20.08.12
『香港政府が強める、民主派への締め付け』について
今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!今日は、元経済産業省の官僚で制度アナリストの宇佐美典也さんにお話を伺いました。
宇佐美さんがピックアップした話題はこちら!
【香港政府が強める、民主派への締め付け】
香港政府が、民主派への締め付けを強めています。一昨日、民主活動家ら10人が『香港国家安全維持法』に違反した疑いなどで逮捕されました。この10人の中には、民主派団体の元メンバー、周庭氏や、中国に批判的な論調で知られる香港の新聞『リンゴ日報』の創業者、黎智英氏が含まれているということです。周庭氏は、昨日深夜、保釈されました。
鈴村:宇佐美さんは以前、香港の問題はそもそも『イギリスと中国の問題』だとおっしゃっていたんですが、その“そもそも”のところを改めて教えていただけますか?
宇佐美さん:香港は19世紀、当時の中国の清とイギリスがアヘン戦争・アロー戦争という戦争で中国側が負けたということで、1898年にイギリスに99年間貸し出されることになったんですけど。これを受けて1984年に『英中共同声明』というものが出されて、1997年に香港は中国に返還されたわけですね。英中共同声明の中で香港は現行の社会、経済制度、生活様式を50年間、1989年から50年間なので2047年までは維持して、高度の自治権と、ここがポイントなんですけど、独立した司法権と終審裁判権が保障されることになっていました。が、それがここにきて、香港国家安全維持法ができて、この前提が崩れつつあるという状況ですね。
鈴村:この問題は、今、重大な局面を迎えているということですよね。香港政府が民主派への締め付けを強めているということなんですが、これにはどのような背景があるんでしょうか?
宇佐美さん:中国は民主主義ではないので、共産党の幹部、政治バランスで物事が決まるという、例えるとなら、全国が“リアル半沢直樹”みたいな世界観なので、2019年に逃亡犯条例が撤回させられたこと対して中国政府が香港の民主派に対して落とし前を求めているというところがあるんですよね。これが、香港国家安全維持法の制定と、今の民主派の締め付けで、言い方は悪いんですけど、彼らなりの“倍返し”ということになると思います。ただ、このタイミングで捕まえてすぐ釈放したということで、ものすごく強制的なことをしたいというよりは、「香港の外に出て行ってくださいね」というメッセージを出しているのではないかなというふうに思います。
鈴村:一国二制度というものがありますよね、この一国二制度は50年変えない約束だったわけですよね?それが今、なきものにありつつあるということで、中国政府がいうなれば、一国二制度をなくそうと、国家統一を急いでいると、僕には見えるんですけど、これはどうしてなんでしょうか?
宇佐美さん:一国二制度をなくすというよりは、以前の約束より締め付けを相当強めているという感じなんですけど、中国にとっては「チャンスが来た!」ということなんですよね。国際社会が動きにくい時はある種のチャンスで、新型コロナウイルスのパンデミックで香港の民主派を締め付けても、やっぱり、新型コロナウイルスに関することに注目が世界的に集まってしまうので、今なら強権的な措置にでてもそれほど世界が盛り上がらないのではないかという判断をしていると思います。政治的に外に関心が集まるときは強権措置のチャンスで、例えば2008年の北京オリンピックの最中に、ジョージアとロシアが戦争したりしているんですよね。そういう意味では、世間的に新型コロナウイルスに関心が集まっているタイミングで中国は「今、やってしまえ!」という行動に出ているんだと思います。
鈴村:これだけ情報化社会といわれている中で、新型コロナウイルスの影響の影に隠れて…というのは効果あるものなんですかね?。
宇佐美さん:全世界的移動制限がかかっている中で国際社会が連携して動きが取れないので、情報化が進んでいってもアナログなところが残ってしまうので、チャンスといえばチャンスになってしまいますね。
鈴村:といいつつも、国際社会から批判を受けるという形にはなっていますよね。中国政府は今後どのような動きを見せていくと思いますか?
宇佐美さん:中国の習近平国家主席は2019年に台湾統一への意思をかなり強く示した話をしているんですよね、中国にとって香港の一国二制度の見直しというのは、台湾統一に向けた布石というところもあるので、ここは不退転の決意で進めていくと思います。香港がひと段落したら今後は台湾への圧力を強めていくことになるので、そうすると、海洋進出も進んで、日本も他人ごとではないなという感じですね。
鈴村:ん~…、やっぱり、日本にも影響が出てきますよね。日本政府に対して対応を求める声もあるじゃないですか?これはどういう対応をするべきだと思いますか?
宇佐美さん:実際に日本ができることってそんなにないので、日本としては原理原則に従ってちゃんと国際条約を守ってくださいということで、さっきあげた、英中共同声明とか、あと重要なのは、拷問等禁止条約とかそういう条約をきちんと守ってくださいねと訴え続けることが大事だと思います。
鈴村::なるほどね、この問題については、今後どうなっていくのか我々も注目していかなければいけませんね。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ① #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 12, 2020
今朝は【香港政府が強める、民主派への締め付け】について
なぜ、今このタイミングなのかという事で、
コロナの影響で世界中が対応におわれている。
この政治的に外に関心が集まっている時だからこそ
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ② #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 12, 2020
強権措置のチャンスということで動いているのではという見解でした。
これが、今後どうなっていくのか、現時点で香港、今後は台湾という話になっていくかも…という話になりました。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ③ #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 12, 2020
そうなってくると後々、日本にも影響が出てくるだろうということで、今後も注目して、正しい情報を仕入れて、向き合っていきたいなと改めて思いました。