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23.06.19

東京都がChatGPT導入
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日はダイヤモンド・オンライン編集委員の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。


「東京都がChatGPT導入」

吉田:東京都の小池百合子知事は13日の都議会本会議で、対話型の人工知能「ChatGPT」の活用を8月に都の全部局で始める考えを明らかにしました。週刊ダイヤモンドでも先日、「ChatGPT」の特集をして大反響だったみたいですが、そうした中、ついに東京都も導入に踏み切るということです。神庭さん、具体的にはどうやって活用されるのでしょうか?


神庭さん:文書作成や業務マニュアルの要約などに使うことを検討しています。それ以外にも職員からアイデアを募って活用法を考えていくそうです。小池知事は兵庫県出身なのですが、ChatGPTに聞くと「東京都板橋区」という返事が返ってきたそうです。小池さんは「まだまだ改善の余地はあるけれど、多様な活用の可能性がある。ルーティンワークなど、AIをより活用することになる」と話し、4月の段階で前向きな姿勢を示しています。すでに都庁内でプロジェクトチームが立ち上がっていて、生成AIの使用にあたってのガイドラインの策定や有効性の検証しているということです。


ユージ:他の自治体の中には、導入についてすでに方針を示しているところもありますよね。


神庭さん:横須賀市は4月に試験導入に踏み切りました。全国でもかなり早い方です。今月5日にその結果をまとめた報告書を出していて、それによると職員3800人の半数1900人ほどがChatGPTを活用しています。41日間に文書の作成・要約・校正など2万6000件の利用があったそうです。アイデア出しや、Excelなどのコード生成といった用途でも使われていて、アンケートでは利用者の8割以上が仕事の効率が上がったと回答しています。6割以上が今後も使いたいと答えているそうです。一方、「ChatGPTの回答はどの程度適切でしたか?」という質問には「適切な時と適切でない時が半々ぐらいだった」という回答が4割弱を占めるなど課題も浮き彫りになりました。先ほど小池知事の例を紹介した通り、現段階ではChatGPTを検索エンジン代わりに使うのは危ういのですが、検索用途での使用が3割に達するなど、ミスマッチ的な使用法も目立ったことが課題ですね。


吉田:この試験導入を受けて、横須賀市は今後どうする方針ですか?


神庭さん:ChatGPTを全面導入するそうです。今は「GPT-3.5-turbo」を使っているのですが、より高性能な「GPT-4」の導入に向けて準備を進めます。同時に職員のスキルアップも図っていくことで、生成AIを上手に動かすにはAIに対する命令文、プロンプトをどう設定するかが命なのですが、市役所内でプロンプトのコンテストを開くことを予定しています。そして、こういった知見、ノウハウを横須賀市だけで独占するのではなく、ほかの自治体にもどんどん伝えていくことで、4月に実証実験を始めて以来、60以上の自治体から問い合わせがきているそうなので、市外の自治体への研修にも力を入れていくそうです。


ユージ:横須賀市以外の自治体の動きはどうなのでしょうか?


神庭さん:茨城県つくば市、長野県、富山県、山口県、岡山県などが活用に向けて前向きに動いています。一方で慎重な自治体もありまして、島根県ではセキュリティーソフトの設定で、職員がChatGPTが使えないようになっています。鳥取県は明確に反対派で、県庁職員のChatGPT利用を禁止しています。全国知事会の会長でもある平井伸治知事は「議会答弁で使うとかいろんな構想が語られていますが、それは民主主義の自殺だと思います」「泥くさいですけれども、地べたをはってでも集めた情報のほうに価値がある」「ChatGPTより『ちゃんと地道』にやった方が、よほど民主的で、地方自治の本旨が生かされる」と強い言葉で批判しています。


ユージ:自治体のChatGPT導入に対して、神庭さん自身の意見はありますか?


神庭さん:鳥取県知事の意見はちょっと精神論に寄り過ぎている部分がありますが、個人情報・機密情報の取り扱いや、正確性、著作権などの面で課題があるのは確かです。しっかりルールをつくって社会との摩擦を最小限に抑えながら導入していくことが大切だと思います。神戸市は5月にChatGPTなど生成AIの利用ルールを定めた改正条例案を全国で初めて制定しました。読売新聞によると、市民の名前や病歴といった個人情報、非公開の機密情報について、職員の入力を禁じることが盛り込まれています。条例の内容自体はいいものだと思うのですが、生成AIの世界に県境があるわけではないので、本来的には国全体で統一ルールを早く決めた方がいいのではないかと思います。


吉田:海外の法整備はどうなっているのですか?


神庭さん:EUの議会は、AIが生成した文章や画像について、AI製だと分かるように明示することを求める規制案を採択しました。著作権無視の違法コンテンツがはびこらないように、AIに著作物を学習させた場合は、その開示も義務付けるということです。「AIをどんどん活用しよう!」という意見と「AIには適切な規制が必要だ」という意見は別に矛盾しません。ゼロイチではなく、ちょうどいい塩梅を探っていけばいいのかなと思います。今のChatGPTの活用ってもっぱら、BtoBで自治体の中で便利にして効率性を上げようとしていて便利なChatbotを開発するとか、BtoCの部分でもChatGPTは活用できる余地があるんじゃないかなと思いますので、その辺もぜひ頑張ってほしいと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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