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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

23.07.19

Twitterの新機能「コミュニティノート」 デマの拡散防止につながるのか?
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


【Twitterの新機能「コミュニティノート」 デマの拡散防止につながるのか?】

吉田:Twitterが、今月6日から日本で提供を開始した機能「コミュニティノート」が話題になっています。塚越さん、「コミュニティノート」は、どのような機能なのか教えてください。


塚越さん:簡単に言えば、誤解を招くようなツイートに対して、ユーザーが協力して「役に立つ情報」を追加できるというものです。一般ユーザーで、「コミュニティノート」の協力者として登録した人が、誤解を招きやすいようなツイートに対して、誤解を訂正する情報を「ノート」という形で返信します。一定数の様々な視点からそのノートが評価されると、最初のツイートに「コミュニティノート」として表示されるという仕組みです。この「コミュニティノート」機能は、元は2021年に別の名前で始まってアメリカですでに提供されています。日本でテスト運用されていたのですが、有効性が確認されたとして今回、正式に始まった機能です。協力者として参加するための条件があります。Twitterのルール違反通知を、最近受け取っていないこと。Twitterへの登録が半年以上経っていて、かつ電話番号で認証していること。要するにある程度、身元が判明できる人ということが条件になっています。「コミュニティノート」はTwitterのルールに違反しない限り、運営が関与することなく、ユーザー同士で行う機能でもあります。


吉田:「コミュニティノート」に書かれていることの信憑性は、ユーザー自身が判断しないといけない、ということでしょうか?


塚越さん:基本的にはユーザーの判断になるのですが、いくつかルールがあります。ノートが書かれると、それを別の「協力者」たちが、役立ったかどうかを評価します。一定以上評価されたノートが、一般に公開されます。様々な考えを持ったユーザー達が評価をし合って、その中で多く評価されたものが一般に公開されるので、Twitter社は「コミュニティノート」には多様性があると主張しています。一方で、注意すべき点として、これはいわゆる「ファクトチェック」ではありません。ファクトチェックとは、例えば、今回のツイートに対して、内容の真実性や正確性を発表します。「コミュニティノート」は真実性を担保するものではなく、あくまで多様な視点の補足情報を追加する、というものになっています。


ユージ:例えば、どのようなツイートに対し、どのような「コミュニティノート」が表示されたのですか?


塚越さん:一例を挙げると、元総理の鳩山由紀夫氏が7月9日にTwitterで、ゼレンスキー大統領がNATOに対して、核をロシアに使ってほしいと要請している、といった趣旨のツイートをしました。すぐに「コミュニティノート」で、鳩山氏の主張の根拠とした動画の字幕が間違っていると指摘しました。鳩山氏はこれを受けて、お詫びして発言を撤回した。という例があります。


ユージ:この根拠をもとに、鳩山さんはツイートしたけど、その根拠が違ったんですね。この「コミュニティノート」、デマの拡散防止につながると思いますか?


塚越さん:イーロンマスクさんの買収以降、何かと批判の多いTwitterですが、専門家の間でも「コミュニティノート」機能は評価する声も多いです。この情報は怪しいと思った時、これまで他人のツイートを見るしかなかったのですが、「コミュニティノート」があれば、すぐに当該ツイートに関する情報が見られます。これがデマツイートかどうか判断するのに役立つので、デマなどの拡散抑止に一定の効果はあると思います。


ユージ:イーロンマスクさんの買収以降、「評価が高い」と言っていますが、「コミュニティノート」は、2001年に元々別の名前で始まったんですよね?


塚越さん:2001年に始まってはいたのですが、日本で実装するということで評価が上がってきたということです。


ユージ:このシステムが今後どのように機能するか不安もありますが、どうでしょうか?


塚越さん:例えば、ユーザーが書き込みできる「Wikipedia」では、時に編集合戦といって、ユーザー同士で内容をコロコロ変え合うことがあります。専門家も指摘していますが、結局は「コミュニティノート」も、思想の異なる協力者同士が低評価をつけ合ったり、あるいは補足情報合戦になる可能性があると言われています。Twitter社も、単に評価が多い/少ないだけでなく、協力者のおおまかな思想を理解し、右や左の思想の両方から評価が得られているかなどの仕組みに関して、配慮はしています。ですが、最近は、やはり社会的分断が叫ばれていますので、政治的な話題の場合、右も左も違う人の思想の意見だということで全くノートを評価せずにスルーします。そうすると、多様性が確保できずにノートを公開しない、できない可能性
がありますので、ある程度役に立つのですが、今後の運用に関してはどうなっていくのか見ていく必要があるのかな、と思います。


ユージ:ユーザーとして使う我々も、例えば誰かのツイートに対して今回の「コミュニティノート」が添付されていたとしても、正しい情報じゃない可能性があるわけですよね?


塚越さん:そこを気を付けて欲しいのは、「ファクトチェックではない」とTwitter社も言っているんですよね。そうすると、このノートに書かれたことは必ずしも真実ではないのですが、やっぱり我々気にしてしまうんですよね。これが正しいのかな、と思っちゃうんです。リテラシーとよく言われていますが、ノートもあくまで補足情報なので書かれていることを全部鵜呑みにするのではなくて最終的に自分で判断する力を持つ必要があるんじゃないかな、と思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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