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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.06.30

ワクチンデマ、どう向き合えばよいのか?
nullネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!


『ワクチンデマ、どう向き合えばよいのか?』


吉田:ワクチン担当の河野行政改革担当大臣が先週木曜、自身のブログで、新型コロナウイルスワクチンをめぐる情報について『ワクチンデマ』として否定し、注意を呼びかけました。河野大臣がデマだと指摘したのは、例えば…、
・ワクチン接種された実験用のネズミが2年で全て死んだ
・不妊が起きる
・遺伝子が組み替えられる
・治験が終わっていないので安全性が確認されていない
といった情報です。これらの情報は、全てデマということなんでしょうか?


神庭さん:はい、全部デマですね。河野大臣は7つの情報についてデマということで指摘しているんですが、ここでは、そのうちの2つ紹介していきたいと思います。
まず1つ目の『ワクチン接種された実験用のネズミが2年で全て死んだ』という情報なんですけど、そもそも、実験用のネズミの寿命が2年程度なんですね。(その後、ネズミからネコが死んだというデマに変わる)ヒトに関する研究の前段階としての動物実験でネコは一般的に使われてないし、ファイザー社のワクチンの研究でネコが使用されたことはないと…。


ユージ:しかも、ワクチンの実験ってまだ2年経っていないんじゃないですか?


神庭さん:そうですよね。2年で全て死んだというのは、人間が100年以内にみんな死んだみたいなことを言っているのと一緒なんですよ。


ユージ:そっか、寿命が2年だからね、そもそもね。


神庭さん:そういうことなんですよね。あと2つ目の『不妊が起きる』というのは、これまでのワクチンで不妊が起きたことはないんですね。コロナワクチンでも不妊が起きるという科学的な根拠は全くないと。アメリカで行われた研究でも、流産や早産、先天形態異常が起こりやすいということはないことが確認されているということなので、ちょっと全部は紹介しきれないので、是非、河野大臣のブログをしっかり読んでいただけたならと思います。


ユージ:こういうデマというものは、どうして拡散してしまうんですか?


神庭さん:河野大臣がブログの中で書いていて、“ロシアや中国がSNSなどでファイザーとかモデルナ社製のワクチンの信頼性を傷つけるような情報発信をしている”というEUの報告書について言及しているんですが、この番組でも何度か各国のワクチン外交についてお話したと思います。自分たちのワクチンのプレゼンスを高めるためにですね、相手陣営のワクチンを貶めるような発信をしているとしたら由々しき問題だと思いますし、あと、河野大臣はTwitterやFacebookにあるワクチン関連の誤情報の65%が、“たった12の個人と団体によって流布されている”というデマ監視団体などのレポートも紹介しているんですね。


ユージ:そうなんだ!?デマを拡散する側には、“何か目的”があるんですか?


神庭さん:まあ本当にいろいろだと思います。“お金儲けしたい”、“本を売りたい”、単に“注目を集めたい”とか色々あると思いますが、今紹介したように“国策”的なものもあるかもしれません。やっぱりですね、私たちは“医師”と言われると、肩書きにコロッと騙されてしまいがちなんですけれども、“医師=信頼の証”というわけではなく、あくまでピンキリなんですね。デタラメな情報を発信している人もいれば、自分の専門外なのに新型コロナやワクチンについて無責任な発言をしている人も中にはいます。BuzzFeedではですね、日米の専門家によるプロジェクト『こびナビ』と連携してですね、新型コロナやワクチンに関する誤情報についてファクトチェックしていますので、『BuzzFeed』『こびナビ』で検索して、チェックしていただけたならと思います。☆『こびナビ』×『BuzzFeed』特設サイト


吉田:そこで、私たちは、新型コロナウイルスやワクチンをめぐる誤情報ですとか、デマというものとどのように向き合っていけばいいんでしょうか?


神庭さん:新型コロナをめぐる誤情報の拡散に警鐘を鳴らしてきた、日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科 教授の勝俣範之医師は、BuzzFeed Newsの取材にこんなふうに話しているんです。
「そうした情報を信じてしまう人は、怖いし不安。まず安心感を与えていく必要があると思います。ですから、その人がなぜそういうふうに思ってしまうのかということを、ちゃんと聞くことが大切でしょう」
「がん医療でもある事例ですが、よくやってしまいがちな過ちは、最初から上から目線で『教えてあげる』ということです。そうではなく、お互いの信頼関係を保つために、すぐに相手を否定せず、まず話を聞いていく、ということがすごく大事だと思います」
とおっしゃっているんですね。
それでは、身近な人ではなく自分自身がワクチンをめぐる不安な情報に触れてしまったときはどうすればいいか?ということなんですけど、大事なのは“『有害事象』と『副反応』をきちんと区別すること”なんです。『有害事象』とは、薬物を投与された後に患者に生じたありとあらゆる好ましくない症状のことで、別の原因による病気だとか、極端な例で言えば、交通事故にあったり、雷に打たれたりしたケースも含まれます。一方で『副反応』は、因果関係がきちんと明らかになっているものを指していて、因果関係というのは原因と結果につながりがあるものですけれども、『有害事象』と『副反応』をしっかり区別することが大事です。勝俣医師はですね、「因果関係がないことが多いので、少数例をセンセーショナルに伝えている情報には気をつけて、すぐにワクチンのせいと思わないようにしたほうが良いでしょう」ともおっしゃっています。仮にですね、因果関係のある副反応だとしても、分数に注目して欲しいんです。分母の数と分子の数、つまり、どれぐらい稀な事象なのかということをきちんとチェックしたうえで判断していただけたならと思いますね。


ユージ:本当に今の世の中、情報があり溢れているというか、色んな情報がなんでも簡単に手に入れられるからこそ、余計に事実確認が難しくなってきたりするじゃないですか。またそれを、どう思う?って相談する相手も、その相手によって、意見が変わってたりとかね。


神庭さん:そうなんですよね。だから、信頼できる医師の発信情報とか、今回の河野大臣のブログ、あるいは、BuzzFeedのファクトチェックの情報等を参考にしていただけたならと思います。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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