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リポビタンD TREND NET

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23.06.09

サウジアラビアがスポーツ界にもたらす影響
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金曜日の「トレンドネット」は、「スポーツ」をキーワードにお届けします。
今朝のテーマはこちら!


「サウジアラビアがスポーツ界にもたらす影響」

吉田:いくつかの国際的なスポーツにおいて、今、「サウジアラビア」は1つのトレンドとなっています。例えば、サッカー。過去に5回のバロンドール獲得を誇るクリスティアーノ・ロナウドは、去年12月サウジアラビア・リーグ1部の名門「アル・ナスル」に2年で2億ドル(約280億円)という破格な契約を締結し、マンチェスター・ユナイテッドから移籍しました。さらに今週…レアル・マドリードに14シーズンに渡って在籍し、数々の優勝に貢献しています。去年はバロンドールも獲得したカリム・ベンゼマが、年俸1億ユーロ(約150億円)の3年契約でサウジアラビアの「アル・イテハド」への加入を発表しました。この夏は、他にもサッカーセレブ達のサウジアラビア移籍が噂されています。また、ゴルフの世界では、2021年にサウジアラビアの政府系投資ファンドが出資する形で新しい世界規模のゴルフツアー「LIVゴルフ」が誕生しました。トップ・プレイヤーの移籍などを巡ってアメリカの「PGAツアー」、ヨーロッパの「DPワールドツアー」と長く対立してきましたが、今週、統合する形で合意したと発表し、今後の動きが注目されています。他にも、F1などのモータースポーツや、eスポーツの世界においても巨額の投資をしているサウジアラビアです。その背景にある狙いとは、何なのでしょうか?


ユージ:お話を伺ったのは、桜美林大学教授で、スポーツ経営学者の小林至さんです。サウジアラビアの動きの流れを辿ると、約5年ほど前。原油頼みの経済からの脱却を図ろうとした事が発端となりそうです。


小林さん:1つ象徴的なのが、2017年です。ソフトバンクと組んで、投資に踏み出したというのがあるのですが、これはなぜかというと今まで石油一辺倒で行ってきてシェールオイルが廉価で手に入るようになったことによって、石油の調達先の多様化が世界的に起こっています。もう1つは、脱炭素です。この動きが起こっていまして、経済の多角化を目指す中で、スポーツが1つ投資先として考えられてきたということだと思います。大体今から5~6年前が1つのターニングポイントになり、もちろんそこには、ジャーナリストの殺害にサウジの皇太子が関与してたというような噂もあります。それに関してサウジアラビアの国のイメージを転換したい、いわゆるスポーツウォッシングです。この動きもその中にあったと思いますね。複合的な要因だと思います。国際的な関心を集める、しかもいい意味で国のイメージアップするのに、スポーツは非常に良い投資案件になります。


ユージ:最大のパートナーであるアメリカからのイメージを良くするためというのも大きなきっかけの1つだったということで、「人権問題」を抱えるサウジアラビアにとって、スポーツはとても良い投資先といえそうです。


吉田:そしてその資金の源泉となっているのは、やはり「オイルマネー」です。


小林さん:サウジアラビアの国営石油会社「サウジアラムコ」は、世界で最大売上の会社になります。去年の決算が発表されまして、売り上げが75兆円。純利22兆円。こういう世界です。それで、スポーツ等々に投資するサウジアラビアの投資ファンドがありまして、その投資ファンドの資産は84兆円です。一言で言うと、無尽蔵です。84兆円を自由に投資できるお金として持っています。日本の国家予算が100兆円になります。まさにLIVゴルフとPGAツアーが、今週に入って電撃的な和解をしました。いきなり和解というのは結局、人事ではアメリカのPGAツアーで世界最大のゴルフツアーがLIVゴルフになります。サウジアラビアの前に屈したということです。


ユージ:サウジアラビアのオイルマネーによって、スポーツ界の地図が塗り替えられるような状況になっているということですね。


吉田:そんなサウジアラビアの動きが、今後のスポーツ産業に与える影響も大きいと、小林さんは話しています。


小林さん:要するに価格破壊です。この価格破壊をどう見るか、ということだと思います。選手の年俸で言うと、年俸水準を一気に引き上げてます。価格破壊が起きることによって、1つは年俸水準がぐっと上がると、そうでないチームがどうやってついていくか…。特にサッカーの場合、いくらでも年俸が出せます。それでも稼ぎが追いつくかどうかというとサウジマネーの場合は、必ず採算合わせる必要がないわけです。80数兆円ある中で、今年200億円赤字が出ても、消化できてしまう話になります。そのときにリーグの形態とかどういう様な変化が起きるか、そこが1つ注目です。それから、ゴルフにおいて今のところサウジアラビアのLIVゴルフに入ったことによって、選手はみんなハッピーになりました。PGAツアーもLIVゴルフに対抗するために、いきなり賞金を3~4割も増やしました。そして合併することで、みんなが潤う状況になりますが、これがどこまで続くのかな、というところがありますね。ただ、今の世界の状況でスポーツ産業側からすると、こういうお金が入ってくるのはウェルカムです。いただいてるうちにどんどん投資すればいいわけですから。世界のスポーツ産業はますますビッグになりますね。


ユージ:サウジアラビアの存在が、今後、世界スポーツ産業の発展における「潤滑油」になりえる、というお話でした。一方で、日本もその恩恵を受ける事ができるか?というと、今のところ、なかなか難しい状況でして、プロ野球だと昔から外資が入ってこないようにルールが定められているそうです。中東マネーを受け入れる準備ができるかどうか?日本のスポーツ界の動きにも注目です。


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