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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

23.08.02

Twitter を「X」に変更 イーロン・マスクの狙いは?
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


【Twitter を「X」に変更 イーロン・マスクの狙いは?】

吉田:Twitterは先月24日、ブランド名を「X(エックス)」に変更しました。Twitterを所有するイーロン・マスク氏は、投稿を表す「ツイート」という言葉も変更すると発表しています。塚越さん、このタイミングでTwitterを「X」に変更した理由は何なのでしょうか?


塚越さん:ツイートを「x's(エクスズ)」にすると発表して、今度は「ポスト・リポスト」と名前を変更していたり、またちょっと動くかもしれません。また、ブランドは「X」になりましたが、今日はまだ多くの人にとってなじみのある「Twitter」の名前で説明します。その上で、「X」に変更した理由はいくつかあるのですが、まずイーロン・マスクが去年10月に440億ドル、約6兆4000億円で買収後のTwitterは業績が悪化しています。買収前より評判も悪くなり、広告収入も落ちています。次にMeta(旧Facebook)がTwitterと競合するSNS「Threads」を発表しました。すぐに1億ユーザーを突破したこともあり、ブランドの刷新で対抗したいという狙いがあるという分析もあります。ちなみに、Twitterは日本ではアメリカに次いでユーザー数も多く大人気ですが、世界的にみるとデータの取り方にもよりますがユーザーは世界で3億3000万くらい~多くても5億程度です。Facebookは30億くらいあります。TikTokは2021年の段階で10億を超えていまして、アメリカと日本を除くと、そこまで大きなSNSではありません。いずれにせよ、Twitterのイメージも買収以前より悪くなったので、心機一転でブランド刷新、という意味もあるのですが、これによって少しずつTwitterの「青い鳥」がネットから消えつつあり、こうした変更をユーザーの多くは望んでいません。


吉田:「X」という名前にも、こだわりがあるようですね?


塚越さん:人気のない「X」という名前ですが、これはイーロン・マスクがこだわりを持っています。1999年、イーロン・マスクは後にPayPalと合併して富を築くことになるオンライン決済会社を設立しているのですが、その会社の名前が「X.com」です。この時からすでに「X」に執着しているのですが、周りからの評判もこの時からすでに良くありませんでした。さらにイーロン・マスクが設立した衛星打ち上げ企業の名前も「スペースX」です。この企業は民間人のみではじめての宇宙旅行を行いました。また、イーロン・マスクは電気自動車のテスラも設立していますが、車の名前は「モデルX」。他にも、子どもの名前や他のベンチャー企業にも「X」がつけることが多く、彼の好みが出ています。


ユージ:Twitterを「X」に変更することによって、イーロン・マスク氏は、今後、どのような展開を考えているのでしょうか?


塚越さん:イーロン・マスクは以前から、スーパーアプリをつくりたいと述べています。例えば、SNSだけでなく、音楽やビデオをみたり、○○ペイのような決済もできたりするアプリをつくりたい。日本で言えばLINEに近く、中国ではアプリ「WeChat」などがより近いです。その意味で「X」は最終的にはSNSだけでなく、YouTubeやPayPay、さらに銀行やAmazonのような通販機能も全て備わったアプリを目指しています。ただでさえ業績は悪化して、お金がないと言われている中で、そのようなことがどこまでできるかと問われれば、一般的には「無理」と言わざるを得ません。また、ネットでほとんどのことが出来る場所の名前を「X」とマスクは考えていますが、ブランドは名前から何から綿密に設計される必要があり、その面からみても微妙かなと思います。


ユージ:Twitterを「X」に変えたこと、塚越さんは、どのようにご覧になっていますか?


塚越さん:評判の悪い「X」とイーロン・マスクですが、イーロン・マスクは実際にテスラやスペースXで業界地図を書き換えて、世界に影響を及ぼしてきた経営者です。経営者としては本当にすごい人だということは忘れてはいけません。スペースXは、それまで宇宙ロケットなど民間が入れなかった業界に参入しています。あとは、電子決済のPayPalに関わったり、またテスラなどの規制当局とも、やりとりをしているので、経験や実力もあるのは間違いないです。とはいえ、SNSは消費者=ユーザーの気持ちがとても大切であり、ユーザーフレンドリーな設計にどこまで配慮できるかというと、難しい点があります。一般ユーザーをどこまで大事にするかというところです。電気自動車のテスラでも、交通事故等に対応するマスクの姿勢がこれまでも問題視されてきました。もっと大切なのは、データ保護です。Facebookはこれまで散々規制当局から批判されてきましたが、セキュリティや個人情報を言われてたり、Twitterもイーロン・マスクの買収後からヘイトスピーチが増えたと言われています。規制当局からすると非常に目をつけられるので、こういうところをどこまで変えていけるかがイーロン・マスクの課題でもあります。


ユージ:Twitterは元々あって、しかも支持されていたコンテンツを革新的に新しいものにしようとしているから受け入れられないアレルギーが出ている可能性があります。1から始めたプラットホームだったら、もしかしたらこれは1つの違うものとして受け入れられたかなと思います。今後、注目です。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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