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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

23.05.25

「麻しん(はしか)」の基礎知識
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝のテーマはこちら!


「麻しん(はしか)の基礎知識」

吉田:日本国内で「麻しん(はしか)」の感染者が増えています。新型コロナの影響で海外への旅行者・出張する人が減ったため、感染者数は非常に少なく推移していました。しかし、渡航制限がほぼなくなり、海外からウイルスが持ち込まれ患者が増えるのではないか?と懸念されています。「そもそも『麻しん(はしか)』ってどんな症状だったか?」「予防するためにはどんな方法があるのか?」基礎知識を塚越さんに解説いただきます。


ユージ:詳しくお話を伺う前に、どうして「麻しん」と「はしか」と、呼び名が異なるのですか?


塚越さん:「麻しん」は一般的には「はしか」と呼ばれています。「はしか」は、江戸時代頃には使われていたもので、かゆいことを「はしかい」と呼ぶところから由来しています。昔から存在していた病だと考えられます。現在の日本の感染症法では「麻しん」と呼び、コロナと同じ5類に分類されている感染症です。ちなみに、「麻しん」は中国由来の言葉で、発疹の形などが麻の実に似ているところからつけられています。


ユージ:今、感染者が増えていますが、具体的にどのくらい増えているのですか?


塚越さん:日本では2007~2008年に10代~20代を中心に流行し、2008年には感染者が1万1013人に増えました。その後2009年にワクチン接種の機会を設けたことで患者数は激減して2015年には35人まで減りました。その後2019年に700件を超える感染があり、コロナの影響で感染者数も激減したのですが、海外との往来が増えたことで、海外から帰国した人などを中心に感染が確認されはじめています。東京都内でも2020年以来、3年ぶりに感染が確認されました。一昨年と去年の感染者数が6人ですが、今年5月の時点で7人となります。数としては少ないですが、注意が必要だということです。世界全体だと、2019年は約54万人が感染し、その後コロナの影響もあり2021年は約6万人と感染者は減ってはいますが、世界全体でも再び増えると考えられます。


吉田:あらためて「麻しん(はしか)」とは、どんな病気なのか?感染すると、どんな症状が現れるのか?感染経路なども含めて、教えてください。


塚越さん:「麻しん(はしか)」は感染経路が空気感染、飛沫感染、接触感染と、ヒトからヒトへ感染し非常に感染力が強く、免疫を持たない人が「麻しん(はしか)」の患者に接すると、9割を超える人が発症すると言われています。ただし、一度感染して発症すると生涯免疫が持続すると言われています。特に、感染者の呼吸器から排出されたウイルスは2時間は存在するので、空間感染する可能性があります。コロナで有名になりました「基本再生産数」1人がどれだけの人に感染させる可能性があるかの指標でインフルエンザが1~2人、コロナが2~3人に比べて「麻しん(はしか)」は12~18人と非常に感染力が高いです。感染後、10日ほど経つと2~3日熱が続き、咳や鼻水が出ます。その後39℃以上の高熱と発疹が現れます。また肺炎や中耳炎を合併しやすく、先進国でも1000人に1人が亡くなるということで、合併症が出なければ、7~10日後くらいで回復します。


ユージ:もしも、似たような症状が出たらどうしたらいいでしょうか?


塚越さん:発疹・発熱といった「麻しん(はしか)」のような症状がある場合は、医療機関に電話などで伝えてください。医療機関に移動する際は、マスクをしたり、できれば公共交通機関の利用を避けることなどが望ましく、医療機関の指示に従うことが大事です。


ユージ:予防法はあるのでしょうか?


塚越さん:手洗いやマスクでの予防にも限界がありますので、最も有効な予防法は「麻しん(はしか)」の予防接種です。ワクチンを接種することで、95%の人がウイルスに対する免疫を獲得できます。接種は2回です。実際、2006年度からは1歳児と小学校入学前の子どもの2回接種制度がはじまり、2008~2012年度に限り、中学1年生と高校3年生に2回のワクチンが定期接種として導入されています。「麻しん(はしか)」には特効薬はなく、特に幼い子どもは合併症で亡くなるケースもあるので、注意が必要です。過去の病気として侮ってはいけません。


吉田:妊娠されている方は、心配ですよね?


塚越さん:妊婦の方はワクチン接種ができないので、接種されていない方は注意が必要です。妊婦の方が感染すると、合併症のリスクが高く、流産や早産の可能性も指摘されています。国内では、まだ感染者の報告は少ないですが、感染力が強いので侮れないということです。「自分がワクチン接種をしたか?」「子どもの頃に発症したか?」を確認して欲しいです。接種した人は子どもの頃が多いので、母子手帳で確認ができます。分からない人は、抗体があるかどうかを病院で調べることもできます。様々な感染症に関する情報をこれを機会に見直していただければいいかな、と思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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