network
リポビタンD TREND NET

今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

24.01.08

能登半島地震発生から1週間
null

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日はダイヤモンド・オンライン編集委員の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。


【能登半島地震発生から1週間】

吉田:元日に能登半島を襲った最大震度7の地震から今日で1週間。まだまだ、断水や停電などライフラインへの影響が各地で続いています。そこで今朝は神庭さんに、改めて被害の状況や注意点をまとめて伝えてもらいます。


神庭さん:まず、避難状況ですが2万8,000人以上が避難を余儀なくされています。警視庁の災害対策課がX(旧Twitter)で「避難所での災害に役立つライフハック」を公開しています。それをポストがまとめているので、ぜひ参考にしていただきたいです。この記事によると、足先が冷えてしまった時に靴下の上から足にアルミ箔を巻いて、更にその上に別の靴下を重ね履きすると、輻射熱でホカホカになるということです。ダウンやコートがない時には、ゴミ袋で防寒着をつくることができます。首まわりと腕まわりの3箇所を切って着るだけ。内側に新聞紙を入れるとさらに温かくなるということです。


吉田:多くの方が避難生活をされていますが、避難生活での注意点は何でしょうか?


神庭さん:避難所や車中泊では、エコノミークラス症候群に気をつけて欲しいです。厚労省は次のような予防策を呼びかけています。ときどき、軽い体操やストレッチ運動を行う。十分にこまめに水分を取る、ゆったりとした服装をし、ベルトをきつく締めない。かかとの上げ下ろし運動をしたり、ふくらはぎを軽くもんだりする、足の指でグーパーをつくるように、閉じたり開いたりするのも有効です。足は第二の心臓とも呼ばれるので、とにかく膝下をしっかり動かすようにすることが大切です。あとは避難所で電気が通ってない場合は、携帯電話のバッテリーを長く使うのが大事です。電波が県外のときは、機内モードにしておく。使わない場合はWifiを切る、省電力モードにする、画面を暗くするなども検討してください。


ユージ:他に伝えておきたいことはありますか?


神庭さん:能登半島地震では石川県内全域に「被災者生活再建支援法」が適用されることになりました。これによって・住宅が全壊、解体に至った場合には最大300万円。大規模半壊の場合は最大250万円。中規模半壊で最大100万円の支援金が支給されます。支給を受けるために必要になるのが、自治体が発行する罹災証明書です。罹災証明書は、保険金の請求や義援金の受け取り、税金の減免などを受けるときに使う大切な書類です。罹災証明書の申請にあたっては、損壊状況が分かるように住宅の全景を4方向から写真に撮影しておくと役に立ちます。注意点としては、瓦礫を片付けたり、修理したりする前に撮影することが大切です。ただし、あくまでも安全が最優先。絶対に無理はしないようにしてください。


吉田:地震から1週間が経ちましたけど、神庭さんが気になっていることは何でしょうか?


神庭さん:誤解に基づく言説がネット上で数多く拡散されています。その中から2つ、お伝えします。1つ目の誤解は「予備費47億円は少なすぎる」。政府は被災地への支援として今年度予算の予備費から47億円を支出することを決めました。これに対して主に左派・リベラル派の人たちから「規模が小さい」と批判の声が上がりました。「ウクライナに6,500億円も追加支援したり、大阪万博のリング(大屋根)には344億円使うのにこんなに支援が少ないの」といった意見も広がりました。ただ、これはあくまでも初期段階のプッシュ型支援に47億円の予備費を使うという話で、支援額がこれで全部という話では全然ないので少しミスリードですね。


ユージ:なるほど、今現在はここからスタートして今後増えていく可能性があるわけですね。


神庭さん:後から、補正予算にしっかり手当されるので、熊本地震の時にも発生直後に発生直後にまず23億円を予備費から出し、1ヶ月後に総額約7,800億円の補正予算を成立させています。「外国に大盤振る舞いするのはどうなのか?」「万博にそんなにお金をかける必要があるのか?」というのは私もそう思っていますが、震災を引き合いに出してまで自分を正当化するのは違うかなと思います。それはそれで別途平時に定義する必要があるので、ごちゃ混ぜにすべきではないと思います。


ユージ:2つ目の誤解は何でしょうか?


神庭さん:2つ目の誤解は「台湾の支援を断ったのは中国への忖度」というものです。経緯を説明すると、能登半島地震が起きて、台湾はいつでも出動できるように救助隊を待機させてくれていました。これ自体、非常にありがたいことでですが、日本側に支援のニーズがないとわかり、待機を解除しました。これに対して、保守派・右派を中心に「まだ助けを求めている人が沢山いるのに、なぜ断ったのか」「中国への忖度ではないのか」という声が広がりました。ですが、これもミスリードな情報です。


ユージ:これは、どんな点に誤解がありますか?


神庭さん:岸田総理が記者会見で明らかにしたところによると、台湾以外にも、アメリカや中国など数十の国や地域からお見舞いのメッセージや救援の申し出を受けています。ただ、受け入れ態勢の構築に必要な作業や、現地の状況を踏まえて、人的・物的支援については一律に受け入れていないということです。つまり台湾だけ無下に拒否しているわけでも、中国に気を遣っているわけでもありません。寸断された物流・道路事情や被害エリアの広さなども考慮したうえでの判断ですが、台湾は別途、義援金6,000万円の寄贈を発表しており、岸田総理はXに感謝のメッセージを上げています。大きな災害があると、党派を問わず、自分たちの日頃の主張を広めるために災害を利用するような言説、思い込みに基づいたミスリードな言説が広がりがちなので注意していただけたらと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。






過去の #ユジコメ を音声でCHECK!!

  • X
  • Facebook
  • LINE
Top