #ユジコメ 11
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 25, 2021
とにかく、どこかに吐き出す。ラジオにメッセージを送ってもいいです。匿名で相談センターにメッセージを送るでもいいです。吐き出すというのも一つの手なので、参考にしてみて下さい。