23.08.15
支持率が低下している岸田政権、内閣改造へ

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日はダイヤモンド・オンライン編集委員の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。
「支持率が低下している岸田政権、内閣改造へ」
吉田:岸田総理は10日、来月中旬を軸に検討を進めている内閣改造と自民党役員人事を巡り、適材適所で行うと表明しました。神庭さん、岸田内閣の支持率が落ちてきているようですね。
神庭さん:時事通信の最新の世論調査で、岸田内閣の支持率は前月比4.2ポイント減の26.6%。「参院のドン」と呼ばれ、今年6月に亡くなった青木幹雄さんが提唱した「青木の法則」「青木率」というものがあって、内閣支持率と政権与党の支持率が合計で50%を割ってしまうと、その政権は危うくなると言われています。今回の時事通信の調査で自民党の支持率は21.1%でしたので、先ほどの内閣支持率と合わせると47.7%です。青木率が50%を割る危険水域になっています。
吉田:支持率が落ちている理由として、どんなことが指摘されているのでしょうか?
神庭さん:マイナンバー絡みのトラブルや保険証廃止をめぐる迷走、岸田総理の長男・翔太郎秘書官が起こした忘年会問題などもありましたが、それだけではないと思います。法人税・所得税・たばこ税を上げる防衛増税をはじめ、退職金控除や扶養控除の縮小など「ステルス増税」を推し進めるような動きも影響しているかもしれません。国民に負担を求める政策を矢継ぎ早に打ち出したことで、「増税の岸田」というイメージがすっかり染み付いてしまったのが大きいかなと思います。
ユージ:総理本人も嫌だと思いますが、「増税の岸田」の響きが嫌ですね。
神庭さん:6月末に出された政府税制調査会の答申のなかで、いま非課税となっている所得についても、あり方を検討することが必要だという記載があり、非課税所得の「参考例」として、通勤手当や失業給付などが挙げられていました。これを受けて、一部メディアやSNSで「すわ、サラリーマン増税か」と議論が沸騰しました。実際には今すぐ増税するという話では全然なくて、あくまで注意深く検討する必要があるね、というレベルの話でした。ややミスリードというか誇張された形で話題が広がり、岸田さんもサラリーマン増税は「全く考えていない」と述べるなど、火消しに追われることになりました。実際に言っていないことまで背びれ尾びれがつく形で拡散されてしまうのは、ちょっと気の毒な面もあるのですが、それだけ国民の不信感が高まっている、増税イメージがついてしまっているとも言えるのかなと思います。そんなこんなで下がってしまった支持率を何とか引き上げるために、内閣改造の話が出ているわけです。
ユージ:内閣改造をすれば、支持率は上がるのでしょうか?
神庭さん:そうとも限りません。朝日新聞によると、2003年に小泉総理がまだ40代だった安倍さんを党幹事長に抜擢した際には10ポイント増と支持率が急上昇したのですが、橋本内閣の1997年の内閣改造では逆に18ポイントも落としています。改造前後でほとんど変わらないこともあります。上がるか、下がるかは人事次第です。変えて早々、新閣僚にスキャンダルが出たりすると目も当てられないので、「身体検査」も重要になっていきます。
吉田:9月中旬とされている内閣改造、注目ポイントは何でしょうか?
神庭さん:1つは国土交通大臣のポストです。時事通信の記事に「自民に『国交相』奪還論内閣改造、公明と新たな火種」が出ていて、それによると国交相は2012年末以来、10年以上にわたって公明党の議員が務めています。国交相は大きな公共事業を仕切るポジションでもあり、自民党の閣僚経験者から「そろそろ返してもらわなければならない」という声が出ているそうです。自民党と公明党は長らく選挙協力を続けてきましたが、次期衆院選の候補者調整をめぐって揉めに揉めて、公明側が「東京における自公の信頼関係は地に落ちた」と述べ、東京での選挙協力を解消することになりました。ただでさえ自公関係にヒビが入っているところに、国交相ポストを自民側に戻すとなれば、さらに亀裂が広がることにもなりかねませんから、これを岸田さんがどう捌くのか注目ポイントです。閣僚は本来、能力や適性に応じた適材適所で決めるべきで、この大臣はこの政党、みたいな決め方はそもそも不自然だとは思います。
ユージ:その他の注目点は何でしょうか?
神庭さん:岸田さんの腹心とも言われる、木原誠二官房副長官の処遇です。2006年に都内で男性が死亡したことをめぐって、木原副長官の妻が警視庁の任意の事情聴取を受けていたことを週刊文春が報道しました。木原副長官側は「私が調査・捜査に圧力を加えたとの指摘は事実無根だ」と完全否定していて、文春を刑事告訴しています。木原さんはコメントを出しているものの、今のところ記者会見を開くなどの対応はとっていません。内閣改造でさりげなくフェイドアウトするのか、あくまで続投なのか、ここも「裏注目ポイント」かなと思います。
吉田:女性閣僚は増えるでしょうか?
神庭さん:「女性活躍」と言いつつ、現状では女性閣僚がたった2人だけです。これを増やすのかどうかは、鬼門になるのが、先日炎上した自民党女性局のフランス研修です。エッフェル塔の前で楽しげにポーズを撮る記念写真が拡散され、「党費を使った観光旅行」「エッフェル姉さん」と批判を浴びました。数合わせのように「とにかく女性を増やそう」とフランス研修に参加した議員を閣僚に登用した場合、問題を蒸し返されるリスクがあります。いずれにしても、小手先の内閣改造で政権浮揚を狙うのが間違いで刷新感、やってる感なんて、どこまで行っても「感」でしかありません。「聞く力」を掲げた岸田さんの原点に立ち返って、国民のための政治を進めていくことが、地道なようで支持率アップの一番の近道になるのではないかと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 15, 2023
『支持率が低下している岸田政権、内閣改造へ』
支持率が低下している中、岸田政権からすると支持率を回復したいところ。そのためには国民のための取り組みや政策を行うことが支持率回復につながると思いますが、現状はうまく行っていないように思います。#ワンモ
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 15, 2023
マイナンバー絡みのトラブルなどに加えて、防衛増税など国民に負担を求める政策を推し進めることに対して国民の不信感が高まっているように思えます。番組内で出た「増税の岸田」という言葉に対してもたくさんの厳しいコメントがありました。#ワンモ
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 15, 2023
もともと岸田さんは「聞く力」を謳っていました。支持率が低下している今、もう一度原点にかえって聞く力を磨き、国民のための政治を進めていくことが、地道ではありますが支持率アップへの1番の近道になると思います。#ワンモ