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23.05.30

首相公邸内で記念撮影 岸田総理の長男が秘書官を辞職へ
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日はダイヤモンド・オンライン編集委員の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。


「首相公邸内で記念撮影 岸田総理の長男が秘書官を辞職へ」

吉田:内閣官房は昨日、岸田総理の長男・翔太郎秘書官が6月1日付で辞職すると発表しました。神庭さんは今回の更迭…どう思われましたか?
神庭さん:遅すぎます。総理の身内、実の息子ということで判断を誤ったのかな、と思いました。


吉田:親族と記念写真を撮ったということですが、どんな写真なのでしょうか?


神庭さん:この問題をスクープした週刊文春によると、岸田総理の長男の翔太郎秘書官は昨年末に首相公邸で親戚一同を集めて忘年会を開いたそうで、よっぽど盛り上がったのか大ハシャギの写真が多数掲載されています。赤じゅうたんが敷かれている階段で、新閣僚を組閣した時の記念写真を真似たような写真を撮ったり、「Prime Minister of Japan」(日本国総理大臣)のプレートがついた演説台で、若い男女が総理会見ごっこをしてみたり、かつて官邸だった時代に閣議が行われていた円卓でVIP気取りの写真を撮ってみたり、缶ビールやケータリングをテーブルいっぱいに広げて宴会をしたり…と、文春には「やりたい放題」の写真が並んでいます。


ユージ:首相公邸ってそもそも、どんな場所なのでしょうか?


神庭さん:総理が執務をするのが首相「官」邸で官邸のすぐ隣にあって、総理が日常的に生活する住まいを首相「公」邸と言います。政府のサイトによると、今の公邸は、1929年に竣工された旧官邸を曳家・改修したもので、2005年から公邸として使用されています。大ホールでは、イギリスのエリザベス女王やアメリカ大統領など世界のVIPを招いた晩餐会、首脳外交の舞台になります。沖縄返還協定の調印式や日中平和友好条約の批准書交換式といった歴史的な式典に加えて、オリンピック、パラリンピックの優勝者の表彰や国民栄誉賞の授与式などにも使われてきました。年間の維持費は、およそ1億6000万円かかっています。


ユージ:なるほど。やはり由緒正しい施設でもあるということですね。


神庭さん:そうです。組閣の際の記念写真は官邸の方の大階段で撮影するのが通例だったのですが、今の官邸ができるまでは公邸の「西階段」が使われていました。昨年8月の内閣改造では、官邸の大階段が改修工事中だったため、21年ぶりに公邸の西階段で記念撮影が行われています。そんな伝統ある場所で、こともあろうに総理秘書官が「組閣ごっこ」とは、何をやっているのか…と呆れてしまいます。


吉田:岸田総理は厳重注意の後、すぐには更迭しませんでした。政界ではどんな反応が出ていたのでしょうか?


神庭さん:立憲民主党の泉代表は「息子を特別扱いしない。いち公務員であるということを踏まえて、公正、適正に処分するのが普通である。厳重注意だけなら甘ずぎる」と批判しています。野党が怒っているのはもちろん、身内からも厳しい意見が出ていましてJNNの報道によると、自民党関係者は「1回秘書官を辞めさせて、ゼロからやり直さないと。何をしたら悪いのか本人も分かってない」と話していました。一方、与党支持の人たちを中心に、蓮舫さんが過去に国会内でファッション誌のグラビア撮影して注意を受けたことを引き合いに出して、立憲のダブルスタンダードを批判する声も出ています。


ユージ:この問題について神庭さんはどう考えますか?


神庭さん:正直、またか…という印象です。長男の翔太郎氏にまつわる報道は今回が初めてではありません。昨年の12月、情報誌FACTAが《「官邸極秘情報ダダ漏れ」情報源は首相長男・岸田翔太郎氏か》という記事を出したのですが、この件に関しては翔太郎氏側が否定した、という報道も出ています。そして今年の1月、今度は週刊新潮が岸田総理のヨーロッパ外遊に随行した翔太郎氏が、パリやロンドンで公用車に乗って観光地や高級デパートを巡っていたと報道しました。さらに土産物を買って大臣たちに配っていたことも分かっていまして、朝日新聞の報道によると、アルマーニのネクタイだったそうです。岸田総理は国会で「ポケットマネーで買った」と答弁しましたが、公用車を使ったということでこの時も公私混同批判を招いています。


ユージ:以前から色々ありましたからね。


神庭さん:サミットを経て支持率が上向き、解散風も吹き出しているなかで、翔太郎氏の存在が岸田総理のアキレス腱になる恐れがあったわけです。政治家、リーダーの仕事は優先順位をつけることです。そして、その優先順位づけにあたっては、私心を捨てて、公のことを第一に考えないといけないと思います。岸田総理は、これまで不祥事や失言を起こした閣僚4人をスパスパ切ってきました。これで自分の息子だけかばい続ける、ということになると、身内に甘いという批判は免れませんから、そういうこともあって「心を鬼にする」という判断をしたのでしょうが、やはり遅いです。野党からすると攻撃材料が1つ減ったということなので翔太郎氏を抱えて政権ごと沈むという最悪な事態は免れたのかもしれません。とはいえ、文春の報道があった時点で即クビを切るくらいの迅速な判断をして欲しかったと思います。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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