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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

23.02.08

話題のAI対話ソフト“ChatGPT”その可能性は?
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


話題のAI対話ソフト“ChatGPT”その可能性は?

吉田:アメリカの新興企業「オープンAI」が開発した、AI=人工知能との対話ソフト「ChatGPT」が今、注目されています。先月、月間アクティブユーザー数が1億人に達したと推計され、「史上、最も急速に成長している消費者向けアプリケーションになった」とロイター通信は報じました。塚越さん、「ChatGPT」とは何なのか、改めて教えてください。


塚越さん:「オープンAI」はイーロン・マスクさんをはじめとする有名IT企業家の投資を受けて、2015年に設立された非営利の団体でしたが、現在では営利部門を作って、「ChatGPT」を開発しています。この「ChatGPT」は昨年11月末に公開されたもので、基本的には質問を投げかけるとそれに答えてくれる、というものです。単純な事実だけでなく、文脈や背景も込みのとても高精度な返事をしてくれるもので、日本語にも対応します。現在のところ、登録すれば無料で利用出来ます。他にもニュース記事を執筆させたり、物語のプロットを書いたり、プログラムコードを書いてくれたりと、様々な使い方が可能です。「ChatGPT」は精度が非常に高く、大学生のレポートで及第点を取ることは既に可能なレベルということで、世界中で一気に注目され、驚異的なスピードでユーザーが増えています。「TikTok」ですら1億ユーザーまで9ヶ月かかるなか、僅か2ヶ月で1億ユーザーになっています。アメリカでは、新サービスを優先的に使える新しい有料サービスも始まっています。


吉田:この「ChatGPT」、問題点も指摘されていますよね?


塚越さん:問題点としては、当然ながら内容の正確性です。非常に上手な文章を書いてくれますが、時には質問に答える際、世界のどこにもない論文タイトルを捏造してそれ根拠に答えを書いたりします。つまり、不正確な情報を捏造してしまうという懸念です。次に、便利なので学生が論述試験のレポートに「ChatGPT」を利用してズルをする点です。実際にアメリカのスタンフォード大学では、課題や試験に際して、「ChatGPT」を一部でも利用していると答えた大学生が17%になりました。逆にニューヨーク市では、管轄の学校のオンライン端末から、「ChatGPT」へのアクセスを禁止する処置などをしていますが、オンラインでの課題提出が多くなるので、不正等への対策は新しい課題です。さらに、コロンビアでは1月30日、裁判官が判決文の作成に一部、「ChatGPT」を利用したことが報道されました。あくまで参考程度ということですが、データの偏りがあれば判決に影響する可能性もあり、どこまで使っていいのかは今後問われる問題です。


ユージ:ネット上の情報を探す場合、今は「検索」が主流ですが、今後は「ChatGPT」が「検索」の代わりになるのでは?という見方もされていますよね。これについて、塚越さんはどのように思われますか?


塚越さん:質問に答えるなら従来の「検索」でいいじゃないか、と思う人もいると思いますが、検索は面倒です。若い人は検索しなくなっていますし、ウェブサイトをクリックして見るのは面倒です。「ChatGPT」は有能は秘書みたいなもので、質問をしたら検索、情報を整理して教えてくれます。更に、将来的にユーザーが高校生なのか、高齢者なのかによって言葉のレベルを調整してくれることも考えれます。もちろん、先程述べた問題もありますが、情報の正確性はいつでも問題になっていますし、ある程度解消されるかもしれないですし、従来の検索でも偽情報の問題はあります。実際に「ChatGPT」を検索と連動させる動きもあります。MicrosoftはGoogleに遅れをとっていますが、Microsoftは「オープンAI」に投資をしていた関係もあって、数時間前にMicrosoftの検索エンジン「Bing」に「ChatGPT」的なチャットシステムを搭載してGoogleに対抗をすることを発表しました。そしてGoogleも先日、数週間の内に「バード」という同じような検索、チャットが出来るサービスを公開するといっています。非常に大きなビッグ・テックが軒並み負けないぞ!としのぎを削っています。メタバースよりも大きいものだといわれているので、皆さま注目して頂ければと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。



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