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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

23.06.14

AppleのMRゴーグル「Vision Pro」で暮らしはどう変わるのか?
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


【AppleのMRゴーグル「Vision Pro」で暮らしはどう変わるのか?】

吉田: Appleは今月5日、MR(複合現実)のゴーグル型端末「Vision Pro」を発表しました。塚越さん、まずは「MR(複合現実)」とは、何なのか、教えてください。


塚越さん:よく名前をきく「VR」 は仮想現実といわれるもので、ゴーグルをかけるとすべてがコンピュータで作り込まれた世界になります。(PlayStation VRなど)もう1つの「AR」は、拡張現実と呼ばれるもので「ポケモンGO」が代表例です。スマホをかざすと現実空間にポケモンが現れます。あるいはスマホのカメラで人の顔を写すと、目が大きくなったりとリアルタイムで加工されたりと、そういったものがAR(拡張現実)になります。現実空間があって、そこに情報が追加されます。複合現実(MR)はこの両方、あるいはARをさらに発展させたものです。ゴーグルをかけると現実空間に、巨大なスクリーンを出したりビデオ会議など現実空間の中に示すことができます。


吉田:Appleが発表した、MRのゴーグル型端末「Vision Pro」。これは、どのようなことができるのでしょうか?


塚越さん:ゴーグルをかけると巨大なスクリーンが現れたり、使っているパソコンの画面をどこにでも、大きさも自由に調節して使うことができます。ただ、それだとコンピュータに没入してしまうので、近くに人がきた時は「人がいる」とマークで教えてくれる機能もあります。現実とコンピュータをうまくつなげる工夫がされていて、現実空間の光や人といった情報を収集して教えてくれます。だからこその「複合現実」ということになります。もう1つは、人間の「目」を重視している点も特徴でして、目線を追う機能があり、今まで手で選択していたものを、目線を合わせるだけで選択することが可能になります。スマホのタッチも、ちょっとした手のジェスチャーだったり、声等でもできるので基本的にコントローラーで操作する必要がなく、これまで以上に人間の身体を使ってコンピュータを動かしていくことになります。こうしたMRの分野では、先行したものだとMicrosoftが同様の「HoloLens 2」というMRゴーグルを販売しているのですが、ビジネス向けだったり、大きく普及はしていないので、時間をかけて開発したAppleがついに攻めに来た、という感じです。ただ、肝心の「Vision Pro」の値段は3499ドル(約49万円)と高額で、また発売も来年のいずれかの時期ということで、実際に市場に出るのはまだ少し先です。Appleとしては、新しい領域の製品と捉えていて、2015年のApple Watch以来、新領域の製品としては久しぶりなので力を入れています。


ユージ:僕も「Vision Pro」をみて、気になっています。私たちの生活は、どのように変わると塚越さんは思いますか?


塚越さん:Appleは、iPhoneなどこれまで世界を変えてきました。例えばパソコンはマウスを「手」で使います。次がスマホで「指」を使います。「Vision Pro」は「目」を使うことで、やや専門的に言えば、ユーザーインターフェイスを変革する新しい領域を目指します。Appleは、「Vision Pro」を新たな変革をもたらすデバイスだと考えており、「空間コンピュータ」と呼んでいます。独自性を強調しているのが重要です。ですので、発表会でもMeta(Facebookが出しているVRゴーグル)と差別化を図るためにも、VRの言葉は使いませんでした。


ユージ:ゴーグル型の端末は、スマホのように広く普及し、多くの人が使うものになると思いますか?


塚越さん:やはり値段が高いので、すぐには難しいですね。あとは、やはり見た目です。あのゴーグルの日常使いはちょっと難しいと思います。なので、その辺をどう改良できるか全ITの方が考えているところで、早すぎた発表になりますが、実際に触った人の話だと、「本当にすごい」という声が多いそうです。数年前までAppleで「Vision Pro」の開発に関わったエンジニアが、言える範囲で技術についてSNSで述べたことが話題になっています。「Vision Pro」には沢山のセンサーが入っていて心拍、筋肉活動、脳内の血液密度、血圧等の様々な生体情報を取得・分析しています。ユーザーが今、怖がっているのか好奇心を感じているのか、といった情報分析の開発も行っているそうです。色んな私たちの生体情報が分かっていて、それを分析して楽しいこと、健康にもつながれば、新たな広告等の分野にも広がります。アメリカのビッグテックは先の未来まで考えているのは間違いないです。この普及がどうなるか分かりませんが、注目したいと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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