21.08.11
長引くコロナ禍。追加の経済対策を求める声

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
経済評論家の加谷珪一さんにお話を伺います。
加谷さんに取り上げていただくのはこちら!
『長引くコロナ禍。追加の経済対策を求める声』
吉田:『帝国データバンク』のまとめによりますと、新型コロナウイルスの影響で破産などの手続きをとって倒産した企業や事業を停止して法的整理の準備に入った企業は、個人事業主を含めて、去年2月から今月3日までの累計で1860社になりました。夏のレジャーシーズンに緊急事態宣言が延長・拡大されたことで、今後さらなる倒産の増加につながるおそれがあるということです。こうした中、コロナ禍の景気浮揚策として、与党内で大規模な追加の経済対策を求める声が上がっています。菅総理大臣は、追加の経済対策の取りまとめを近く、政府・自民党に指示する方針で、来月前半にも提言を策定する見通しとなっています。与党内で、大規模な追加の経済対策を求める声が上がっているということなんですけれども、これにはどういった背景があるのでしょうか?
加谷さん:秋までには必ず衆議院選挙がありますよね。経済支援が少ないという声はずっとあがっていましたから、政治的にはこれを意識したものということになるんだと思うんですが、ただ、現実問題として今、飲食店を中心に本当にビジネスの現場は疲弊していますから、選挙の有無に関わらずですね、対策が必要だと思います。知事会などは、より厳しい外出制限などを求めるなんていう話もしていますから、もし、そういう事態になるのであれば、経済支援とセットにしないと大変なことになってしまいますよね。
吉田:現場からは、「給付金がまだ支払われていない」という苦しい声もあがっていますけれども、選挙と繋げて考えて欲しくないなというのが、正直なところですよね…。
加谷さん:本来はそうあるべきではないものですからね。
吉田:追加の経済対策の策定はこれからなんですけれども、どのような経済対策を盛り込むべきだと思われますか?
加谷さん:経済対策には大きく分けてふたつの種類がありまして、ひとつは、企業支援を通じて従業員の雇用を守る、企業を支援するという方法ですね、それからもうひとつは、国民を直接経済的に支援するという方法なんですが、これは、どっちもあったほうが良いんですけれども、仕事を失った人も多いという事を考えると、おそらく、『特別定額給付金』、前回配ったようなですね、国民に対する直接支援という方が望ましいのではないかと思われます。
吉田:去年、全ての国民に一律10万円を給付した『特別定額給付金』がありました。ただ、多くが貯蓄にまわったとも言われているじゃないですか?もし、貯蓄にまわるとしても、今、必要だとお考えですか?
加谷さん:コロナ危機の怖いところは、“分断を生じてしまう”ことでして、一方では、本当に電気代も払えないとか、電話料金が払えないという人もいらっしゃいますし、そこまでじゃなくても、景気が悪いなという人もいるんですね。ですので、“全員にある程度公平に”ということになると、一律お金を配ったほうが良いと。仮に、貯蓄に回った分はですね、銀行の支援というかたちでお金を回すことはできますから、ムダ金になるわけではありませんからね。
吉田:去年はね、コロナというウイルスについて分からないことが多かったですし、国民全員に一律で支払うのは、あのタイミングでは仕方なかったのかなとは思うんですけれども、必要のない方にもおそらく行ったじゃないですか?今回もすべての国民にというほうが良いという事なんですか?
加谷さん:そうですね。一部では、所得水準で制限を加えようという話もあるんですけれども、厳しい措置をするのであれば、所得に関わらずという方が、不公平感はなくなりますのでね、その方が良いのではないかと思います。
吉田:そして、国の昨年度、2020年度の予算のうち30兆円余りが使われず、今年度に繰り越されました。このおよそ30兆円は、どのように使ってほしいとお考えですか?
加谷さん:予算というのは、本来ですね、組んだ年度にちゃんと消化するのが原理原則なんですね。『単年度主義』と言うんですけれども、これをやらないと予算が杜撰になっちゃうんです。余らせちゃったということは、組み方に問題があったということなんですけれども、ただ、今、それを細かく議論している暇はありませんので、この繰り越し分の30兆円は、今申し上げましたように、給付金ですとか、企業の支援というところにですね、全額充当すべきではないかなと思います。
吉田:新型コロナウイルスの収束後、“復興の名のもとに増税するのでは?”という懸念もありますよね?このあたりはいかがですか?
加谷さん:そうですね。当面の財源は国債で賄えば良いんですけれども、借金は無制限にできるものではありませんから、ただですね、コロナが終わってすぐ増税ということですと、また景気を冷やしてしまいますのでね、当局は、すぐに増税という話を出してくるのかもしれませんけれども、少し時間を見て判断したほうが良いのではないかと思います。
吉田:2019年の秋ですか、消費税が10%になりましたけれども、今後さらに…?
加谷さん:さらに上がっちゃうとなると消費はね…、結構、冷え込んでしまいますから、ここらへんは、長期的に見ないといけないんじゃないかと思います。
そして、今日の #アキコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #アキコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 11, 2021
『長引くコロナ禍。追加の経済対策を求める声』
全ての国民に一律10万円を給付した「特別定額給付金」。これをもう一度という声も多いですが、個人的には、必要のない人のところには給付金を届けなくていいのではないかと思っていました。
#ワンモ #アキコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 11, 2021
多くの人が貯蓄に回していたのなら経済対策に繋がらないんじゃないかと。ただ、加谷さんのお話を伺って、貯蓄に回すことで、銀行が困っている企業に貸し付けられる。そうすることで経済が回るということを教えてもらい、そういった経済の回し方もあるのだと勉強になりました。
#ワンモ #アキコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 11, 2021
ただ、2020年度の予算のうち30兆円あまりが使われておらず、今年度に繰り越されていてます。飲食店を始め、様々な業種の方は非常に苦しい日々を未だに過ごしているかと思います。困っているところに、正しい形で必要な分の給付金が届くと良いなと思いました。