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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

23.01.25

「次元の異なる少子化対策」議論スタート 焦点は児童手当の拡充
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
コメンテーターは、情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


「次元の異なる少子化対策」議論スタート 焦点は児童手当の拡充

吉田:岸田総理は一昨日、衆議院本会議で施政方針演説を行い、子育て支援を最重要政策に位置づけるとし、「従来とは次元の異なる少子化対策を実現する」と表明しました。また、政府は先週木曜、「次元の異なる少子化対策」実現に向けた関係府省会議の初会合を開き、具体策のたたき台に関して3月末を目処に取りまとめる方針を確認しました。「児童手当の拡充策」が焦点となる見通しです。塚越さん、そもそも政府が今、このタイミングで少子化対策を急いでいることには、どういった背景があるのでしょうか?


塚越さん:これまでも少子化は叫ばれていましたが、少子化のペースが予想以上であり、政府も焦りを感じています。少子化は「静かなる有事」とも呼ばれています。2000年に約119万だった出生数は、2020年に約84万人まで減少。去年の出生数は80万人を割る見通しです。コロナ禍前の2019年から1割ほど減ることになります。これは2017年に国立社会保障・人口問題研究所が、予測がしたものよりも8年も早く80万割れが来るということです。コロナも関連していると思われますが、それにしても急激な出生率の低下です。子供の数が減少すると、社会保障制度の将来の支え手が減るので、「給付」と「負担」のバランスが崩れて、年金などの制度維持が困難になります。特に日本は人口における65歳以上人口の割合=高齢化率が世界一となっており、世界と比較しても年齢層にギャップのある国といえます。政府は、今後10年が少子化に歯止めをかける最後のチャンスであり、勝負の期間だと捉えています。


吉田:「次元の異なる少子化対策」の実現に向けた議論は、「児童手当の拡充」が焦点と言われていますよね。現状、どのようなことが分かっているのでしょうか?


塚越さん:少子化対策に関する関係会議は、内閣府や厚生労働省、財務省や総務省等の局長級で構成されます。計5回開催して、識者の意見を聞き、3月末を目処にたたき台をとりまとめる方針です。そして4月に発足する子ども家庭庁で更に検討し、6月に予算の大枠を明らかにするとのことです。会議の主な議題は3つあります。1つ目は、児童手当などの経済的支援。2つ目は、幼児教育や保育サービスなどの支援拡充。3つ目は、働き方改革の推進。中でも最初の児童手当が会議の焦点です。現行の制度だと中学生以下の子ども1人あたり、ひと月1万~1万5000円が支給されます。この制度を見直して対象を18歳まで拡大し、また年収1200万以上は支給しないという所得制限を撤廃を検討。また、こうした給付だけで子どもが増えるか?という声が識者からもあり、第2子は3万円、第3子は6万円を給付する案なども出ています。問題は財源ですが、先程述べたことを全て実行しようとすると、年間2兆5500億円が必要です。増税案とか出されていますが、年金や医療、介護や雇用の保険財政から少しずつ拠出して活用する案がある状態です。ただし、財源の議論は4月の統一地方選後に先送りにするとの報道もあります。選挙前に増税をイメージさせてしまうからとのことですが、次元の異なる「異次元」といわれ、イメージが悪いので変えたという話になっていましたが、名付けたわりには自分たちのことばかり考えている、本当に焦っているのかな?とも思います。


ユージ:「次元の異なる少子化対策」。塚越さんは、どのような印象を持たれていますか?


塚越さん:よく少子化対策の話題になると、財源をめぐって高齢層との間の世代間対立が議論されることがあります。しかし、これは一面的な見方です。日本人の平均寿命は2021年調査で男性が81歳、女性が87歳です。平均寿命はもっと伸びると予想されていて、伸びていくと子どもが育ってしまった人も、そこから20年経って新しい子どもたちが税金を払ってくれる場合になっても、更に自分たちが存命してる可能性があります。そうすると、子どもがいる、いないに関わらず子どもがたくさんいると将来の税金を貰えることになりますので、そこを考えて頂くとやはり我々全体の問題なんじゃないかなと考えられます。



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