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23.09.13

「令和版デジタル行財政改革」で司令塔を設置 その狙いは?
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は、情報社会学がご専門の城西大学助教 塚越健司さんです。
塚越さんが注目した話題はこちらです。


【「令和版デジタル行財政改革」で司令塔を設置 その狙いは?】

吉田:岸田総理は、行政の効率化を目指す「令和版デジタル行財政改革」の推進に向け、司令塔となる新たな会議体を設置する方針を固めました。また、朝日新聞によりますと、今日行う内閣改造で「デジタル行財政改革」の担当大臣を新たに設け、河野太郎デジタル大臣が兼務するということです。塚越さん、「令和版デジタル行財政改革」とは何なのか、改めて教えてください。


塚越さん:簡単に言えば、国と地方の行政の効率化を、デジタル技術を使って行おうというものです。政府・与党の関係者によれば、新たな組織を内閣官房に設置する予定で、50人規模で人選も進んでいるということです。内閣官房は内閣、特に総理大臣を補佐する機関でもあるので、この新たな組織を総理直轄の司令塔とアピールすることで、支持率をアップさせるのが狙いとみられています。


吉田:「デジタル行財政改革」、どのような狙いがあるのでしょうか?


塚越さん:まず、国はコロナ禍の対応の中でも、特にデジタル領域に問題が多くあったということが背景にあります。給付金の支給に遅れが出たり、保健所業務もFAXを利用していたこと等が問題になっていて、岸田総理自身が「デジタル敗戦」という言葉を口にしたことも印象的です。すでに今年6月の記者会見で岸田総理は、国がトップダウンで地方に命令するのではなく、国がデジタルによって地方を支える仕組みを目指すといった考えを示していました。「デジタル行財政改革」を内閣改造の旗印にすることも一つの狙いだと言われています。


ユージ:「デジタル行財政改革」、たとえば、どのようなことが想定されているのでしょうか?


塚越さん:報道されているところでは、国と地方自治体のデジタル基盤を共通化させるということです。介護や教育、子育て等の分野で人工知能を活用して、個々人のニーズにあったサービスの迅速化を目指すというものです。具体的には、例えば、コロナの給付金やマイナンバーといった、国が実施する政策の問い合わせに地方自治体が忙殺されたので、全国一律の制度の対応は、国が人工知能を利用したチャットボット=自動対話システム等を導入するということです。自治体の負担を軽減して、自治体は本来の業務に集中してもらうということなんですね。担当閣僚を中心に、具体的な施策の検討を進める予定です。こうしたことは重要ですが、デジタル基盤の共通化という構想に対して、検討されているのがチャットボットとは、影響があまりにも限定的かなと個人的には思います。国のやることは地方に負担をかけないということですが、それくらいなら既存の組織でもできるのではないか、ということが気になります。


ユージ:「令和版デジタル行財政改革」、塚越さんはどのようにご覧になっていますか?


塚越さん:聞いているリスナーさんも思ったと思いますが、日本にはすでにデジタル社会の実現に向けた「デジタル庁」があるわけです。他にも「デジタル田園都市国家構想」という、デジタル技術で地方と都市の格差を縮め、少子高齢化や過疎化を乗り越えようとする方針を政府が2021年に出していて、このための会議が内閣官房に設置されているんです。考えれば、新しく組織をつくる必要が本当にあるのか?ということは問題です。今回の組織は50人規模の人材ということですが、新たに人を雇うのであれ、今の省庁から併任するのであれ、結局、お金と時間、書類が増えるだけではないか、という疑念があります。同時に、本気でシステムを変えるならその程度の人数では話にならないかなと思います。報道ベースで出ているのは「チャットボット」を作ることいった程度です。もし今回の組織が本当に必要なら、それ相応の理由と内容を総理自身が説明する必要がありますが、現状ではふわっとしています。今日、内閣改造なので、総理が何を言うか、注意が必要だと思います。目玉政策という割には内容がふわっとし過ぎているので、旗印には作っていますが内容を皆でチェックしないといけません。河野大臣が担当ですが、彼はデジタル庁でマイナンバーを急ぎ過ぎて、問題にもなりました。ではこの組織ではどうか、ということもあります。


ユージ:デジタル庁と今回の組織は別なんですよね?


塚越さん:そうです、今回は内閣官房にできるということです。どのくらい連携するのか、この組織が本当に必要なのか、ということはこれからなので、我々はきっちり見ていく必要があると思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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