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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

24.03.06

『フィギュアAI』から考える、人型ロボットの可能性
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


【『フィギュアAI』から考える、人型ロボットの可能性】

吉田:AI=人工知能を活用した、人型ロボットを開発しているアメリカの新興企業「フィギュアAI」は先月29日、OpenAIやアメリカの半導体大手エヌビディアなどから総額6億7,500万ドル=およそ1,000億円の出資を受けたと発表しました。塚越さん、この「フィギュアAI」は、どういった会社なのか教えてください。


塚越さん:フィギュアAIは2022年創業で、人型ロボットを開発する「ロボティクス企業」です。この企業が注目されているのは、開発しているエンジニアが、もともと二足歩行ロボットを開発している「ボストン・ダイナミクス」や「テスラ」の出身者です。ボストン・ダイナミクスは、数年前から人型ロボットや、犬型ロボットで注目された企業でした。またイーロン・マスクがCEOのテスラも電気自動車だけでなく、人型ロボット「オプティマス」を開発しています。そういうところで働いた人がいる会社なので、注目されています。人型ロボットは人手不足対策などで注目されており、今回の資金調達では、MicrosoftやAmazon創業者のジェフ・ベゾスの投資会社、さらに半導体大手のエヌビディアなどからも出資を受けました。少し話がそれるのですが、このエヌビディアは昨今絶好調で、去年11月〜今年1月期の決算では、純利益が前年同期比8倍を超えた122億8,500万ドル=およそ1兆8,400億円と、とんでもないです。生成AIなどに使われる画像処理半導体(GPU)の需要が拡大しているからということもあります。時価総額も10年前は世界1000位にも入っていなかったのに、2月末時点で(Microsoft、Appleに続き)世界第3位にまで浮上しているので、エヌビディアという名前、ちょっと覚えておきましょう。


ユージ:GAFAに代わるIT企業の中の頭文字にもN入っていますよね。


塚越さん:そうですね。注目してみてください。


吉田:この「フィギュアAI」という会社、どんなロボットを開発しているのですか?


塚越さん:「フィギュアAI」に話を戻してみると1月に人型ロボットが動く様子をYouTubeで公開しました。人間が「コーヒーを一杯つくって」と頼むと、ロボットがコーヒーマシンに(豆の入った)カプセルを入れて、ボタンを押してコーヒーをつくるというものです。大したことをしてるようには思えるのですが、実はすごいことです。


ユージ:どこが、すごいのでしょうか?


塚越さん:一言で言えば「ロボットが学習する」ということです。今回は、コーヒーマシンでコーヒーをいれるために、10時間の動画をみせて学習させています。ただ、公開された動画の前の段階では、カプセルがうまくセットできないなど何度も作業を間違えている。それを元にロボットが作業を修正してコーヒーをつくれるようになっていて、つまり人間と同じように「学習する」というもので、ロボットが人間の指示なく自らミスを改善できます。現状ではあらゆることができる「汎用AI」ではなく、限定的な範囲の学習ですが、身体的な動きを学習できるのは、実はとてもすごいことです。


吉田:指示なくというのがすごいですね。


ユージ:「人型ロボット」については、どんな可能性があると思いますか?


塚越さん:人型ロボットというと、日本ではHondaの二足歩行ロボットの「ASIMO(アシモ)」の発表が2000年です。ロボットが二足でバランスをとって動くのは、非常に難しいです。実は、先ほど話した人型ロボットなどもロボットが走ったり、物を持ち上げたりと、かなりできるようになってきています。先ほど話したように、人間同様、自ら学習して勝手に動くことがすごいと言われていてフィギュアAIはHPで、アメリカでは倉庫業務や運輸業等で700万の雇用不足が生じていて、それらをロボットで埋めたいと述べています。人間の雇用が失われるという懸念もありますが、現実的に働き手が不足しているので、やはり重要だろうと言われています。個人的に重要なのが、少し先になると思いますが「介護ロボット」です。生成AIが搭載され、その人に合わせて会話しながら、お風呂の介助やベッドに運んだりできるようになると、すごいです。こういった分野は近年では「ジェロンテクノロジー」と言われています。老年学を意味する「ジェロントロジー」と「テクノロジー」をかけ合わせた「ジェロンテクノロジー」は、要するに高齢者を支えるためのテクノロジーです。日本では、世界的にみても超高齢化社会で他の国よりも早く進んでいます。これが問題だと言われていて、逆に言うと高齢者の介護やいわゆるジェロンテクノロジー分野が、日本でもっと積極的に市場が拡大するので技術の開発しどころがあるだろうとロボットなども同様に使えるのではないかと言われています。日本はロボットライクなんですよ。ドラえもんやアトムなど、ロボットと仲良くなるので。技術的にはまだまだ難しいところがありますので、ロボットが事故を起こしたらどうなるかなど沢山あるのですが、ジェロンテクノロジーを考えてみると日本企業はまだまだ入れると思うのでここを期待したいところだなと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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